第四十二候「禾乃登 (こくものすなわちみのる)」
七十二候が処暑の末候に変わり、稲などの穀物が実り始める頃となりました。
「禾乃登(こくものすなわちみのる)」は毎年、二百十日に重なる七十二候です。
日本での稲(いね)という読み方については、語源に諸説あるようですが、例えば「命の根」「生きる根」「息の根」に由来すると考えられています。
「根(ね)」という言葉が共通しているように、「稲」が古くから日本の暮らしの根幹をなすものであったからということのようです。
もう少しすると新米の季節がやってきます。
近年、夏の猛暑によって1等米の比率が低下している、というニュースを聞いた方も多いのではないでしょうか。
夏の猛暑によってお米も高温の障害を受け、白く濁った粒が多くなっているとのこと。
この理由は、お米の中にはデンプンが詰まっていますが、栄養が貯まってくる時期に気温が高すぎると、デンプンの詰まりが悪くなってしまい、それによってお米の中で光が乱反射することで白く濁って見えるためだそうです。
ただし、これは見た目の評価であり、実は味の評価とは関係ありません。
等級が低くても味は変わりませんが、白い粒が多い場合は、通常の水分量で炊飯すると水を吸いすぎて柔らかくなりすぎたりすることもあるそうです。
今月も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
次号は、10月7日に配信予定です。