このメルマガは、株式会社皓星社の「ざっさくプラス」最新情報や、新刊案内等を配信します。弊社サイトから購読を申し込まれた方や、これまでご縁があった方にお送りしています。
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目 次
★第30号をお届けします
☆【連載】大検索時代のレファレンス・チップス 第10回(小林昌樹)
★【連載】趣味の日本近代出版史 第29回(河原努)
☆ ざっさくプラスニュース
★ 出版ニュース
☆近代出版研究所だより
★「皓星社友の会」のご案内
☆編集後記
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★第30号をお届けします
皓星社メールマガジン第30号をお届けいたします。
このメルマガでは月に一回、弊社の本やデータベースの新着情報とともに、近代出版研究所の活動報告も配信してまいります。
お知り合いの方々へぜひ転送、拡散をお願いいたします。
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☆大検索時代のレファレンス・チップス
第10回 風俗本(エロ本)を調べるには――国会図書館の蔵書を中心に
小林昌樹(図書館情報学研究者)
■ココロに残るレファレンス――『さぶ』や『アドン』の欠号は?
公務員としてだけでなく、専門職種としての守秘義務は尊いのであまり具体的に書けないのだが、ある時、「『さぶ』とか『アドン』などの欠号はどこへ行けば見られるのか?」とカウンターで聞かれたことがある。『さぶ』は「男と男の叙情誌。ホモセクシャルな官能小説、グラフ、エッセイ、情報等を掲載」していた雑誌で(『雑誌新聞総かたろぐ』1985年版)、『アドン』も同類である。その時、頭に響いたのは「あっ、そうか。長年にわたる自分の疑問。どうして下品と思われる資料も国立図書館で保存されるのか、その答えがようやく見つかった。
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☆趣味の日本近代出版史
第29回 滋賀県の歴史・文化を発信するサンライズ出版小史
河原努(皓星社・近代出版研究所)
■事実上の社史である図録をいただく
クラウドファンディングで話題を呼んだ滋賀県長浜市の江北図書館、その駐車場で令和5年(2023年)10月9日に開催された「きのもと秋のほんまつり」より帰ってきた社長の晴山から「これ、サンライズ出版の竹内さんから預かってきましたよ」と1冊の本を手渡された。本のタイトルは『岩根豊秀の仕事場 孔版画に映し出された湖国のモダニズム』(サンライズ出版、平成19年)。平成19年(2007年)に滋賀県立美術館「ギャラリー」で開催された「岩根豊秀の仕事場――孔版画に映し出された湖国のモダニズム――」の図録であり、滋賀県の地元出版社・サンライズ出版の事実上の社史である。
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★ざっさくプラスニュース
【先月からの新規登載情報】
〇独自登載分
「児童」第1巻第1號(昭和9年6月)~第5巻第6號(昭和11年12月)
「子供の研究」第6巻第1號(昭和12年1月)~第6巻第7號(昭和12年7月)
「児童」第6巻第8號(昭和12年8月)~第8巻第1號(昭和14年1月)
「愛児」第8巻第2號(昭和14年2月)~第9巻第12號(昭和15年12月)
※刀江書院の児童教育誌。尾高豊作、北原白秋、長谷川如是閑、野上弥生子、田中惣五郎、小泉鉄、金田一京助、山田耕筰、豊島与志雄、友松円諦、清沢洌、山川菊栄、神近市子、波多野完治、安田徳太郎、佐々木邦、室生犀星らが寄稿。大空社からの複刻版より登載(4誌2457文献)。
