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石巻工房  - KOBO NEWS -  Vol.3(2014.10.14)

今回の KOBO NEWS では9月ロンドンで開催された「London Design Festival 2014の様子を代表 芦沢のレポートでお送りいたします。
毎年ロンドン市内の様々な場所で行われる「London Design Festival 2014」に石巻工房は19のアイテムを出展いたしました。会場は、イギリス最大のインテリアセレクトショップ SCP 。 
彼らが発表した今年のテーマ「Simplified Beauty  シンプルな美」において、日本、イギリス、アメリカの素晴らしいプロダクトや家具と一緒に石巻工房を大々的に展示していただきました。
- KOBO NEWS -  Vol.3 のコンテンツは以下となります。どうぞ最後までご覧ください。
CONTENTS 
■ 「London Design Festival 2014」のご報告。(代表・芦沢 啓治) 
■ オンラインショップに9つのアイテムが登場しました。 
■ 「ジャパン・アーキテクツ 3.11以降の建築」に出展いたします。 
■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.3

■ 「London Design Festival 2014」のご報告。(代表・芦沢 啓治)

「シンプルな美」   


9月11日から28日まで London Design Festival において、家具メーカーであり、家具の販売をおこなっているブランド SCP さんのキュレーションのもと大々的に展示を行った。

 「シンプルな美」Simplified Beauty のコンセプトに束ねられた家具、プロダクトを日本、US、そしてUKから集めた展示である。

ひいき目なしにおいて、メインの一つは石巻工房の家具だったことはここに書かせてもらっても差し支えないと思う。

SCP との出会いがあったからだと思うと、人の縁とは不思議なものだとつくづく思う。

SCP のオーナー、シェリダンとは去年パリの展示会で初めてあった。彼とスタッフの Tim が頻繁にブースに来て、有難くも最後にオーダーをくれた。 

最近わかったことはその時彼らは石巻工房のストーリーを知らなかったことだ。
そのあと website にて理解したと話している。
まてよ、僕は説明したと思うから、私の英語力では伝わらなかったということかもしれない。無念である。

そして今年の4月ミラノでは事前に約束してまた会った。 
その時、ロンドンで日本の家具やプロダクトを展示をしたいから協力してほしいと言われた。

7月、シェリダンと陶器の作家であり今回のキュレーター、レイコさんが日本にやって来た。そして石巻工房を案内することになった。
シェリダンは石巻工房が面白い理由=シンプルなことだと言った。僕も含めデザイナーはシンプルさを目指してつくってきたわけではないが、つくり方はシンプルにせざる得なかったのだと答えた。シンプルなつくり方は当然のこととしてシンプルなデザインとなったわけだ。

そしてロンドンでの展示。 

ここまで美しく石巻工房を展示出来たことがあっただろうか。 

またイーストロンドンの軽やかな街並みと石巻工房の相性の良さには発見があった。この街は、ここ10年で、アーティストやデザイナーが切り開き、活気ある街となったところだ。言うなれば石巻工房が石巻の市街地で試みたことに近い。いやこれからが正念場だが。。街の家具としてつくられた石巻工房のエッセンスはここショートリッジのエッセンスでもあった。街にはクリエイティブな DIY で溢れていた。 

2つのデザインスタジオに行ったがそこには本格的な工房があった。まるで石巻工房のようだと思った。いや工房よりも設備が整っているかもしれない。

石巻工房にはロンドンをベースにしたデザイナーが4人いる。今回展示したことでさらに3人のデザイナーからオファーがあった。彼らにとってみればデザイン業務というよりも日常の延長なのかもしれない。だからこそ石巻工房に挑戦したいのかなとも思った。

今回の展示の反応を見つつ、思い切ってシェリダンに石巻工房をイギリスでつくることを打診してみた。ロンドン滞在最終日、彼と朝食ミーティングをしながら最終的な我々の見解は、地産地消はコモンセンスであるということだ。同じことを今ニュージーランドでも動かし始めた。これからの石巻工房を考えていく上では我々にとって重要なアイデアであるが、まだまだ先はわからない。

最後に尊敬するロンドンのデザイナーのマイケル・マリオットさんから頂いたメールを引用する。

I thought your presentation at SCP was super nice, one of the nicest shows SCP has mounted in the shop, and one of the best things i saw in the week.

