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石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.12
すっかり秋めいてきた今日このごろですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

先月、石巻工房・東京ショールームでは内観の撮影を行いました。




photo Takumi Ota

1階は石巻工房の代表的な家具の展示と工房スペース。2階ではリビングやダイニングといった暮らしのシーンのなかで、石巻工房の家具をご覧いただくことができます。用途に合わせた家具の相談も承りますので、ぜひお立ち寄りください(事前予約制)。

ご予約・お問い合わせ先
tel : 03-5689-5597(芦沢啓治建築設計事務所直通)
mail : info@ishinomaki-lab.org
石巻工房ニュース - KOBO NEWS - Vol.12 のコンテンツは以下となります。

CONTENTS

■ 福井県坂井市「日本一短い手紙の館」に什器を納品させていただきました。
■ 無印良品 有楽町「お直し市場」の展示什器を制作させていただきました。
■ 「TABROOM STORE」で石巻工房家具が販売開始されました。
■ inter office 2015年新作発表イベントにて、Design Workshop Japan - Switzerlandから生まれた新作が展示されます。
■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.10

■ 福井県坂井市「日本一短い手紙の館」に什器を納品させていただきました。

8月23日(日)に福井県坂井市にオープンした「日本一短い手紙の館」に什器を納品させていただきました。
AA STOOLやISHINOMAKI BENCHなど、多数の家具を施設全体で使っていただいております。



■ 無印良品 有楽町「お直し市場」の展示什器を制作させていただきました。

9月4日(金)よりリニューアルオープンした無印良品 有楽町での展示「お直し市場」の什器を制作させていただきました。
やぐらや可動式ボックスの制作など、工房にとっても技術的に新しい挑戦となりました。
展示期間は11月8日(日)までとなっております。ぜひ足をお運びください。





展覧会場デザイン:有原設計室/arihara design
■ 「TABROOM STORE」で石巻工房家具が販売開始されました。

家具カタログサイト「TABROOM」のオンラインストアである「TABROOM STORE」にて、石巻工房の家具が販売開始されました。スツールやベンチなど12種類のプロダクトが掲載されています。

■ inter office 2015年新作発表イベントにて、Design Workshop Japan - Switzerlandから生まれた新作が展示されます。

10月7日(水)〜9日(金)の3日間、inter office社の新作発表イベント「BACK TO THE OFFICE」にて、石巻工房の新作プロダクトが展示されます。これらはDesign Workshop Japan - Switzerlandにて提案されたアイディアをブラッシュアップしたものです。
関連イベントとして、10月8日(木)にはデザイナーによるトークショーも行われます(要予約)。ぜひご参加ください。



会場:SHIBAURA HOUSE(東京都港区芝浦3-15-4)

■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.10

テーマ「家具」


今回のテーマは“家具”である。
石巻工房で仕事をしている上で極めてド・ストレートなお題ではあるが、
工房で一番若いスタッフであるフジワラから出されたお題であるから期待に添えるように頑張ってみようと思う。
だが、
我が家の家訓は「頑張らないこと」なのであまり期待はしないように( ̄ー ̄)ニヤリ

家具と聞いて最初に思い出したのは、カヌーイストの野田知佑だった。
以前、彼の書物を読み漁っていた時期があるのだが、
その中にこんな一節がある。

「椅子に座り、テーブルを使った瞬間から文明が始まった」

多分こんなニュアンスだったと記憶しているが、
彼がカヌーでユーコン川かどこかの川を旅している時のエッセイに書かれていた。

カヌーでの旅なので当然ながら家具を持っていくことはできない。
旅の途中で見つけた流木などを使って椅子やテーブルをつくり、
そこで本を読み、昼寝をし、ハーモニカを吹いて1日を過ごす。
気に入った場所があれば数日をそこで過ごし、飽きたらまた川を下って旅を続ける。
必要最低限の装備で何日もかけてのんびりと旅をするスタイルに、大人になっても中二病の私は陶酔していた。

