CASE1:「桜・百寿プロジェクト」国営昭和記念公園
まずは100年後も桜満開を目指したプロジェクトで、サクラの園におけるソメイヨシノの長寿命化に対する取り組みの紹介です。
昭和記念公園では樹木医による調査を踏まえ、桜再生計画をたて、毎年、土壌改良、軽剪定、更新強剪定、施肥、花芽花数調査を継続的に実施しているとのこと。
その個別の実施内容と経年的な変化と状況を合わせて説明いただきました。
(昭和記念公園パークス共同体:阿部氏)
CASE2:「広域連携における樹木保全の取り組み」都立野山北・六道山公園
次に、狭山丘陵の都市公園の指定管理においてナラ枯れ対策についての「広域連携における樹木保全の取り組み」のご紹介。
西武造園をはじめNPObirth他5団体で構成する西武・狭山パートナーズがそれぞれの特徴・役割を活かして5つの都立公園の管理に取り組まれています。
ナラ枯れについては公園だけの問題ではないので狭山丘陵地全体に広がるため、周辺市町村、市民団体等と一体となった広域連携での対策について、情報交換、被害調査、GISマップの作成、伐採への住民の理解のセミナー開催などを行っているとのこと。
ナラ枯れについては地域の皆さんと新しい森づくりに取り組み、コナラ林の復活エリア、新たな植生によるエリアなどとゾーニングを検討して雑木林の保全を考えていくことが大切であるとお話し頂きました。
(西武・狭山丘陵パートナーズ:清水氏)
CASE3:「里山林の保全・再生の取り組み」都立中藤公園
ここではアカマツの保全による里山の維持について、里山の貴重な資源の把握から、保全と再生に向けて、CASE2と同様に公園だけの問題ではなく、市民協働や企業協同を含めた広域連携による減衰するアカマツ林の保全計画づくりについてのご紹介。
取り組みは保全管理の方針をたて、調査&保全計画を作成し、松枯れ防止対策や実生の育成というステップを踏んで行っているそうです。
このような管理には、これまでの経験から地域を巻き込むことが重要で、また造園技術だけでなく、地域住民の合意形成、広報、パークレンジャー、パークコーディネータなど専門家の力らを合わせて地域の課題に取り組んでいくことが必要とのことでした。
(西武・狭山丘陵パートナーズ:清水氏)