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第39号【2022年10月5日】
ランドスケープ経営研究会(LBA) 会員のみなさま、おはようございます。
日頃から本研究会の活動にご参加・ご支援くださり、誠にありがとうございます。
 
10月に入り、心地よいお天気が続いています。
感染予防には引き続き気を付けつつ、屋外などでは場面をみてマスクを外すスタイルも少しずつ定着したきたように感じます。
金木犀の甘く爽やかな香りが漂いはじめるこの時期、秋の空気を思い切り感じたいものですね。
 
それでは、今月は以下の内容でお届けします。
― LBAメルマガ【第39号】の内容 ―
 
・LBA関連情報1
 ~第4回LBAサロンのご報告~
 
・LBA関連情報2
 ~LBA公民連携情報セミナーのご報告~
 
・ランドスケープ関連業界の最新動向
 
・Park-PFIレポート
 ~天神中央公園 西中州エリア@福岡市~
 
それでは、どうぞご覧ください!
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Photo by Hannu Keski-Hakuni on Unsplash

LBA関連情報1
~第4回LBAサロンのご報告

去る9月15日、第4回LBAサロンが開催され、41名(うち会場10名)の方々にご参加いただきました!
今回もトーシンコーポレーション様にご協力頂き、ビールバー のあるFIVE TREES をお借りしました。
 
第4回LBAサロン
テーマ:指定管理から見た公園内樹木の再生と活用
公園樹木の長寿命化と再生・再活用について、指定管理の実績の中からの事例報告をベースに、新しい公園管理についてディスカッションを行いました。
 
<開催概要>
日時: 9月15日(木)17:00~18:30
場所:トーシンコーポレーション 1階 FIVE TREES (WEB併用)
話題提供:西武造園
 

今回は西武造園のこれまで携わってきた公園における管理運営事業の中から、公園内樹木の再生と活用というテーマにそった3つのCASEについて紹介していただきました。

主な内容を以下にご紹介します。

CASE1:「桜・百寿プロジェクト」国営昭和記念公園

まずは100年後も桜満開を目指したプロジェクトで、サクラの園におけるソメイヨシノの長寿命化に対する取り組みの紹介です。

昭和記念公園では樹木医による調査を踏まえ、桜再生計画をたて、毎年、土壌改良、軽剪定、更新強剪定、施肥、花芽花数調査を継続的に実施しているとのこと。

その個別の実施内容と経年的な変化と状況を合わせて説明いただきました。

(昭和記念公園パークス共同体:阿部氏)

 

CASE2:「広域連携における樹木保全の取り組み」都立野山北・六道山公園

次に、狭山丘陵の都市公園の指定管理においてナラ枯れ対策についての「広域連携における樹木保全の取り組み」のご紹介。

西武造園をはじめNPObirth5団体で構成する西武・狭山パートナーズがそれぞれの特徴・役割を活かして5つの都立公園の管理に取り組まれています。

ナラ枯れについては公園だけの問題ではないので狭山丘陵地全体に広がるため、周辺市町村、市民団体等と一体となった広域連携での対策について、情報交換、被害調査、GISマップの作成、伐採への住民の理解のセミナー開催などを行っているとのこと。

ナラ枯れについては地域の皆さんと新しい森づくりに取り組み、コナラ林の復活エリア、新たな植生によるエリアなどとゾーニングを検討して雑木林の保全を考えていくことが大切であるとお話し頂きました。

(西武・狭山丘陵パートナーズ:清水氏)

 

CASE3:「里山林の保全・再生の取り組み」都立中藤公園

ここではアカマツの保全による里山の維持について、里山の貴重な資源の把握から、保全と再生に向けて、CASE2と同様に公園だけの問題ではなく、市民協働や企業協同を含めた広域連携による減衰するアカマツ林の保全計画づくりについてのご紹介。

取り組みは保全管理の方針をたて、調査&保全計画を作成し、松枯れ防止対策や実生の育成というステップを踏んで行っているそうです。

このような管理には、これまでの経験から地域を巻き込むことが重要で、また造園技術だけでなく、地域住民の合意形成、広報、パークレンジャー、パークコーディネータなど専門家の力らを合わせて地域の課題に取り組んでいくことが必要とのことでした。

