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皓星社メールマガジン 
第36号
2024年5月31日
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皓星社メールマガジン、第36号をお届けします。月に1度、株式会社皓星社の「ざっさくプラス」最新情報、新刊案内、近代出版研究所の活動等を配信します。弊社サイトから購読を申し込まれた方、これまでご縁があった方にお送りしています。お知り合いの方々へぜひ転送、拡散をお願いいたします。

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 目 次
 ☆【連載】趣味の近代日本出版史 第34回(河原努)
 ★【連載】神保町のんしゃら日記5  2024年4月(晴山生菜)
 ☆ ざっさくプラスニュース
 ★ 出版ニュース
 ☆ 近代出版研究所だより

 ★「皓星社友の会」のご案内
 ☆ 編集後記
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【連載】趣味の近代日本出版史

第34回 忘れられた出版社統合の重要人物・中興館の矢島一三

                        河原努(皓星社・近代出版研究所)

 

■雑著の名店・なごみ堂さんから贈られた一冊
今年(令和6年)の4月6日の10時前、私は高円寺駅に降り立った。その日は西部古書会館で開催される「大均一祭」初日。3日間の会期中、全品が初日200円、2日目100円、最終日は50円(!)という、破格の古書展だ。最終日の終了後には廃棄に出されてしまう二束三文の本の山だが、とにかく値付けが極端なためフトコロを気にせずに買えるのが最大の魅力。

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 ★【連載】神保町のんしゃら日記 第5回(晴山生菜)

4月1日(月)今日も葉山町から神保町へ。月光の会の綿田友恵さんが来社し、来月19日の文学フリマまでに、歌集を出したいという相談。歌は、ある。そして良い。でも構成とタイトルが未定。時間はあとひと月半でなんとかなるか?……(…続きを読む

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☆ざっさくプラスニュース

【本文閲覧機能、プロトタイプ版を公開しました】

ざっさくプラスで、一部雑誌の本文を閲覧できるようになりました!

国会図書館にはない雑誌、デジタル化されていない雑誌を中心に登載していきます。

ビューワーの構築などはこれから行いますので、全くのプロトタイプ版ですが、ご活用いただければ幸いです。リクエスト、ご所蔵雑誌のご提供など、ぜひお問い合わせフォームからお送りください。

 

【先月からの新規登載情報】

新規登載雑誌は、X(旧Twitter)ざっさくプラスアカウント(@zassakuplus)で随時お知らせしております。真面目なものからとぼけたものまで、世の中のいろんな面白い雑誌を紹介していきます。フォロー&リアクションいただければ励みになります

 

〇独自登載分

「小説WOO」’86新春痛快号(昭和61年1月)~’87(11月号)(昭和62年11月)
※サンケイ出版→扶桑社の大衆文芸誌で、ミステリ、サスペンス、伝奇小説などを掲載。都筑道夫、門田泰明、高杉良、笹沢左保、赤川次郎、西村京太郎、山村美紗、菊地秀行、藤川桂介らが執筆。全20冊。

 

「詩の世界」1(1975年5月)~14(1980年1月)
※詩の世界社の雑誌。当初は現代詩の雑誌だったが、7・8号の「ボブ・ディラン」以降、「パティ・スミスとニュー・ウェイブ」(11号)、「日本の若いミュージシャンたち」(12号)など音楽の特集が目立つ。14号以降未見。

 

「季刊出版月報」1(1990年4月)~9(1993年9月)
※白地社の出版PR誌(季刊)。国会図書館未所蔵。古山高麗雄、多田道太郎、池澤夏樹、山口昌男、増田みず子、高山宏らが寄稿。4号からは特集(日本のシュールレアリズム、伊藤整、山口昌男、古井由吉、後藤明生、書評)も。全9冊か。

 

「清交」1(1937年4月)~26(1943年12月)
「古建築」復刊1(1952年2月)~復刊35(1978年12月)
「ぶんぎ」1(1977年5月)~30(1985年4月)
※忍冬会、ぶんぎ会が発行した古建築・文化財保存雑誌。「文建協通信」100号掲載の「目録」から登載。

