国連開発計画（UNDP） 駐日代表事務所
ニュースレター10号（2012年10月10日発刊）
特集「貧困とパートナーシップ」

UNDP駐日代表事務所が定期的に発刊するニュースレターです。世界の開発現場でのUNDPの活動や日本とのパートナーシップ、日本政府拠出のUNDPの開発プロジェクト、日本人職員の活躍ぶりなどを紹介していきます。貧困撲滅のための国際デー（10月17日）がある今月は「貧困とパートナーシップ」を特集しています。貧困削減はUNDPの４つの重点活動分野の1つにもなります。

 UNDPでは2002年より、民間セクターと連携し、貧困削減と途上国の包括的な市場の育成に向けたさまざまな取り組みを進めてきました。このなかで、日本企業をはじめとした多くの企業が、途上国の政府や企業、コミュニティとの革新的なパートナーシップや投資、途上国の人々のニーズに応える包括的なビジネスの推進を通じて、持続可能な開発に大きく貢献しています（続きは こちら から）。

貧困削減のための南南協力の推進：包括的成長のための国際政策センター（IPC-IG）による条件付現金給付（CCT）方式の知見共有

 貧困の要因は様々ですが、貧困により人々が直面する困難や、これらの困難を克服し貧困から抜けだす方策には、国・地域や時代を越えて多くの共通項が見出されます。このことから貧困削減のための取組みに際しては、ある場所で有効性が実証された施策を他の場所に適用させる試みが広く行われてきました。UNDPの「包括的成長のための国際政策センター（IPC-IG）」は、南南協力を主軸に、貧困削減のための研究開発と能力強化を支援しています。以下に、UNDPによる貧困削減のための取組み事例として、同センターの活動および、センターによる条件付現金給付方式の知見共有を紹介します（続きは こちら から）。

UNDP職員リレーエッセイ「開発現場から」　UNDPブータン事務所　ハジアリッチ秀子さん

 「日本とブータンには言葉にできない共通性があります」。ブータン国王と王妃は、昨年初めて国賓として日本を訪問された。ヒマラヤ山脈に位置し、大国中国とインドに挟まれた国ブータン。「わたくしは、ヒマラヤの小さな国からきた一人の若者として皆さんの前に立っております」（国会演説）。ロイヤルカップルの魅力は、若さと容姿端麗さだけではなく、心と心をつなぐような誠意いっぱいに自分自身の言葉でお話されるその姿勢にあるのだろう（続きは こちら から）。

ソーシャルグッド・サミット（Social Good Summit）－東京イベント開催

ソーシャルグッド・サミット（Social Good Summit）2012－東京イベント（ソーシャルカンパニー主催、UNDP共催）が9月24日、東京都港区の日本財団ビルで開催されました。同サミットは、9月22日から24日まで、世界の半数以上の国で開催されたグローバルなイベントの一環で、実業家や有識者らが集い、ソーシャルメディアが世界の課題解決のためにどのような役割を果たせるか等を討論しました（続きは こちら から）。

UNDP 年次報告書2011/2012 の日本語版を発刊しました

UNDPの年次報告書2011/2012（日本語版、計36ページ）を発刊しました。報告書は、UNDP全体の活動方針や年間予算などを紹介するとともに、4つの重点活動項目：貧困削減とMDGsの達成、民主的ガバナンス、危機予防と復興、環境と持続可能な開発ごとに世界各国での活動事例や統計データを紹介しています。   こちら  からご覧いただけます。

人間開発報告書1994年から2010年までの日本語版をすべてPDFで公開を始めました

UNDPが1991年から(日本語版は1994年から）発刊している人間開発報告書（Human Development Report) の1994年から2010年の日本語版PDFをウェブサイトで公開を始めました。人間開発報告書は毎年、「ジェンダー」や「移民」などテーマを絞って、開発現場での動きをまとめるとともに、「人間開発指数（Human Development Index)」など、GDPのみでは測りきれない国家の豊さを国ごとに計測しており、統計資料としても大変充実しております。みなさまのご研究、ご活動にお役立ていただけましたら幸いです。過去の人間開発報告書のダウンロードは こちら からしていただけます。また、人間開発報告書については こちら をご覧ください。

国連ボランティア計画（UNV）活動報告：ボランティアリズムを通した企業・民間セクターとのパートナーシップ

途上国の貧困削減に取り組む国連機関と企業・民間セクターとのパートナーシップにおいて、UNVは特に「企業ボランティア」の促進と、ボランティアによる途上国の中小企業支援に焦点を当てた取り組みを続けております。近年、企業の社会的責任（CSR）の活動の一つとして、従業員の地域社会でのボランティア活動を推進する動きが活発化しています。企業ボランティアの活動は、地域社会に利益をもたらすと同時に参加従業員の士気、企業の地域社会でのイメージを向上させることが目的です(続きは こちら から）。

世界で活躍する日本人国連ボランティアからの現地報告

UNVが事業実施に協力している外務省の「平和構築人材育成事業」から南スーダンのUNDP事務所に国連ボランティアとして派遣されている中森あゆみさんと池田祥規さんを紹介します。現在南スーダンでは600人以上の国連ボランティアが国連PKOミッションや、UNDP等の国連機関を通じて南スーダンの国づくりの支援をしています。そのうち、日本人国連ボランティアは、中森さん、池田さんを含む6人が活動しています（続きは こちら から）。