(西武・狭山丘陵パートナーズ:清水氏)

話題提供を頂いた後は、意見交換の時間です。
ナラ枯れの問題から指定管理者制度の課題など、幅広い議論が行われました。
その中で、造園領域だけでなく他の部門のベンチャーなどとの連携の可能性に関しても話題に挙がりました。
ベンチャーや新しいことを考えている方をつなげるというのは、まさにLBAの役割の一つでもあります。
ランドスケープにベースを置きつつ様々な業界の方が集まって意見を交わし新しい活動に繋げていく、というLBAの目指す方向性を皆さんと再確認した時間となりました!
 
閉会後も、会場ではビールを飲みながらの意見交換、情報交換は続き、大変有意義な時間となりました。
 
次回の第5回LBAサロンも、ぜひご期待ください!

LBA関連情報2
~LBA公民連携情報セミナーのご報告

先月はLBA主催のイベントが2件も開催されました。
上述のLBAサロンに続き開催されたのは、『LBA公民連携情報セミナー』です。
当日は20名の方々にご参加頂きました。
 
小平市 環境部 水と緑と公園課さんから最新の公民連携に関わる情報をご提供いただきながら、会員の皆さんと意見交換を行いました。
 
<開催概要>
日時:2022年9月27日(火)17:30~19:10
会場:清澄庭園 大正記念館(東京都江東区清澄)
主催:ランドスケープ経営研究会(LBA)
話題提供:「小平市における今後の公園PPPについて」小平市 環境部 水と緑と公園課
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主な話題は、現在整備が進行中の「鷹の台公園(新規)」に関する取り組みです。

現状と周辺環境の説明とこれまでの取り組みの紹介がありました。

 

令和2年度にはアンケート調査、3年度には公園づくりに関するセミナーの開催とヒアリング調査、4年度には現地におけるマルシェの開催、様々な世代との公園づくりのワークショップ、小学生対象をはじめ多様な対象との「鷹の台公園いどばた会議」の実施といった取り組みを行ってきたとのこと。

また、これまでの取り組みなどを通じての課題や、今後の公園PPPについてもお話しくださいました。

 

続く意見交換の時間には、公園整備に関する提案、公民連携における地域の参加、まちづくりへの展開など、様々な視点での質問や意見交換が行われ、参加者一同、大変有意義な時間を過ごさせて頂きました!

ランドスケープ関連業界の最新動向
~各種イベント情報・公募情報

<各種イベント・セミナーなどの開催予定等>(日付は開催日)
 
 
 
 
 
 
 
 
<国内の公募情報等>(日付はリンク先記事の公開日)
 
 
 
 
 
 

Park-PFIレポート
~天神中央公園 西中州エリア@福岡市

久しぶりの掲載となるPark-PFIレポート。
今回は福岡市の繁華街、天神と中洲を繋ぐ場所に位置する天神中央公園西中州エリアのPark-PFI事例をご紹介します。
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写真1:夕方の様子。観光客や学生、仕事帰りの方など多様な人々の姿が見られました。(筆者撮影)
オープンは2019年8月、Park-PFIによる公園施設は「HARENO GARDEN EAST&WEST(ハレノガーデン)」です。
加えて、収益の一部を活用して公園利用者のための休養施設(特定公園施設)として「boat house(水上バス事務所)」が設置されています。
 
「ハレノガーデン」という施設名称は、かつては人々の“ハレの場”としての役割を担ってきた同エリアの象徴である「旧福岡県公会堂貴賓館」の歴史を尊重するとともに、晴れの日の公園で感じるような“爽やかさ”“気持ち良さ”をイメージして付けられたものだそうです。
 
上の写真の左側、階段状の建物がHARENO GARDEN WEST。
階段に腰掛けドリンクを片手に一休みする人のほか、何かの撮影と思われるシーンも見られました。
そして上の写真の奥側に見えるガラス張りの建物はHARENO GARDEN EAST。
那珂川を眺められるテラス席が大人気の様子です。
 
