皆さんは、つらい気持ちを感じたとき、どう対処していますか?
もしかすると、こんなふうにしていませんか?
✔️「辛い」「苦しい」気持ちを抑えて、つとめて明るく振まっている
✔️辛さを認めたら、もっと辛くなるから我慢している
✔️「そんなふうに感じる自分が悪い」と、自分を責める
実は、こうした対処法は感情にとって逆効果です。
ネガティブ感情って、とても誤解されやすいのです。
◆ネガティブ感情にまつわるよくある誤解
例えば、こんなふうに思っていませんか?
・不安を感じると、もっと不安が強くなる
・悲しみを受け入れると、ますます悲しくなる
・怒りを感じると、自分がコントロールができなくなる
つまり、「ネガティブな感情は受け入れると、それがますます大きくなってしまう」と。
だから、「気を逸らして、抑えて、やり過ごそう」とするわけです。
でも、これ、大きな誤解なんです!!!
ネガティブな感情は抑え込むことで、かえってそのエネルギーは強まり、心身に蓄積してしまいます。
確かに嫌な感情は、我慢すれば一時的には やり過ごせるかもしれません。
でも感情は本来、外に流れていくエネルギーです。
それを内側に留めてしまうと、次第に心身に悪影響を及ぼし、身体の不調や情緒の乱れにつながってしまいます。
◆感情を抑える思い込みはどこから来たのか?
残念ながら、私たちは子どもの頃から、不快な感情はなるべく見ないようにと教えられてきていることが多いです。
・泣いていると「泣かないの!」と言われる
・怖がると「大丈夫。怖くないよ」と励まされる
つまり、本当は「辛い」「痛い」「怖い」と感じているのに
外から「辛くない」「怖くない」と言われてしまう。
この感情のラベルの不一致が、感情を抑え込むことにつながります。
その結果…
・自分の気持ちがわからなくなる
・自分の感情は間違っていると感じる
・ネガティブ感情に罪悪感を抱く
・感情を感じることそのものが怖くなる
そうして、ネガティブな感情は受け止められないまま、いつしかコップの水のように擦り切れいっぱいにまで到達し、些細な刺激によって一気に溢れ出してくることになります。
それが、情緒の不安定さとして現れたり、うつや身体症状へとつながっていくのです。
◆感情の抑圧が生まれやすい環境
自然な感情を迎え入れられなくなる背景には、他にもこんな体験があります。
・自分の気持ちより親の気持ちを優先してきた
・家族の仲が悪く、家の中でいつも緊張していた
・親の気持ちや価値観を押し付けられてきた
・親から気持ちを聞いてもらってこなかった
・感情を抑えている親の背中を見て育った
・暴言や暴力を受けたきた
・事故や災害、大切な人との別れなど、大きなショック体験を経験した
私たちは、親や社会との関わりの中で、無意識に感情を抑圧する習慣を身につけてしまうんですね。
◆感情を受け入れるとどうなるか?
さて、ここからが本日のポイントです。
感情の誤解は「ネガティブな感情を受け入れると、それがますます増大してしまう」というものでした。
では感情の真実とは一体なんでしょうか?
それは「ネガティブな感情を受け入れると、不快感は小さくなる」です。
そう、真逆なんです!
