☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;;;;;:*☆*:;;
皓星社メールマガジン 
第九号
2022年2月25日
*+:。.。 。.。:+*   *+:。.。 。.。:+*   *+:。.。 。.。:+*

 

このメルマガは、株式会社皓星社の「ざっさくプラス」最新情報や、新刊案内等を配信します。弊社サイトから購読を申し込まれた方や、これまでご縁があった方にお送りしています。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  目 次

   ★第九号をお届けします

   ☆【連載】在野研究者のレファレンスチップス 第九回(小林昌樹)
   ★【連載】よめば羊もよってくる 第三回(河村実月)
   ☆【連載】趣味の日本近代出版史 第九回(河原努)
   ★ざっさくプラスニュース
   ☆出版ニュース
   ★近代出版研究所だより
   ☆編集後記 

   

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★第九号をお届けします

 

皓星社メールマガジン第九号をお届けいたします。

このメルマガでは月に一回、弊社の本やデータベースの新着情報とともに、近代出版研究所の活動報告も配信してまいります。

お知り合いの方々へぜひ転送、拡散をお願いいたします。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆在野研究者のレファレンスチップス

第九回 次世代デジタルライブラリーの感想――日本語版Googleブックスの試み

小林昌樹(図書館情報学研究者)

 

■はじめに

前回予告では「索引の排列」について取り上げるつもりだったが、なんとびっくりGoogleブックスもどきβ版を日本の国立国会図書館(NDL)が公開したので、ここに紹介したい。こういった新奇DBにはいつも懐疑的なのだが、使ってみたら存外に「使える」ものだったので。

 

…続きはこちらから

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★よめば羊もよってくる
第三回 71年前の友人

河村実月(文藝誌「園」主宰)

 

向島から淡いピンク色に滲んだ空が尾道大橋へ、そしてこちら側の山まで広がっている。空は次第に色を濃くし、朝日が山の隙間から覗いて昇っていくまでは一瞬で、暗い部屋にあったはずの炬燵の上のみかんも今では朝日のような色をすっかり取り戻している。
 
1月の中旬、冬の尾道に来て3日が経った。尾道へ来るのは初めてのこと。何度も映画の中で繰り返し出会ってきた町だ。そんな町で書き手向けに一週間の滞在制作プログラムがあるということを知り、すぐに応募した。

 

…続きはこちらから

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆趣味の日本近代出版史

第九回 労組が作った饅頭本――三省堂の横山茂と笹沢健

河原努(皓星社)

 

■饅頭本の多い分野は?

原稿を集めて、編集をして、印刷をして1冊の本を作る。それには今日でも最低で百万円程度は必要である。その事実をふまえると「饅頭本」――追悼録を古書業界でこういう――は売り物ではない“紙碑”としての本であるから、誰にでも作られる訳ではない。作るに値するだけの理由と費用の両方が必要である。これまで古書展や図書館などで様々な饅頭本を目にしてきたが、多い分野は政治家や官僚、企業経営者、教育、宗教、あとは早世した人だろうか。
 

…続きはこちらから

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★ざっさくプラスニュース

Zoom商談・使い方ガイダンス 承ります】

Zoomを使ったご案内を無料で受け付けております。

ご契約機関様には使い方のご案内を、導入をご検討中の機関様には商品説明をさせていただきます。画面を共有し、具体的な検索例をご紹介しながら進めますので、その場でのご質問にもお答えできます。周知期間として終了後の一週間程度アクセス数を増やすなど、個別の対応も承っております。1回30分からご予約いただけます。

 

ご予約や、トライアルのお申込みはこちらから。

 

【閉鎖するデータベースのデータ、お引き受けします】

ざっさくプラスは、閉鎖予定のデータベースのデータを引き取り、続けて公開します。かねてより、図書館関係者の方から「科研で作られたデータベースで、非常に有益なものなのに、教授の退官時や公開サイトの閉鎖時に消滅してしまうものが多い」という声を聞いておりました。そうしたデータを消さず、拾い上げたいと考えています。方法は主に以下の2通り。