公園の西側(天神側)からアクセスすると旧公会堂、HARENO GARDEN EAST、WESTの3つが目に入る開放的な空間が広がっています(写真2)。
広場には芝生、ベンチ、既存樹木がバランスよく配置されていて、ちょうど旧公会堂をバックに記念撮影ができる「FUKUOKA」の文字も(写真3)。
観光客と思われる若者のグループが、楽しそうに撮影していた姿が印象的です。
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写真2:現地の配置図。川に挟まれている様子がよくわかります。写真3:背景に旧公会堂の正面が写るよう「FUKUOKA」の文字を配置したフォトスポット。(いずれも筆者撮影)
天神中央公園は旧福岡県庁舎の移転跡地。
有名建築、アクロス福岡に隣接するエリアと今回ご紹介する西中州エリアを合わせて総面積3.1haの広さを持ち、県民の憩いの場として緑のオープンスペースを提供するとともに非常災害時における緊急避難場所(一時避難所)としての機能を併せ持つ都市公園です。
 
しかし、西中州エリアは1989年のオープン以来、年月の経過とともに多くの樹木が生い繁り、北側道路や那珂川対岸から公園内への見通しを遮っている状態だったとのこと。
再整備後の現在は、そのような姿は想像できないほど開放的な空間でありながら、所々に保存された既存樹木の大きさから歴史ある場所としての風格も感じました。
 
福岡市内随一の繁華街・観光地囲まれてに立地する公園ですが、多様な人々が思い思いの時間を過ごす様子や、天神~祇園の通り抜けでほっと一息ついているような様子がまさに都市のオアシスという雰囲気でした。
 
参考Webページ
 
 
 
<Park-PFIレポートを随時受付け中!>
LBAメルマガでは会員の皆様から、Park-PFIなどにまつわる公園訪問レポートを募集しています!
 
皆さまからのレポートをメルマガ上でシェアすることで、各地のPark-PFIの事例を旅するとともに、コロナ禍の公園の様子について取りまとめ、意見交換などにつなげていければと思っております。
お寄せ頂くレポートは、もちろん最新事例でなくても構いません。
皆さまがお仕事や普段の生活の中で訪れたことのあるPark-PFI事例を、ぜひお送りください!
 
<レポート募集 概要>
(上記のフォームから送信できない場合は、下記要領で作成し、メールでお送り頂いても構いません。email: info@lba-j.org )
 
記載頂きたい事項
・ご所属、氏名
・ご所属および氏名のメルマガへの掲載可否(掲載不可の場合はペンネームを記入してください)
・本文の書式は自由です(100~400文字程度を目安としてください)
・事例の様子がわかる写真を2枚程度添付してください
 
<テーマ例>
・最新のPark-PFI事例に行ってきました!
・以前話題になっていたPark-PFI事例の今…!
・まさにPark-PFIの取り組み進行中の公園の「Before」の姿
 
などなど…
 
お気軽に投稿ください。皆さまからのレポートをお待ちしています!
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Photo by Yuki ho on Unsplash
第四十八候「水始涸 (みずはじめてかるる)」
 

七十二候が秋分の末候に変わり、水田に張られていた水を落として刈り入れの準備にとりかかる頃になりました。

日に日に色づき、頭を垂れる金色の稲穂は、秋の深まりを教えてくれる季節の風物詩。

米という漢字は「八十八」という文字から作られた、というのはよく聞く話。

お米が実るまでに88回もの手間がかかる、という意味だそうです。

 

都市に暮らしていると田んぼが身近に見られないこともあり、なかなかその手間を実感することは難しいもの。

しかし、新米のおいしい季節になるとやはり「1年間かかって、このおいしいお米ができたのか…」と思わずにはいられません。

 

お米に限らず、実りの秋の真っ只中となるこれからの季節。

自然の恵みと農家の方々の丹精込めたお仕事のおかげで美味しい食卓につけることを、改めて感謝したいものです。

 

今月も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

 

次号は11月5日に配信予定です。
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