褒めていただきとにかく嬉しかった。

オンラインショップに9つのアイテムが登場しました。

既にイギリスやオーストラリアでは人気を集めている商品達が石巻工房のオンラインストアであるYahoo!ショッピングにてついに販売が開始されました。
 

 今回はスツール、テーブルの他、これまでになかったシェルフが加わりバリエーションも豊富になりました。

今月15日に販売される雑誌「Pen」にはその中から、バーバック・ハシェミ=ネザッド氏による「DINU」と安積 朋子氏による「FOOTREST STOOL」が掲載されます。

DINU

Design : Bahbak Hashemi-Nezhad 
Dimensions : 
290(W) × 141(seat surface)/250(D) × 435(H)(seat high)/490(total height)mm

DINU は、安定感も快適さも抜群。最小限の部材で出来たスツールです。このコンパクトさ室内でもアウトドアでもどんなスペースでも使うことができます。

FOOTREST STOOL 

Design : Tomoko Azumi 
Dimensions : 
260(W) × 204(D) × 373(H)mm 

FOOTREST STOOL は玄関の片隅にたたずむ小さなスツールが、靴を履く時に足を載せたり座って靴ひもを結んだりと外出前のお手伝いをします。靴べらや靴ブラシ、クリームなどの収納もします。

■ 「ジャパン・アーキテクツ 3.11以降の建築」に出展いたします。
トラフ建築設計事務所と協働で11月1日より金沢21世紀美術館で開催されるジャパン・アーキテクツの展示に出展いたします。 
石巻工房は震災以降に出来た企業として、これまでの軌跡を現在製作中の映像で紹介する他、様々なプロダクトを展示する予定です。半年間のロングランとなりますので是非、足をお運びください。 
展示のレポートは次回の KOBO NEWS でお知らせいたします! 


会期:2014年11月1日〜2015年5月30日 
会場:金沢21世紀美術館

■ Column 工房長のサイケデリックな日々 Vol.3 

テーマ「デザイン」

 

私の場合だけかも知れないが、田舎に住んでいると、デザインというものを深く意識する機会は非常に少ない。

20年ほど前になるが、前職の鮨屋を新築した際に、見積もりに「デザイン料」なる高額な項目を見つけて唖然とした。

その奇抜過ぎる悪趣味なコテコテのデザインを抜きにしても、第一印象は「デザイン料って何だ?ボッてるの!?」だった。

考えてみれば、世の中にあるモノは全て”誰か”がデザインしたものだ。そのように意図しようとも、そうでなくても。

そもそも私の認識が、デザイナーとつくり手との境界線が曖昧だっただけの話なんだけど、正直、意識するまでは一緒だと思っていたし(笑)

つまり、大工さんが建てた家は大工さんのセンス(デザイン)だと。そこにデザイン”er”というワンクッションがあることすら想像も出来なかった。

以前、高速道路のサービズエリアにベンチを置きたいと、ネクスコ東日本さんから石巻工房にベンチのデザインと制作のご依頼を頂いた時の話。

せっかくなので石巻工業高校の生徒を巻き込んでデザイナーと何か出来ないかと相談したところ快諾して頂いた。

プロのデザイナー達と高校生による「サービスエリアに設置するベンチのワークショップ」が開かれ、数点のデザインが決まり、ネクスコさんが候補を絞り、模型をつくり、原寸大のベンチをつくる…といった具合。

結果、石巻工房の ENDAI をデザインした藤森泰司さんのベンチと高校生チームのモックアップをつくることになった。

製品化するにあたり、出来上がったベンチを見たネクスコさんが、高校生ベンチのデザインに藤森さんのデザインを融合出来ないか?と提案してきた。地元の高校生たちがつくったベンチを置くことは大変意義があることだが、デザインの完成度としては低い。サービスエリアという公共の場所に置く以上、それなりのベンチを置かなければならない…と。

ネクスコさんも相当悩んだらしく、とても決められないというので、藤森さんに相談したところ、彼曰く、「デザインを世に出した以上、私にはそのデザインに責任がある」「高校生たちがデザインしたものに私が手を加えるのはデザインとしては意味がない」。相手が誰であろうと、それは相手に失礼にあたるというスタンスにシビれた。

結果的に、高校生ベンチはネクスコさんの要望を取り入れる形で石巻工房でブラッシュアップし、制作、設置することになった。

この一件のお陰で、私のデザインの考え方、というか認識を改めることが出来た。

ハーマンミラー社曰く、「デザインとは、問題を解決すること」だそうだ。同じモノあっても、そのデザイン1つで使いやすさや愛され方が大きく変わったりする。さすがはハーマンミラー、シンプルで分かりやすい。

さて、そろそろオチの時間であるが、

皆さんは「愛」といえば何と答えるだろうか? 
20代の頃は、愛とは「信じること」だと思っていた。 
30代になると愛とは「感じること」と思うようになった。 
40代の今は…愛とは「疑わないこと」と答えるようにしている。 
50代では見える形がまた変わるだろうから、それが今から楽しみではある(笑)

株式会社石巻工房 
本メールは press@ishinomaki-lab.org よりpress@ishinomaki-lab.org 宛に送信しております。
渡波字栄田164-3, 石巻市, 宮城県 986-2135, Japan


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