第22号【2021年5月10日】
ランドスケープ経営研究会(LBA) 会員のみなさま、こんにちは。
日頃から本研究会の活動にご参加・ご支援くださり、誠にありがとうございます。
 
ゴールデンウイークも終わり、今日からまた新たな1週間が始まりました。
日差しの強さや緑の濃さから、初夏を感じる日も増えてきましたね。
 
それでは、今月は以下の内容でお届けします。
― LBAメルマガ【第22号】の内容 ―
・LBA関連情報
 ~令和3年度定時総会と講演会開催のご報告~

・ランドスケープ関連業界の最新動向
 ~各種イベント情報・公募情報~
 
・ランドスケープ関連情報
 ~〇〇×グランピングが注目されています~

それでは、どうぞご覧ください!
Photo by Shunya Koide on Unsplash

LBA関連情報
~令和3年度定時総会と講演会開催のご報告

去る4月28日、令和3年度の定時総会が開催されました。
今年度はコロナの状況を踏まえ、LBAでは初めての「ハイブリット出席型バーチャル総会」として行われました。
開催の概要を以下にご報告いたします。
 
ランドスケープ経営研究会 2021年度定時総会報告

1.開催日時  2021年4月28日(水)午後3時から午後4時00分
2.開催場所  WEB及びCLA事務局会議室(東京都千代田区東日本橋3-3-7)

3.出席会員数と総会の成立
会員総数85個のうち出席55個(WEB&会場22、書面表決26、委任状7)で、過半数となり総会は成立

4.議事の結果
○第1号議案 2020年度事業報告及び収支決算承認の件:全員一致で承認可決
○第2号議案 2021年度事業計画及び収支予算承認の件:全員一致で承認可決
   
※「ハイブリット出席型バーチャル総会」とは?
リアルな総会の開催に加え、総会の会場に在所しない会員が、インターネット等の手段を用いて、法律上の「出席」をすることができる総会をいう。
 
 
ランドスケープ経営研究会 講演会報告
 
総会の後はオンライン講演会が開催され、158名のみなさまにご参加頂きました。
 
まず、『2020年度LBAフォーラム「ポストコロナ社会のランドスケープ経営を考える」(全3回総括)』と題し、LBA代表幹事  萩野一彦氏よりお話し頂きました。
2020年度に3回のシリーズで開催したフォーラムの総括報告が行われ、第1回~第3回までの内容のポイントが以下の通り整理されました。
第1弾「withコロナ~ポストコロナ社会でのオープンスペースのあり方」
ポストコロナ社会では、公園をはじめとする緑とオープンスペースが、社会課題解決の中心舞台となり、その役割や価値が高まるなどLBA仮説について、講演や意見交換によって、方向性を共有した。

第2弾「エリアマネジメントにつながるランドスケープ経営とは」
公園以外の空間、パブリックスペースの使い方が、また、空間やセクター間の垣根のない取組みによるオープンスペースの使い方が、まちや社会を変えていくことを確認。これはグリーンインフラの推進に通じる。

第3弾「観光×ランドスケープ経営」
観光はコロナ以前に戻るのではなく、新たなマーケットが生まれる。また、コロナ禍を通じ、観光や旅行への意識が変化し、自然・環境・アウトドアの価値が高まる。さらに地域の人々による地域の生活と産業に根差したまちづくりの取組が、結果的に観光を生みだすことを確認。観光は観光のプロだけが行わないで地域ぐるみで取り組むのが成功のポイントである。
続いて、『都市公園を巡る最近の状況』と題し、国土交通省都市局公園緑地・景観課 公園利用推進官の秋山義典様のご講演。
 
主に、令和3年度の公園緑地・景観関連の当初予算及び令和2年度の補正予算の内容、新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性、4月6日に公表されたばかりの「ディジタル化の急速な進展やニューノーマルに対応した都市政策のあり方検討会」の中間とりまとめ概要、ウオーカブルなまちづくり、Park-PFIの最新状況、そして都市公園リノベーション協定制度の活用事例についてお話し頂きました。
 
総会の後の短い時間ながらも、非常に充実した内容の講演を頂き、今年度のスタートにふさわしいひとときとなりました。
誠にありがとうございました。

ランドスケープ関連業界の最新動向
~各種イベント情報・公募情報

Photo by  Unsplash

ランドスケープ関連情報
~〇〇×グランピングが注目されています

Photo by Aldeen Li on Unsplash
近年、日本では「第2次キャンプブーム」といわれる流れがありましたが、その流れはコロナ禍で加速したようです。
このメルマガでもコロナ以前の第5号でキャンプ特集をしましたが、今やキャンプブームは世界的な流れとなっており、ニューノーマル時代の大切な楽しみのひとつになっているようです。
 
そんな中、新たなキャンプの形としてのグランピングのロケーションとして、廃校を転用する事例や公園・動物園に併設される事例が注目され始めています。
そこで今回は、公共空間のストック活用としての「〇〇×グランピング」特集をしたいと思います。
 
グランピングとは、英語で“魅力的な、華やかな”などを意味する「Glamorous(グラマラス)」と「Camping(キャンピング)」を組み合わせた言葉で、直訳すれば“魅力的なキャンプ”という意味になります。
グランピング施設ではキャンプ用品や食材・食事などがあらかじめ用意されているため、気軽に豪華なキャンプを楽しむことができるという点が特徴です。
グランピングが日本で広まり始めたのは2015年頃からと言われています。
<廃校 × グランピング>
 
