月刊アス・トライNews ニュース 

発行:平成28年1月28日 

編集:ニュースレター編集部(Human To Human LLC. アス・トライ)


アス・トライのFacebookページはこちら!

https://www.facebook.com/asutri


特集1

「はじめての障がい者雇用を考える」


 はじめて障がい者雇用を考えた時、「仕事内容」「労働条件(勤務時間・給与など)」「経営者や職員の理解」「障がい特性」など、分からないことや不安に思うことが多いかと思います。その際、ステップ(STEP)毎に整理して考えてみると理解が進むと思います。

 
STEP1. 障がい者雇用の理解を深める

STEP2. 職務の選定

STEP3. 受け入れ態勢、雇用条件、採用計画

STEP4. 採用活動(募集~採用)

STEP5. 職場定着



STEP1では、支援機関(ハローワーク,障害者職業センター,就労移行支援事業所など)に相談しながら、情報収集や社員研修、ときには障がい者雇用を行なっている事業所の職場見学といった、受け皿づくりに向けた機運の醸成が欠かせません。

STEP2では、配置部署や従事職種について社内で検討し、支援機関の専門家にも相談することで一気に障がい者雇用の理解が進みます。支援機関によっては、支援員が事業所を訪問して助言をおこなうことも可能です(無料)。

STEP3では、具体的に労働条件(雇用形態・労働時間・賃金額等)を決定し、職場環境や社員教育等を整備することで、社内意識を向上させましょう。とくに現場の社員(パートも含めて)のコンセンサスが、障がい者雇用の成否を握る重要な鍵となります。

STEP4では、求人の申し込みをハローワーク等におこない、採用担当者や現場責任者が一丸となって採用について考えてみましょう。また障害者合同面接会といった機会も利用することも一つの方法です。支援機関(障害者職業センター・就労移行支援事業所など)によっては、職場実習をおこなっているところもあります。実習生を雇用することも可能です。

STEP5では、支援機関の職員との連携やジョブコーチ制度の活用など、職場定着に向けた様々な支援があります。雇入れ初期の段階では、本人への対応や指導方法、現場担当者からの相談、職場改善のために必要な助言等もおこないます。

※ 障がい者雇用を進めていくには、支援機関(ハローワーク,障害者職業センター,障害者就業・生活支援センター,就労移行支援事業所など)との連携がポイントです。

最後に、企業における障がい者への合理的配慮についてまとめたものです。

<合理的配慮の事例>


 平成28年4月より、すべての事業主を対象に障がい者への合理的配慮が開始(改正障害者雇用促進法に基づく)されます。就業中の障がい者だけでなく、求人募集や採用時も配慮が必要になります。

以下、具体的な事例です。(*知的・精神・発達障がいの場合)


【募集および面接時】

  • 面接時に就労援機関の職員等の同席を認めること
  • 面接、採用試験について、文字によるやり取りや試験時間の延長等を行うこと

【採用後】

  • 業務指導や相談に関し、担当者を定めること
  • 本人の習熟度に応じて業務量を徐々に増やしていくこと
  • 業務の優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出すこと
  • 図等を活用した業務マニュアルを作成すること
  • 業務指示は内容を明確にし、一つずつ行う等作業手順を分かりやすく示すこと
  • できるだけ静かな場所で休憩できるようにすること
  • 本人の状況を見ながら業務量等を調整すること
  • 感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認める等の対応を行うこと
  • 出退勤時刻、休暇、休憩に関し、通院や体調に配慮すること
  • 本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し、障がいの内容や配慮などを説明すること

 
※合理的配慮については、当事者と事業主との相互理解に基づくものです。お互いが気持ちよく働けるように、アス・トライでも、当事者・事業主それぞれの立場で考え、両者の橋渡し役となりながら良き社会づくりを目指していきたいと思います。障がい者雇用で気になることがあればご遠慮なくお問い合わせください。(山田)

 

 

 

特集2

LINEを第三者にのぞき見されないためには?