 

…続きはこちらから

 

【閉鎖するデータベースのデータ、お引き受けします】

ざっさくプラスは、閉鎖予定のデータベースのデータを引き取り、続けて公開します。かねてより、図書館関係者の方から「科研で作られたデータベースで、非常に有益なものなのに、教授の退官時や公開サイトの閉鎖時に消滅してしまうものが多い」という声を聞いておりました。そうしたデータを消さず、拾い上げたいと考えています。方法は主に以下の2通り。

 ①データを引き取り「ざっさくプラス」に登載。(無償)

 ②独立したデータベースとして引き取り連携検索して検索結果を「ざっさくプラス」と共に一覧表示。(費用等応相談)

 

過去にお引き受けしたものに「日本の参考図書WEB版」があります。

どちらも検索結果に元のデータベースのデータであることを示すアイコンを表示します。

詳しいお話をお聞きになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

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出版ニュース 

 
【新刊】
 『インボイスは廃止一択 消費税の噓がよくわかる本』

犬飼淳著、5月20日刊行、定価2000円

2023年10月1日、インボイス制度が開始されました。実はこのインボイス、百害あって一利なしの制度です。会社だけでなく、社会で働くわたしたち全てに関係しています。この制度に反対して、大きな市民運動、「STOP!インボイス」も起こりましたが、大手メディアからは黙殺され、ほとんどの人はその実態を知らぬまま、導入が強行されてしまいました。本書は、約2年間にわたって反対運動の現場に密着し、自らも問題点を指摘し続けた筆者が、その経緯を振り返りながらこの制度の問題について指摘、分かりやすく解説します。

  
綿田友恵著、5月27日刊行、定価1700円

日常の中に溶け込んでしまった悲しみが昇華されたかのような歌の数々。家族、そして故郷の広島をふたつの軸とする、第一歌集です。いま、生まれ故郷や家族と距離をとって暮らす人に、とくに読んで欲しいですね。帯やウェブサイトに載せた著者自選5首ふくめ、編集担当が好きな歌を4首あげます。

・自ずから伸びるにつれて狂いゆく燃え立つゴッホの糸杉の父
・母が頸打たれる音を聞きながら男はすべて滅べと思う

・あるだけのパラソル展く庭の基地パラソル柄の光満ちたり
・お父さん、私ボクシング始めたよ 脳が揺れるほど殴ってみたい

 
 『光の函 佐中由紀枝作品集』佐中由紀枝著、5月13日刊行、定価3500円

『月光』の装画を手がけている、画家・佐中由紀枝さんの写真集です。幻視と追憶の画家による写真とオブジェ126 点を収録しています。カメラという筆で描かれた心象、抒情の描写をご覧ください。《「光の函」とは、「記憶の函」に他ならない。人生という時間の岸辺に咲いた、悲哀のようにまばゆい孤独の花々!そして、このネガとポジとの危うい逆転を観よ!》--福島泰樹(歌人)

 
『歌誌月光84号』
月光の会発行、4月30日刊行、定価1000円 
歌人・福島泰樹主宰の「月光の会」が発行する短歌雑誌。今号の特集は、関東大震災から100年を迎えた2023年刊の福島泰樹歌集『大正十二年九月一日』。自身の父母や血縁と地続きにあったという関東大震災。大杉栄、伊藤野枝、辻潤、宮嶋資夫、古田大次郎……当時を生きた人物の声が「住み着き」「生き返る」とはどのような体験か? 著者インタビューのほか、会員による一首評などを掲載しました。大和志保による短歌評論連載では、2023年下半期以降の歌集を取り上げます。
 
【近刊】
小林昌樹著、6月18日刊行、定価2000円

お待たせしました!ネット情報源を活用した「調べ方」の教科書、待望の続編が出ます!! 弊社メールマガジンで連載されたWebコラム「大検索時代のレファレンス・チップス」を単行本化。本の探し方、人(現代人・アイドル)や言葉(流行りすたりや来歴)の調べ方、無料のWEBツール(国会図書館サーチ、国会図書館デジタルコレクション)の使い方などを分かりやすく解説。図版多数、索引付き。「NDLデジタルコレクションは国会図書館のDXである」「国会図書館にない本を探す法」に加え、コラムを書き下ろし。 