「小説ハヤカワHi!」第30巻第5号(1989年4月)~第33巻第6号(1992年4月)
※「SFマガジン」の臨時増刊号である季刊エンタテインメント小説誌。栗本薫「グイン・サーガ」外伝、田中芳樹「七都市物語」などを連載。浅香晶、豊田淳子、羅門祐人、波多野鷹、井辻朱美らが執筆。全13冊。
「ドラキュラ」創刊号(昭和48年11月)
※唐十郎責任編集の季刊誌で、発行所は新樹書房。足立正生、若松孝二、沼正三、嵐山光三郎、桑原茂夫、扇田昭彦、上野昻志、篠原勝之、天沢退二郎、吉増剛造、中嶋夏、李礼仙、中島貞夫、草森紳一らが執筆。国会図書館未所蔵。1冊のみか。
「コミック・ゴン!」第1号(1997年11月)~第5号(1999年6月)
※ミリオン出版のB級ニュースマガジン「GON!」のコミック特化版。「まいっちんぐマチコ先生」「名たんていカゲマン」の書き下ろし、江口寿史・松本零士らのインタビュー、かがみあきら特集など盛り沢山。全5冊か。
「熊楠works」創刊号(1996年7月)~第30号(2007年10月)
※南方熊楠顕彰会の機関誌。31号からNDL「雑誌記事索引」に採録されており、国会図書館欠号の1-31号を志村真幸様からご協力を得て登載(238文献)。全号通しての検索が可能になりました。
〇NDLデジタルコレクションからの追加分
「教育気脈」第2號(明治27年12月)~第6號(明治28年3月)[デジコレ]
※教育気脈社の雑誌誌(月2回刊)。NDLデジタルコレクションからの登載で、3~6号は「社説」「学説」「説林」「文苑」「彙報」「雑録」などの粗い目次を取り直し、きめ細かな検索が可能に。全6冊か。
【閉鎖するデータベースのデータ、お引き受けします】
ざっさくプラスは、閉鎖予定のデータベースのデータを引き取り、続けて公開します。かねてより、図書館関係者の方から「科研で作られたデータベースで、非常に有益なものなのに、教授の退官時や公開サイトの閉鎖時に消滅してしまうものが多い」という声を聞いておりました。そうしたデータを消さず、拾い上げたいと考えています。方法は主に以下の2通り。
①データを引き取り「ざっさくプラス」に登載。(無償)
②独立したデータベースとして引き取り連携検索して検索結果を「ざっさくプラス」と共に一覧表示。(費用等応相談)
どちらも検索結果に元のデータベースのデータであることを示すアイコンを表示します。
詳しいお話をお聞きになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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☆出版ニュース
【出版目録】
『皓星社出版目録』を改訂しました! 2023年10月現在、在庫のある書籍300点弱を、書影・紹介文付きで収録しています。昨年、20年ぶりに出版目録を作った際の裏話は「趣味の日本近代出版史」の第16回に書きましたが、そこに記した「本当は「書名索引」「著者名索引」を付ける予定だったが、秋の営業に間に合わせるため、今回は涙をのんだ。次版からはちゃんと索引を付けますので、今回はご了承ください」との約束、ちゃんと果たしましたよ! 「書名索引」「人名索引」付きです。
ご希望の方はこちらから。送料は無料です。
カラサキ・アユミ著、12月刊行、定価2,000円
『古本乙女の日々是口実』のヒットから5年、息子”アト坊”の誕生とともに、古本乙女の生活も変わった。それでも、年をとっても、親になっても、自分の根っこは変わらない。カラサキ・アユミの心はいつでも乙女。趣味と育児の間、理性と欲望の間、そして過去と未来の間で揺れ動きながら、今日も自分の愛する古本を追い求める!