 

 正月明け早々、芸能界では女性タレントとロックバンド男性ボーカルによるスキャンダラスなニュースが世間を騒がせました。

週刊誌に掲載されたものは、「LINE」でのチャット内容の画像。二人だけの秘密だったはずのものが、不特定多数の人々にさらされてしまった。普段から何気なくつかっているLINEユーザーは相当驚いたものと思います。


そこで今回は、LINEのチャット内容を第三者にのぞき見されないためには、どのようなことに気をつけるべきなのか、一緒に考えてみたいと思います。



 国内のLINEユーザーは、発表によれば5,800万人を超えているそうです。日本の総人口の約半数の方が利用している計算になります。

毎日利用する人は、ユーザーの約7割。もう既に私たちの生活の一部になっていることが理解できます。
 
世界69ヵ国で、アプリのダウンロード数が1位。全世界で1ヵ月あたり2億1,100万人の人々が利用しています。

出典:LINE2015年4-9月媒体資料(LINE株式会社)

LINE株式会社は、 「第三者によるLINEアカウントへのアクセス可能性に関する当社の見解について」といった公式見解を出しています。

そこでは、「ユーザーのスマートフォン端末およびLINEの登録メールアドレスとパスワードが適切に保護されていれば、自身が意図しない形でユーザー情報や、やり取りの内容が第三者に渡ることはありません。」と謳ってあります。

一部の方法(PCでiTunesソフトを使用)で、LINEトークを復元することは可能ですが、かなり限定的な条件が揃った場合のみです。それは、LINE自体に問題あるというより、ユーザー自身のセキュリティ意識の甘さ(不防備さ)によるものと思いました。


 スマートフォン端末のパスコード管理(定期的に変更)はもとより、端末自
体を不用意に放置しない、必要がなければ複数の端末(スマホ・PC・タブレット
)には設定しないといったことが、やはり大切です。

 アス・トライでは、コミュニケーション・プログラム(SN)の時間に、SNSの上手な活用方法や危険性について一緒に学び合っています。これからも障がいのある方が、安心した職業生活が送れるように、スタッフ一同取り組んでいきたいと思います。(山田)

 



 

特集3

《障がい者雇用担当者に聞く!》

株式会社 共同 物流センター事業部部長 兒玉 淳一  様、主任 濱田 健智 様  

 今回は、「物流改革企業」を提唱して九州一円で事業を展開している、 株式会社共同の松橋物流センターにお邪魔し、兒玉淳一物流センター事業部部長と、濱田健智主任にお話を伺いました。同センターでは、従業員80名のうち20名が障がい者。「障がい者が一緒に働くのが当たり前」という環境での、日々の取り組みをお尋ねしました。



  http://www.kyodo-logi.com/

face1

河野


Q.現在、何名の障がい者を雇用されていますか? また、どういった仕事内容ですか??

兒玉 部長


 現在20名の方が働いています。半数は知的障がいの方です。身体2名、難病1名、あとは精神の方々です。そのうちフルタイムは5名、その他は皆さん6時間からの短時間勤務です。最初は皆、短時間からスタートされます。男女比は、女性が1名だけおられ、あとは皆男性です。仕事は、ハンディーターミナルという機械に出てくる指示に従っての商品仕分けです。

face1

河野


Q.雇用のきっかけは?

兒玉 部長

 就労移行支援事業所や支援学校等からの実習がきっかけで、就職を希望され、こちらも見極めて雇用に移った方ばかりです。

濱田 主任

 あいさつなどのコミュニケーション能力を見ます。数を数える確認作業が多いため、報連相の能力がないと厳しいですね。

face1


河野

Q.障がい者雇用で、工夫されたり気をつけておられることは?

