第六十候「橘始黄 (たちばなはじめてきばむ)」
七十二候が小雪の末候に変わり、橘の実が黄色く色づき始める頃となりました。
橘とは、日本に自生する日本固有の柑橘類「ヤマトタチバナ」のことですが、古くは柑橘類を総称して橘と言っていました。
一年中つややかな葉を茂らせている橘。
その葉は枯れることのない常緑樹であることから、めでたいものとして扱われ、平安時代から御神木として宮中などに植えられてきたそうです。
現代でも京都御所の一画、「紫宸殿(ししんでん)」の正面左側の「左近桜」に対して、右側には橘が植えられ「右近橘」と呼ばれることで有名です。
寒い冬、暖かい部屋でいただく果汁たっぷりの柑橘。
お正月飾りの準備にも欠かせませんね。
今月も最後まで読んでくださり、どうもありがとうございました。
次号は年明け、1月6日に配信予定です。
みなさま、どうぞ良いお年をお迎えください。