 ①データを引き取り「ざっさくプラス」に登載。(無償)

 ②独立したデータベースとして引き取り連携検索して検索結果を「ざっさくプラス」と共に一覧表示。(費用等応相談)

 

どちらも検索結果に元のデータベースのデータであることを示すアイコンを表示します。

詳しいお話をお聞きになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

【先月からの新規登載情報】

〇独自登載分

 

「友愛新報」第1号(大正1年11月)~第38号(大正3年10月)
※友愛会の機関誌で、鈴木文治、安部磯雄、小河滋次郎らが執筆。「日本労働組合総同盟五十年史刊行資料 第1集」の総目次から登載。39号から「労働及産業」となり、そちらはNDLデジタルコレクションから登載済(欠号あり)。

「密教論叢」創刊號(昭和8年11月)~第22、23號(昭和17年7月)
※大正大学内真言学研究室発行の密教研究誌。神林隆浄、田中海応、櫛田良洪、清水亮昇、三浦章夫、守山聖真、亀井宗忠、宮崎栄雅、住田恵孝、権田快寿らが執筆。第一書房の複製版から登載。全20冊。

「すみとも」第1号(1997年1月)~第17号(2001年11月)
※住友グループ広報委員会発行の企業PR誌。吉井秀一、佐々木幹郎、末岡照啓、平松邦夫らが連載、天野祐吉、山極寿一、四方田犬彦、米原万里、多田富雄、橋爪紳也、川本三郎らが寄稿。17号で休刊、1996年秋の創刊準備号は欠。

「杼」創刊号(昭和58年5月)~第6号(昭和62年7月)
※絓秀実と渡部直己が編集委員を務めた批評誌で、編集兼発行人は江中直紀。蓮実重彦、富岡幸一郎、鈴木貞美、四方田犬彦、竹田青嗣、上野昻志、芳川泰久、和田雅秀、石崎洋司らが執筆。

「靑年日本」第1號(明治31年11月)~第5號(明治32年6月)
※東邦青年会本部の月刊誌で、編集兼印刷者は西川光次郎。NDLデジタルコレクションから「寄書」「主張」「史壇」「漫録」「文苑」などの粗い目次を取り直して92件の記事を登載。村松蓼洲、児玉花外らが執筆。5号以降未見。

「諷刺画研究」1号(1992年1月)~59号(2014年1月)
※美術同人社発行の研究誌。漫画史研究の第一人者であった清水勲が編集、江戸から現代までの戯画史・漫画史・諷刺画史をカバー。55号までは臨川書店からの保存版目次から登載、59号に「60号が最終号」と予告があるが未見。

「季刊人間雑誌」創刊号(1979年12月)~第9号(1981年12月)
※草風館の季刊誌で、編集人は草野権和。表紙・題字・目次は田村義也。海外渡航、公害、朝鮮人、冤罪、ハンセン病、労働などをテーマとした聞書、ルポルタージュを掲載、3~5号には吉田司「下下戦記」を連載。

「評言と構想」第1輯(昭和50年4月)~第22輯(昭和57年1月)
※評言と構想の会発行の近代日本文学の研究同人誌で、編集人は栗坪良樹。同人に小野寺凡、日高昭二、山崎一穎、吉田蕃、13輯から今村忠純、曽根博義が参加。関口安義、青山毅らが執筆、谷沢永一「署名のある紙礫」も連載。

…続きはこちらから

 

新規登載情報につきましては、Twitter皓星社ざっさくプラスアカウント(@zassakuplus)でも随時お知らせしております。どうぞご覧ください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

☆出版ニュース

 

【既刊】

水俣曼荼羅 製作ノート』(重版しました!)