濱田 主任

 出勤時の表情や状態をよく見て、いつもと表情が違っていたら、一声かけるようにしています。「きついです」などの言葉が返ってくると、連携して1日気にかけるようにしています。今は、気分の落ち込みの激しい方はおられませんが、以前は不安定になって帰る方がいました。

兒玉 部長

 精神障がいでは、以前、統合失調症の方も4名おられましたが皆辞められました。こちらとしても、勤務時間を短くしたり、休みを多くしたりして状態に合わせる配慮をしましたが、継続できませんでした。長い人では1年半勤められたんですが、統合失調症の方はなかなか難しいですね。

 最初の頃は障がい者への対応がわかりませんでした。商品を積んでいく作業が遅い自閉症の方に「少し急ごうか」と声をかけたら、叱られたと思われたのでしょう、商品をポンポン投げるように積んでいかれ、大変だったことがあります。そういうことを経験して、この言い方はこの方にはタブーだななどと学んでいきました。ひとりひとりに合った指導の仕方を身につけることが大切で、それは何事においても役立っていると思います。

濱田 主任

 仕事に来たくないといって遊びに行く人や、気分に波があって来なかったりする人もいました。表情が曇っているなと思うと、次の日来なかったり、調子を尋ねても、きつい時は言葉が出てこないようです。原因は、直接聞かないようにしています。そういう時は、本人さんを信じて様子を見守ります。なにか起きた時、どうするかが大事と思っています。

face1


河野

Q.支援機関との連携はいかがですか?

濱田 主任


 職業センターのジョブコーチや支援機関の支援員には、支援期間が終わっても自由に出入りしてもらっています。現場を見てもらって本人と話してもらったり、こちらも今の様子を伝えています。

兒玉 部長


 今は、作業面の指導よりも生活面でのサポートを中心にお願いしています。作業面の指導は私たちでできますが、生活面の把握は難しいですから。ナカポツの方などが病院に同行されたら、結果を聞いたりしています。家では雰囲気の違う方もいるので、両方聞くことが判断材料になります。

face1


河野

Q.積極的に、障がい者を雇っていらっしゃるのはなぜですか?

兒玉 部長

 

 「障がいのある方が、施設で囲われて社会と関わらず生活しているのは不自然。共生するのが当たり前。共生できるような会社にしよう。そういう会社になれば、社員が人として成長することができる」という社長の思いからスタートしています。

会社としては、2002年から障がい者雇用を始めました。このセンターは6年目です。最初の1年目は一般の方だけで立ち上げ、2年目は一気に7名の障がい者に入社してもらいました。最初は他の従業員の抵抗や反発がありました。でも、こうしていくんだとトップダウンですね。この地域には支援学校や福祉施設も多く、支援学校の実習だけでも年間10名くらい来られます。
実習で関わる回数が多くなり、障がい者と一緒に仕事をすることが当たり前になってきました。

障がい者を見られるようになると、従業員ひとりひとりを見られるようになります。きちんと向き合えば、そういう力が自然に付いてきます。


河野


 Q.障がい者を積極的に雇用する会社で働かれ、ご自身は何か変わられましたか?

兒玉 部長

 トゲトゲしていたものが取れたかな。自分が成長し、大人になった感じですね。

濱田 主任

 私もまだ障がい者の作業監督がわからないころ、「実は、教えているようで、お前が成長しているんだよ」と言われハッとしました。これまで全く障がい者と関わったことがなかったので、気づきませんでした。能力差は確かにありますが、ひとりひとりをよく観察してお互いできることをし、一緒に頑張っていきたいと思いました。物流には全体を見通す力が必要ですが、障がい者雇用は、そういった能力向上にも役立つと思います。


河野


 Q.社内で支援する担当者のストレスはどうですか?

濱田 主任

 私一人で支援しているのではなく、情報を全員で共有しているので、担当しての苦しみはあまりないです。


河野


 Q.今後はどんな職場にしていきたいですか?

