去る2020年12月17日、第3回LBAフォーラムが開催されました。
当日は参加者291名(うちLBA会員60名)の方々にご参加頂き、第1回を更に上回る盛況となりました!
1弾「ポストコロナ社会におけるランドスケープ経営を考える」の内容を踏まえ、シリーズ第2弾では、特に、公園からエリアマネジメントに発展するため、様々な空間や関係者との連携の方策、公園以外の空間での実践事例の報告などにより、議論を深めたいと、LBA代表幹事の萩野一彦氏からの趣旨説明が行われました。
その後、ゲストの泉山塁威氏(日本大学/ソトノバ)より「ポストコロナ社会におけるパブリックスペース」と題した講演が行われ、パブリックライフ、エリアマネジメント、タクティカル・アーバニズム、などについて事例を交えた説明を頂きました。
また、パークストリート、park(ing)dayなど様々な日常のパブリックスペースの利用、コロナ対応としての道路占用許可・路上客席の緊急措置、冬のパブリックスペース活用、SoftCityなどの事例を紹介頂きました。
更に、LBA幹事の一人でもある佐藤留美氏(NPO birth)より「グリーンインフラが都市のレジリエンスを強化する ~地域力を高めるみどりの活用手法~」と題した講演。
“みどり”の機能・力をまちづくりに活用するためには産官学民をつなぐ中間支援組織が重要な役割を果たすことや、みどりとオープンスペースの価値を高めることは自然・人・まちが元気になること、グリーンインフラを基軸としたコミュニティのつながりがコロナ禍を越える力となることなどを、国分寺ぶんぶんウォークの事例を通して発信して頂きました。
3人目は、こちらもLBA幹事の一人である植田直樹氏((株)三菱地所設計)より「丸の内ストリートパークとTOKYO OASISにみる緑を活用したエリアマネジメント」の事例紹介です。
多様な主体が連携したWITHコロナ時代の緑の多機能性を検証し、都心部のグリーンインフラの新しいあり方を、丸の内仲通りを歩行者に開放し、日常行為を屋外空間で快適に実現した事例と、屋外の快適歩行(日陰)ルートを自動案内するWEBサービスが紹介されました。
最後は原田宏美氏(東邦レオ (株))による「バスあいのり三丁目TERRACE~都心部の未利用地を活用した、グリーンなライフスタイルの発信~」と題した講演。
アフターコロナ時代は都市内の開発が停滞し、空き地が増加する可能性が高く、その空き地を活かす、今後のまちづくりのヒントとなる事例として新宿三丁目の暫定未利用地におけるグリーンインフラ技術とソフトコンテンツによる取り組みを紹介頂きました。
コロナの時代を踏まえた様々な最新事例が報告され、その後のパネルディスカッションも大いに盛り上がりました。
各ゲストに向けた質問だけでなく、「皆さんの報告から経営的な視点を強く感じました。一方で地域の生物多様性の保全など市場化しづらいエリアの資源が置き去りになりそうな感じを受けました。」「コロナにより生活へのIT分野(スマートパークや密回避のための人流データの活用など)の導入が加速し、まちづくりにおいても重要な観点と感じています。ランドスケープ経営の視点からみたときに、先進事例や身の回りの変化などから今後の在り方について、どの様な考えをお持ちですか。」等といった全体を通しての意見も多く寄せられ、非常に意義深い時間となりました。
ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました。 |