最新の事例の一つが、今年4月20日、市原市にオープンしたグランピング施設「高滝湖グランピングリゾート」。2013年に廃校になった高滝湖畔の旧高滝小学校をリノベーションした施設で、校舎を管理棟・浴室として、校庭にドームテントなど24サイトが整備されました。
 
また、同じ千葉県内では2019年に千葉県立長生高等技術専門校の跡地にオープンした「BUB CAMP GROUND」もあります(2021年4月リニューアルオープン)。
こちらも広大な校庭に様々なタイプのテントやコテージが整備されています。
旧校舎の外観はそのまま残されており、工作体験などのアクティビティが楽しめる空間とBUB CAMP GROUND 公式ホームページ
 
グランピングブーム以前からオープンしていた事例もあります。
栃木県には2006年に閉校となった旧木幡小学校校舎をリニューアルし、昭和の体感とこころをコンセプトとした「昭和ふるさと村/こころ宿NAGOMI」があります。校舎はなんと1934年に建てられた木造です。この施設は2009年からオープンしていましたが、2018年に旧プールを活用したグランピングエリアが新たに整備され、更に人気となっているようです。
<駅 × グランピング>
 
意外な組み合わせとしては、2020年11月に群馬県の上越線土合駅という無人駅にオープンした「DOAI VILLAGE」があります。
日本一のモグラ駅として知られる上越線土合駅の駅舎内外を活用し、宿泊施設や飲食施設、野外サウナ施設が整備されています。
電車を眺めながらの宿泊という非日常感を体験することができるゲストルームや、かつて実際に利用されていた駅務室を改装した駅舎内喫茶「mogura」など、旅行者や登山者の方だけでなく、地元の方も気軽に立ち寄り、地域交流が盛んになる場の創出が期待されています。
<公園 × グランピング>
 
もちろん、公園とグランピングの相性は抜群です。沼津のINN THE PARKをはじめ、ParkPFI手法を活用したグランピング事例がここ数年で全国各地で増加しています。
 
最新の事例の一つは、今年4月27日にオープンしたばかりの「グランシア別府鉄輪」です。大分県別府市の鉄輪(かんなわ)温泉地区にある鉄輪地獄地帯公園内に整備されました。
 
また、今年4月22日にオープンしたばかりの事例は、稲毛海浜公園の「small planet CAMP&GRILL」。2017年に稲毛海浜公園施設のリニューアル整備・運営事業に関する公募で選定された民間企業によるものです。
 
その他、関西国際空港を臨む泉南市の海岸に、2020年7月開業した泉南りんくう公園の「SENNAN LONG PARK」、神奈川県横須賀市が2020年からPark-FPIの公募を行い、2021年に日比谷花壇を代表企業とする「エリアマネジメント横須賀共同事業体」が選定された、長井海の手公園などがあります。
他にも、動物園 × グランピング、農園 × グランピングなど、まさにランドスケープ経営の観点といえる様々な組み合わせが生まれています。
予約がなかなか取れないほど人気のグランピング施設も多いようですが、これからはまさにアウトドアが気持ちの良い季節。
密を避けながら、どこかへ出かけたいですね。
Photo by Markus Spiske on Unsplash
第二十候「蚯蚓出 (みみずいずる)」

 

七十二候が立夏の次候に変わり、冬眠していたミミズが地上に現れ始める頃となりました。
ミミズには目がありませんが、光を感知し、暗がりに進む性質をもっています。
そのため、「目見えず」が転じて「みみず」になったといわれています。

 

ミミズが掘ったトンネルは、植物の成長に大切な空気や水の通り道となります。
そして、落ち葉などの有機物を食べて、土の中に窒素やリンを含む栄養豊富のフンをしますが、これは、畑に肥料を撒くのと同じ意味を持ちます。
ミミズは自然の鍬。大地を耕し、微生物が豊富な土を作る縁の下の力持ちです。

 

ミミズの英名は「earth worm = 地球の虫」というそうです。
生物学に精通したアリストテレスは、ミミズを「大地の腸」と言い表しました。

また、進化論で知られるダーウィンは晩年のすべてをミミズの研究に捧げ、ミミズがいかにして土壌を作るかを長年にわたって観察したといいます。


今月も最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。

次号は6月7日に配信予定です。
バックナンバー
これまで配信されたメールマガジンのバックナンバーはこちら からご覧いただけます。
お問合せ
ご感想やご意見、各種お問合せなどは、 info@lba-j.org までメールをお送りください。
配信停止
メルマガの配信停止のご要望は、info@lba-j.org までメールをお送りください。
「LBAメールマガジン」はランドスケープ経営研究会が運営しています。
無断転載はご遠慮ください。

ランドスケープ経営研究会
Landscape and Business Development Association, Japan

〒103-0004 東京都中央区東日本橋3-3-7 近江会館8階
tel:03-3662-8270 fax:03-3662-8268 e-mail:info@lba-j.org
© 2019 ランドスケープ経営研究会


東京都中央区東日本橋3-3-7 近江会館8階 中央区 東京都 Japan


配信停止