私たちが無意識に教え込まれてきたこととは別なんです〜::
くぅ〜〜〜〜、この誤解。本当に解くのが大変なんです。。。
我慢や忍耐は美談として扱われることが多いですよね…
でも違うんです。自分の気持ちに素直な人は健全にネガティブ感情をリセットして、カラッと切り替えられ、人生も順調にいきやすいんです。
大事なことなので、もう一度言います。
「ネガティブな感情を受け入れると、不快感は小さくなります」
最初は怖いかもしれません。でも騙されたと思って、試しに小さな不快感からトライしてみてください。
必ず、どんなネガティブな感情も受け入れると、一旦は高まりますが、緩やかなカーブを描いて落ち着いていきます。
◆ネガティブ感情との付き合い方【4ステップ】
では、ネガティブな感情はどう扱っていけばいいのでしょうか。
次の4つのステップで整理していきますね。
①自分の感情に気づく
②感情がわいてくる自分を許す
③感情を受け入れる
④感情を心と身体で体験する
①自分の感情に気づく
まずはネガティブな気持ちを抱いている自分に気づくことから。
悩みの場面を思い浮かべたら、自分にこう問いかけてみてください。
「私は、本当はどんな気持ちを感じているの?」
「私は、どんな気持ちに気づかないようにしているの?」
この時、誰も聞いていないので、自分にだけは正直になることがポイント。
・本当は嫉妬している
・羨ましさや恨みを感じている
恥ずかしさも、認めたくない気持ちも、自分のずるさも
気がつけた分だけ自分と深くつながることができます。
②感情がわいてくる自分を許す
感情がわいてくると、その感情を否定しているほど、否定的な思考や感情がわいてきます。
「そんなこと感じるなんて、大人気ない」
「こんな醜い気持ち、恥ずかしい」
この声で、いつも一方の気持ちに蓋をしてきたことに気づいてくださいね。
そうして、普段は抑えている感情の方にも耳をすましてみましょう。
全ての感情に「そんな気持ちを感じてるんだね。そいう気持ちも、あっていいんだよ」というスタンスで接してみます。
大切なのは、感情そのものには「いいも悪いもない」ということ。
怒りも、悲しみも、恐怖も、全て「ただその感情が生理的にわき起こっている」
というだけです。そこにジャッジは要りません。
③感情を受け入れる
そこにある感情から目を背けずに、ブレーキをかけずにそのまま受け入れていきます。
悲しい気持ちには、「私は悲しいんだね」
悔しい気持ちには、「私は悔しいよね」
と素直に迎え入れます。
その感情の味方になって、ありのままを受け入れます。
④感情を心と身体で体験する
感情は、頭ではなく、身体感覚を通して感じるものです。
たとえば...
- 怒り → 胸が熱くなる、手が震える
- 悲しみ → 胸がぎゅっと締めつけられる、涙が出る
その感情を感じた時、身体のどこがどんなふうに反応していますか?
身体の感覚と一緒に、感情の波をただただ体験してみましょう。
感情の波は一度高まると、やがて自然に落ち着いていきます。
この時、息を吐きながら、徐々に感情のエネルギーが外に出ていくのを感じてみましょう。感情は身体の中心から、手足に向かって、外側に流れていきます。
涙や震え、あくび、手足の伸び、声を出したい衝動は、感情が流れ出ていくサインです。
うまくいくと、抑圧してきた感情が外へ流れて、身体が楽になっていきます。
◆大きな感情との向き合い方
ここでは基本を紹介しましたが、それだけではうまく扱えない感情もきっとあるでしょう。
・大きなショック体験
・過去からの蓄積された感情
・大きすぎる感情
こういった大きな感情を受け止めるには、
*ネガティブ感情を受け止める経験
*大きな感情を小分けにすること
*心の耐性領域の大きさ
*心の支えとなる物や人
が必要になってきます。
詳細は割愛しますが、あまりに感情が大きくて圧倒される時は、まだ準備ができていないということ。
一旦おやすみして、感情から離れることも大切です。
専門家にサポートを求めることも考えてみてください。
そして、小分けにして小さなネガティブ感情から感じる練習をしましょう。
少しづつ成功体験を重ねることで、ネガティブ感情が怖いものではなくなっていき、やがては、大きな感情も受け止められるようになっていきます。
さいごに:感情とともに生きるということ
私たちには、大なり小なり、受け入れがたい感情はあるものです。
認めてしまったら、次に湧いてくる大きな感情を予期しているから、無意識に回避してしまうのです。
そこにつらい記憶や体験があれば尚更です。
だから小さな感情を受け入れることから、少しづつ進めましょう。
ネガティブ感情は、あなたの敵ではありません。
抑えるのではなく、気づき、許し、受け入れ、体験する。
そのプロセスを通して、感情は自然と流れ、心と身体は本来の軽やかさを取り戻します。
「ようこそ」
「そんな気持ちがあったんだね」
「その気持ちは自然なことだよ」
そんなふうに、少しずつ自分にやさしい言葉をかけてみてくださいね。
次回のお茶会では、この感情の扱い方に触れて、セルフワークもやってみる予定です。
知識だけではなく、からだで覚えていきましょうね!
みなさまのご参加お待ちしています。