新年あけましておめでとうございます。
昨年、世界ではロシアとウクライナの戦争、パレスチナとイスラエルの問題、ともに終わりの見えない状況が続いています。
また、あらゆる社会の側面において分断と対立の構図が起きています。
環境破壊が要因ともいえる気候変動は自然災害の多発とエネルギー問題を引き起こし、人類が生存し続けるための基盤となる地球環境は限界に達して生物多様性・自然資本の喪失の危機にあります。
一方で新型コロナのパンデミックは終焉し、社会活動も平常を取り戻してきています。
国内に目を向けると、新型コロナは5類感染症に変更され社会活動も活発化し、観光面ではインバウンドが増加し賑わいを見せています。
環境面では我が国でも気候変動による自然災害が多発していることや生物多様性喪失の危機から、環境省ではネイチャーポジティブ宣言をし、生物多様性の保全・回復をめざしています。
国交省ではグリーンインフラ推進戦略により自然機能を活用したインフラ整備、持続可能で魅力ある都市・地域づくりを進めています。
日本政府はGX(グリーントランスフォーメーション)を掲げ脱炭素社会の構築を進めています。
このようにみどり(グリーン:自然)に対して様々な取組が行われているように、みどりの価値がより多面的に社会的認知をされていることを示しています。
LBAでも2年ほど前から、みどりの持つ多面的な機能は教育、経済、健康、福祉などに活用されることを提案しています。
昨年はとくに健康・福祉面での取り組みについて議論してきました。
それらはみどりがウェルビーイングの向上に大きな役割をもつことに着目したものです。
WHOではデータに基づいてそれを実証しています。
LBAの活動もウェルビーイングをキーワードに分野や立場などあらゆる垣根を超えた連携と協力のもと、みどりの多面的活用へ取組んでいきます。
近年、部会活動の一部停滞、セミナー等への会員参加の減少などの傾向がみられ、現在、部会活動の在り方や実効性のある組織体制の見直しを考えています。
皆様にとって実のある会となるよう努めますので、ご協力とご支援、活動への積極的な参加をお願いして新年のご挨拶とさせていただきます。
ランドスケープ経営研究会会長 金清 典広