濱田 主任

 少しずつできることを増やしていってあげたいです。

兒玉 部長

 正社員が増えればいいですね。両親にサポートされている方が多いようですが、自分で生活できるくらいの収入面でのサポートはこちらでできればいいなと思います。うまく行けば正社員になって自立できるような人を増やしたいところです。うちはフルタイムだと残業は1日1時間、正社員になると残業は「終わるまで」と長くなるので大変だとは思います。それはそれで会社の別の課題ですね。

face1


河野

ありがとうございました。

《感想 Impression》
 
 ひとりひとりをよく見て情報を共有し、障がい者と共に働く環境を創りだされていることは、素晴らしいと感じました。障がい者を見ることで身につく観察力で、業務全体を見通せるようになるなど、人材育成面でのメリットも大きいようです。「本人さんを信じて」取り組んでおられるお二人の明るい表情が印象的でした。兒玉様、濱田様ありがとうございました。(河野)



  http://www.kyodo-logi.com/

 


 

インフォメーション

《セミナー&勉強会のご案内》

 販路開拓セミナー 商品力アップ(熊本市)

 

 
日時:平成28年2月8日(火)13:00〜15:30

場所:熊本商工会議所6階会議室(熊本市中央区横紺屋町10番地)

内容:「販路開拓セミナー ~短い時間でしっかり伝え、取引を拡大!~」

・商談会、交流会の特性と活用ポイント
・商品や技術の価値の伝え方
・記憶に残すための効果的な伝え方
・商談、交流後の対応ポイント

講師:株式会社Smart Presen 代表取締役社長 新名 史典 氏

定員:50名

参加費:無料

主催:熊本商工会議所

問合せ先:熊本商工会議所(経営相談課)

TEL:096-354-6688

FAX:096-326-8343

参加お申込は、 こちら

 


 

 販路開拓セミナー 商品力アップ(熊本市)

 

 
日時:平成28年2月23日(火)9:30〜16:00(9:00受付開始)

場所:ウェルパルくまもと大会議室(熊本市中央区大江5-1-1)

内容:

・講演会「障がいのある方の企業就労と職場定着 ~株式会社総合プラントの取組~」

・『しごとプラグ』システム体験

・障がい福祉サービス事業所との<縁結び商談会>

・障がい当事者発信研修会

参加費:無料

主催:熊本市障がい者自立支援協議会 就労部会(熊本市 障がい保健福祉課)

問合せ先:くまもと障がい者ワーク・ライフサポートセンター「縁」

TEL:096-288-0500

Email: shugyo-kumamoto8@diary.ocn.ne.jp

参加お申込は、 こちら

 


 

今月のphotoコーナー

 
★kana-Aの身近な宇宙 〇-〇ゝ



写真は2015年大晦日の東京駅です。
丸の内駅前広場は現在工事中で、2017年春に終了予定だそうです。
2020年のオリンピックに向けて、色々課題もありますが、着々と進んでいますね!


~毎月内容を変えて、配信致します~



アス・トライではFacebookページを運用しています。毎月1〜4本ほどの記事を配信しております。

ほかでは決して知ることができない、障がいを持った方々への就労支援のヒントが散りばめられています。

まだ未登録な方には、ぜひファンになっていただけると幸いです。

Facebookでの記事に対するご意見、ご感想をお待ち申し上げます。



https://www.facebook.com/asutri

  《編集後記》

 新年あけましておめでとうございます。旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。2016年もいよいよスタートしました。本年もアス・トライをよろしくお願い申し上げます。

 お陰様で、ご利用者の方も一般就労するご縁をいただき、それぞれ新天地で活躍されていること大変嬉しく感じております。

 「継続は力なり」という言葉があります。諦めずに地道に取り組めば物事は達成する、という意味で用いられていますが、この言葉には「継続することで大切な経験を積んでいく」という意味も含まれています。アス・トライ卒業生には、ご自身のキャリアを焦らずに積み上げて欲しいとただ願うばかりです。

 最後になりましたが、本年も皆様にとって飛躍の年となるように心よりお祈り申し上げます。

 障がいをお持ちの方の企業就労が少しでも進むよう、スタッフ一丸となって尽力したいと思います。本年もよろしくお願い申し上げます。(山田)

アス・トライ







公式サイトもご覧ください!
 
     

アス・トライでは、 FacebookTwitterでも情報発信中です!!
 

copyright (c) Human To Human LLC . All rights reserved.
熊本市東区若葉1−6−3





Share this