アプローチには、光の中に浮かび上がり浮遊物のような形態のオブジェが都市生活者を招き入れようとしている。このアートワークは建築西側に設置され、駅からアプローチする人々にとって絶好の目印になり、通りからも気をひく存在として、記憶のアドレスとして機能する。
エントランスに近づくと不思議な空間が広がり、あたかも水の中でまどろんで、水面に浮かんでいるクラゲを見上げているような錯覚になる。不思議な「通過儀礼」。都市の深い処に住むとはこういう感覚 — 日常と非日常、オンとオフの切り替え — を無意識に欲しているのかもしれない。