話がそれてしまったが、
日本では玄関で靴を脱ぎ、一段上がってこたつがある座敷で過ごす。
欧米では靴のままで家の中に入るが、テーブルがあり、寝る時はベットだ。
共通するのは、床より一段高い所が生活の場となること。
人として生活するということは、そこに家具があるということなのかもしれない。

猿人類から始まり、火を操り道具を使って生活してきた人間は、
座れるモノを発明して腰掛け、座った姿勢で作業できる台(テーブル)をつくった。
そう言われれば、確かにそこから文明が始まったといっても過言ではないことに気付かされる。

現代において家具とは、最低限の機能を有し、より趣向が重要視されたデザインになり、
高級志向品から20円お釣りがくる安物まで様々な進化を遂げいる。

震災の際、家を失った人々は避難所に逃れ、初期の段階では床での生活を余儀なくされた。
山形県東根に住んでいる友人の消防士によれば、靴を脱いで数センチ上がれる場所があるだけで、
衛生面を含めて避難所の環境はまったく違うものになるそうだ。

当初そこではプライバシーはなく、床で寝て、その床で食事をするといった、
有史以前の環境とほぼ同一の劣悪な環境下での生活であった。
しかし日が経つにつれ、
パーテーションが構築され、椅子が支給され、テーブルができ、棚も登場した。
これは言ってみれば、
進化の過程を数週間でなぞらえたと言えなくもない。

「初めに椅子とテーブルありき、人間としての尊厳は家具から始まる」by工房長
決してオーバーな話ではない。

工房立ち上げの初期にハーマンミラー社と協働で執り行ったワークショップでは、
仮設住宅へのリサーチの際に要望が多かった椅子(スツール)、ベンチ、縁台をつくった。
逆に言えば、
要望が多かったということは、それらの家具が仮設住宅には装備されていなかったということだ。
行政から言わせれば、雨風を防げる屋根と壁があればとりあえずそれでいいだろうということか…。
いや、単にそこまでの余裕が無かっただけのことだろうけど。

だが、
必要に迫られた仮設住宅に住む人々はビールケースを裏返してスツールに、時にはテーブルにして使っていた。
初期のISHINOMAKI STOOLはビールケースと同じ高さの380mmであったことはあまり知られてはいない。
工房マニアにとっては興味深いムダ知識(トリビア)になるだろう…

かくして野田知佑に憧れてハーモニカまで買ってしまい、
いつかは四万十川や釧路川、ユーコン川を旅してみたいと思い描いていた私だったが、
震災でリアルなキャンプ生活を数ヶ月強要されたことで、一気に熱が冷めてしまった。
(体重が増えてカヌーに乗れなくなったとの情報は確認されていない)

蛇口を捻れば水が出て、スイッチを押せばあかりが点く。
普段、文化的で利便性に富み、高利回りな生活を送っていればこそ、
フィールドに出て自然を満喫できるのだと気が付いたからなのかもしれない。

だが…、
都市生活者が気軽にフィールドを満喫できる空間が身近にある。
その場所はベランダ。
恐らくエアコンの室外機とひっくり返ったサンダルが専有しているであろうベランダは、
そのポテンシャルを十分に発揮できていない空間の1つといえる。
その場所にちょこっと座れるKOBO BENCH、天板をのせたAA STOOLがあれば、
今日のランチはベランダで~♪と、日々の生活に少しだけスパイスを利かせることができるのだ。

そんなわけで、Webサイト見てみる?
http://ishinomaki-lab.org


などと、
ド・ストレートに石巻工房を宣伝してオチとしよう。

 
株式会社石巻工房 
本メールは info@ishinomaki-lab.org よりinfo@ishinomaki-lab.org 宛に送信しております。
渡波字栄田164-3, 石巻市, 宮城県 986-2135, Japan


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