12月9日刊行、定価1,800円

 原一男+疾走プロダクション著。『ゆきゆきて、神軍』から三十余年、原一男監督最新作が公開され、大好評上映中です。撮影15年、編集5年を要した372分の超大作の舞台裏に迫ります。6時間の映画が全て活字になったシナリオと、監督のインタビューを収録しています。書店のほか、上映館でも取り扱い中。監督曰く、「映画は最低3回見て欲しい」、そして『水俣曼荼羅』はすでに6回劇場で観たという猛者もいるそうです。

 毎日映画コンクールドキュメンタリー映画賞、キネマ旬報ベストテン文化映画 第1位 を受賞しました!

 

【近刊】

歌誌月光71号

3月10日刊行予定、予価1,000円

 歌人・福島泰樹主宰の「月光の会」が発行する短歌雑誌。今号の特集は、疫病と共に生きる上で今や必須アイテムとなった「マスク」。顔の半分を覆い隠された生活が日常となって久しい中、私たちに問われるのは新たな生活様式への適応力だけなのか。そのほか、第九回黒田和美賞発表。

 

宇野マサシ画集 賚−らい−

3月10日刊行予定、予価5,000円

 日雇いで生活費を稼ぎながら制作を続ける姿から、「放浪の画家」とも呼ばれる宇野マサシ。人々の生きた証を留め置くような作風は、現代画廊・洲之内徹や昭和美術史を支えた羽黒洞・木村東介らを魅了しました。この画集では、20代の頃の初期の作品から、直近は2010年代まで網羅的に収録します。

 

○出版記念 宇野マサシ油絵展

【期間】3/2(水)〜3/7(月)午前10時〜午後7時(最終日は午後4時閉場)

【場所】豊田画廊

     471-0027 愛知県豊田市喜多町2−160コモ・スクエア ウエスト1F

※詳細は豊田画廊HPをご覧ください。

 

3月末刊行予定、予価1,800円

 全国各地の資料館・記念館・歴史館等から、激動の近現代史に着目し、歴史の風化に抗して活動するユニークな施設を厳選したガイドブック。戦争、病い、民族、差別、公害、震災など、苦難の歴史に刻まれた災禍と文化を伝える23館を紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

★近代出版研究所だより

 

『近代出版研究1号』
4月刊行予定、予価2,000円
 「いまだ近代の書物についての知識の格納場所はない」という問題意識のもと、「日本の近代書籍についての小さい問題の登録所」として研究誌『近代出版研究』を創刊します! 年刊予定で、創刊号は小林昌樹所長に縁のある方々に寄稿をお願いしました。
 
目次(予定)
「研究座談会 明治期に活躍した出版社の近代性とは何か――稲岡勝を囲んで」
「「立ち読み」の歴史――それは明治二十年代日本の「雑誌屋」で始まった」小林昌樹
「来たるべき独学書史のためのプログラム」読書猿
「古本の記憶」大月隆寛
「“ハガキ職人系”民俗学者の奔放――宝塚文芸図書館員・辰井隆について分かったこと」菊地暁
「奥付と消費税――書籍の消費税総額表示を契機に考えたこと」下平尾直
「日記のすき間から掘り出す近代日本出版史」神保町のオタ
「西洋初期近代における出版と読者を探るために」安形麻理
「田中一貞の人柄と図書館論(前)」田村俊作
「新聞濫読のすすめ」松﨑貴之
「明治10年代「図書館」は「書籍館」に何故取って代ったか――「図書」の語誌に見る意味変化と東京図書館における「館種」概念の芽生え」鈴木宏宗
「「幽霊版」(版数とばし)は大正初期に始まった?――フル本はルフ本」書物蔵
「戸家誠著作リスト(令和四年一月現在)」戸家誠
「楫取群馬県令と金港堂の『修身説約』出版」稲岡勝
「書評『日本人物レファレンス事典 図書館・出版・ジャーナリズム篇』」鈴木宏宗
「資料復刻 The biblio kids! ―1990年代前半の西洋書誌学通信紙」武者小路信和

 

 4月刊行に向けて、鋭意製作中です。ご期待ください。 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

編集後記

 