4コマ漫画「古本乙女の子連れ古本者(?)あるある劇場」も収録。
『韓国無教会双書』(全10巻)
森山浩二監修 定価35,000円(分売不可)
内村鑑三の直弟子である金教臣・宋斗用の著作選集。日韓の関係者によって刊行が数
十年に渡って準備され、2020年にキリスト教図書出版社・岡野行雄(1930-2021)の手により刊行が始まったが、翌年岡野が91歳で亡くなったために4冊での中断を余儀なくされた。今回、生前の交友により皓星社がその志を引き継ぎ、残された6冊を編集し、既刊と併せて装いを新たに出版する。
1 信仰と人生 上 320頁【復刻】
2 信仰と人生 下 284頁【復刻】
3 山上の垂訓研究 278頁
4 日記1 1930-1934年 244頁【復刻】
5 日記2 1935-1936年 242頁
6 日記3 1937-1938年 316頁
7 日記4 1939-1941年 326頁
8 信仰文集 上 256頁
9 信仰文集 下 218頁
10 【別巻】金教臣――日本統治下の朝鮮人キリスト者の生涯 420頁【復刻】
週刊読書人 2023年11月17日号
図書新聞 2023年11月25日号
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★「皓星社友の会」のご案内
友の会は、2020年コロナ禍における「ざっさくプラス」の無償公開を機に、弊社の書籍やデータベースをご愛読・ご愛用くださる会員の皆様の便宜と、皆様と弊社スタッフの間で交流を図ることを目的とし設立いたしました。
【ご参加の条件】
上記の趣旨にご賛同くださる個人の方。(法人様のお申込みは受け付けておりません)
弊社の新商品(書籍・データベース)や、「ざっさくプラス」のバージョンアップに際して、アンケートやヒアリングにご協力いただける方。
【特典】
・友の会割引 弊社のすべての出版物を、15%引、送料無料でご購入いただけます。
・皓星社主催のイベント参加割引
・ざっさくプラス利用権(基本プラン)
・ご希望の雑誌の目次をざっさくプラスに搭載(時期は相談)。雑誌を貸していただける場合は、入力データを提供します。
・お誕生日プレゼント(お好きな本を1冊プレゼントします。値段を問いませんが、一部例外があります)
…詳しくはこちら。
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☆編集後記
『新しい女は瞬間である 尾竹紅吉/富本一枝著作集』の刊行記念トークイベントを開催しました。立ち見で聞いてくださった方もおり、一枝の存在からフェミニズムやアナキズムの実践について深く考えられる会になりました。足立さん、会場IRREGULAR RHYTHM ASYLUMにての成田さん、そしてお越しいただいた皆様に感謝申し上げます。小説やエッセイなどジャンルを問わず、一枝の作品は社会構造についての疑問と同時に、どこまでも内省的な視線に満ちています。イベントでは紙幅の都合で収録できなかった作品の中から特に気に入っているものをいくつか紹介しましたが、読者の皆様も心に残ったいち作品・いちフレーズを見つけてみてください。(楠本)
先月末、神保町ブックフェスティバルと連動して「皓星社古本市」を行いました。神田神保町の隅っこという微妙な立地にある(上にたまたま目の前の歩道の舗装工事期間とぶつかるという、辿り着くのも一苦労の)弊社事務所まで沢山の人が足を運んでくださり、大盛況でした。特に古本フレンズの兵務局さんのひとかたならぬご厚情もあり(大量に古本を持ち込んでくれました)、昨年に倍する売り上げになりました。もっとも、売り上げは出店者に全額還元されるので、弊社の売り上げは一緒に並べている新刊の分だけですが……。一方でこの催しは、友達の友達的な、名前だけ知っている“界隈”の人たちの顔合わせ交流会の側面もあります。今年も遊びにきてくれた方々同士を直接引き合わせることができ、また自分も面識はないけれどもお名前を存じ上げている方達にご挨拶ができて、大変うれしく思いました。来年も皆様のご来場をお待ちしております。(河原)
神保町ブックフェスティバルにご来場くださった皆さん、ありがとうございました! ワゴンも社も終日お客さんが途切れず、皓星社一同、楽しませていただきました。公私問わずおおくの知人・友人が訪ねてきてくれたことも嬉しかったです。また来年、色々な企画を考え新しい本を持って参加したいと思います。(晴山)
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第30号をご一読いただきありがとうございました。
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