先日、千葉の養蜂家からこんなお話を伺いました。
国内の養蜂家が飼育しているミツバチの98.9%がチヂレバネウィルスなどの感染症に罹患していることが日本養蜂協会の調査でわかったのだそうです。
その養蜂家の方は「自然界では考えられないほどの密度で巣箱を密集させ、病気にならないよう予め抗生物質を与え、単一の植物を採蜜させる、そんな効率重視の養蜂を続けた結果です」と語り、現下のコロナ騒ぎと重なって見えて仕方がないとおっしゃっていました。
チヂレバネウィルスに感染した蜂は、羽が縮れて働けず、やがて巣箱で形成されていた蜂社会は崩壊するのだそうです。
チヂレバネウィルスは新型コロナのメタファーですが、よく考えると氾濫する情報のアナロジーのようにも思えてきます。
感染への恐怖や不安で身体や気持ちがが縮み、ウィルスそのものよりも深刻な社会不安を引き起こしているのではないかという気さえします。
そんな時だからこそ、ポジティブなメッセージや気持ちを穏やかにするものが尊く思えます。
コロナ禍の中にあっても、植物たちは季節の巡りのまま淡々と生命の営みを続けています。
当たり前すぎて、言うのも憚られてしまうのですが、こんなとき、やっぱり物言わぬ草木の生命の営為に励まされるのです。
その懸命さ、一途さ、健気さに。
とてもささやかですが、植物たちをお届けする仕事ができてよかった。
今はただそう思います。