本を友とする人間にとって、永遠の課題として付きまとうのが自宅での本の管理について。雑談の中でも「重みで床が歪んだ」「蔵書整理のために家とは別に一室借りた」等、先人達のエピソードを聞くこともしばしば。取り敢えず目下の課題は床に積みっ放しの諸々を何とかすること。調べてみるとISBNを読み取り整理出来るアプリもあるようですが、やはり生活の中で背表紙が見えていないと落ち着かないタイプのため、中々重い腰が上がりません(見えているのと読むのとはまた別の話)。洋書は電子だと辞書が引きやすいそうで、ニーズによる使い分けも益々進んでいます。コロナ禍で資料保存や遠隔閲覧のためのDB化が必然的な流れになってきた今、次に求められるのは膨大な資料をいかに使うかという利用者のスキルです。(楠本)

 

現在、所長の小林昌樹さんと二人三脚で近代出版研究所発行の研究誌『近代出版研究』を製作中、原稿も出揃って、作業も大詰めです。せっかく研究所を名乗っているので「所報」「研究紀要」に類したものを作ろうと走り出してみたのはいいのですが……当初の100ページ想定を大幅に超え、全体で約250ページになりました。巻頭の研究座談会「明治期に活躍した出版社の近代性とは何か――稲岡勝を囲んで」だけで40ページに……。それ以外にも小林所長による「「立ち読み」の歴史」、ベストセラー『独学大全』(ダイヤモンド社)の読書猿さんによる「来たるべき独学書史のためのプログラム」、『民俗学入門』(岩波新書)が話題の菊地暁さん「“ハガキ職人系”民俗学者の奔放」など、ユニークな原稿が集まっています。(河原)

 

福島泰樹先生が主宰する短歌結社・月光の会の歌会は毎月第4日曜日に開催されています(参加歓迎)。テーマに沿った歌を事前提出する題詠形式で、1月のテーマは「骨」でした。第一席になったのは、こんな歌でした。
「喉仏ごくりとひとつ動かして弁解もせず去りし友あり」
あさま山荘事件にいたる山岳ベース事件で12人の若者たちが殺されたとき、その中にこの歌の作者、重信房子さんの親友の遠山美枝子さんもいました。著者の体験に引き寄せた解釈は必ずしも正しくありませんが、この立ち去った友は、遠山さんでもあるのではないか……あさま山荘事件から50年に際して、そんなことを思いました。重信房子歌集『暁の星』は今年5月末に刊行予定です。(晴山) 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

第九号をご一読いただきありがとうございました。


今号では、国立国会図書館が「次世代デジタルライブラリー」を公開したことを受け、急遽テーマを変更しその概要と実際の検索例を用いたレファレンス・チップスを小林様にお教えいただきました。「国立国会図書館デジタルコレクション」のうち著作権保護期満了分を対象としたこの全文検索サービス。今後もどこよりも早く、面白く、そして分かりやすい調べ物のコツをお伝えしていきます。テーマのリクエストも随時募集しておりますので、皓星社Twitterアカウント(@koseisha_edit)までお送りください。

 

本メルマガは拡散、転載、引用など大歓迎です。ざっさくプラス、出版物に関するお問い合わせや、メールマガジンの内容に対するご意見ご感想は、弊社ウェブサイトのお問い合わせフォームからお願いします。

 

☆拡散、転載、引用歓迎。バックナンバーへのリンクを貼っていただければ幸いです。また、既に発行しましたメールマガジンも、弊社HPよりご覧いただけます。

★メールアドレスを変更されたい場合は、新メールアドレスにて改めてお申込みの上、旧アドレスへの配信を停止してください。

☆【ご登録】、【配信停止】はこちらより設定できます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

発行:株式会社 皓星社(こうせいしゃ)

   〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-10 601

   TEL 03-6272-9330 FAX 03-6272-9921

   http://www.libro-koseisha.co.jp/

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

正しく表示されない場合はこちら
本メールは info@libro-koseisha.co.jp よりinfo@libro-koseisha.co.jp 宛に送信しております。
神田神保町3-10-601, 千代田区, 東京都 1010051, Japan


全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新 | このメールを転送する | 迷惑メールと報告する