🙋ホーリーのひとこと🙋
演出家の堀口さん(ホーリー)が、チェーホフの言葉を通して、思うこと、感じることを、キャストとスタッフに向けて、メッセージで送ってくれています。ワーニャおじさんを理解するヒントになると思うので、参考にしてくださいということから始まり、毎日欠かさずに、お知らせが届いています(笑)。MAMEHICOが大切にしている10のことにも通ずるのではと、堀口さんは熱く言います。
ホーリーのひとこととして、みなさまにもご紹介しますね!
by Anton Chekhov
"作家たちはこの世の全てに意味はないと認める時がきた。愚か者と詐欺師だけが全てを知り、理解したと思っている。愚かであればあるほど、自らの限界は来ないと考える。そしてもし芸術家たちが、自らが見たものをなにも理解していないと告白すれば、思索の範囲がより明確になり、大きな前進となることだろう。"
〈Holii feels something special.〉
「チェーホフを信用する気になるのは、こういうところです。
"素直であろう"を実践してみます。
どうしたらチェーホフ、ワーニャおじさん、の魅力を伝えることが出来るか?それも、演劇、ロシアにほとんど興味を持っていない人達に。悩んだ末、思いついたのが、"チェーホフの言葉"を毎日欠かさず書く、でした。効果は未だによく分かりません。とにかく、本番当日、ああしとけば良かった、と後悔するのだけは嫌なので、精一杯書いてます。
演出のためにも、理解が深まっていい、と考えてましたが、書けば書くほど、謎が深まっていってます。なぜ、チェーホフはこれを書いたのか?なぜ、世界中で今でも上演されているのか?そして、なぜ、今、僕はこれを上演するのか...。そもそも、なんで、こんなこと一生懸命やってんだ?というとこまで意識がいくと、脱力感が襲ってきます。金になんないし、褒められるわけじゃないし...。演劇は経済効率、悪いです。稽古にかけた時間、エネルギーに対して、本番はあっという間。映像と違って、その場で儚く終わる。だから、いつでも後回しにされる。コロナだ、戦争だ、となればそれが露わになる。
でも、気付きました。だから、やりたいんだと。最も儲かる、コロナや戦争の、ある意味、対極にあるものをやりたいんだと。何にも分かってない、と素直に認めると、不思議と、自分の進むべき方向が明確になって、光が差しました。」