 「調べることを仕事にしてきた人だけが知っている、ググるだけでは得られない情報の手に入れ方。情報が氾濫する現代において、求める情報を着実に、迅速に手に入れるための調べ方を身につけることは、一生ものの財産になります。」(牟田都子 校正者・『文にあたる』著者)

  

【重版】

 『調べる技術』

小林昌樹著、6月10日9刷出来、定価2,000円

原稿のチェックや論文執筆など、仕事でも趣味でもちょっとした「調べもの」をする際に、キチンと答えを出すにはどうすればよいのか?
国会図書館で15年にわたり、総記・人文科学・「その他」分野でレファレンスサービス(利用者の調べ物相談)に従事した著者が、その実践的な技術を大公開!
『もっと調べる技術』刊行に伴い、9刷です!

 

【ピックアップ】

 『本の妖精 夫久山徳三郎––今日も書店に現れる』

中我生直佑著、4月17日刊行、定価1500円

本好きにしか見えない本の妖精・夫久山徳三郎(ぶくちゃん)と、ぶくちゃんが住み着いている中規模書店・きらら書店の店員たちの日常を描いたお仕事漫画。著者の中我生直佑さんは現役書店員でもあり、書店の仕事がわかるミニコラム、著者のエッセイも収録しています!「下を向いていいのは本を読む時だけだぜ!」というぶくちゃんの言葉に、編集中なんども励まされました。帯コメントは紀伊國屋書店福岡本店の宗岡敦子さん、解説は現役書店員芸人として活躍するカモシダせぶんさんです。本に関わる仕事をしてみたい!という学生さんにもオススメです。

新文化 2024年5月9日号 にも取り上げられました!

 

  【出版目録】

皓星社出版目録』2023年10月現在、在庫のある書籍300点弱を、書影・紹介文付きで収録しています。「書名索引」「人名索引」付き。

ご希望の方はこちらから。送料は無料です。 

 

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☆近代出版研究所だより
「近代出版研究叢書・資料編」第4弾の近代書肆懇話会編『帝国図書館コレクション案内――請求記号から見た蔵書構成』(定価2,000円、B5判70頁)、弊社ウェブストアで好評通販中です! 

近代出版研究 第3号』、好評販売中です!

※日本の古本屋メールマガジンの連載「自著を語る」で編集長の小林昌樹さんが本書について書かれています!

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☆「皓星社友の会」のご案内
ご好評頂いている「皓星社友の会」は毎年7月が切り替えの時期になります。今回、周知の意味も込めまして、1ヶ月前倒し(期間は1+12ヶ月)で受付を始めます。

 

◉特典
・友の会割引 弊社のすべての出版物を、15%引、送料無料でご購入いただけます。
・皓星社主催のイベント参加割引
・ざっさくプラス利用権(基本プラン)
・ご希望の雑誌の目次をざっさくプラスに搭載(時期は相談)。雑誌を貸していただける場合は、入力データを提供します。
・お誕生日プレゼント(お好きな弊社の本を1冊プレゼントします。価格上限は皓星社友の会の一般価格になります)

 

◉価格
一般:年間12,000円    学生:6,000円 (税別)
※学生割引を希望する方は、ご所属大学ドメインのメールアドレスでお申し込み下さい。

 

友の会会員は通年募集しておりますが、価格は固定ですので、「ざっさくプラス」利用権の観点からみると、早く入るほどお得になります。学割もございますので、学生の方は「12000円以内のお好きな弊社の本を1冊プレゼントします」だけでもお得感があると思います。

「ご参加の条件」「ご契約期間、更新方法」などにつきましては、こちらをごらんください。

 

◉最後にお願い
特典の一つに「ざっさくプラス利用権」の特典がございますが、これは特定の所属を持たずに在野で研究をしておられる方(そのなかでも特に地方在住の方)の研究支援のために加えました。研究機関に所属されている方は、ぜひご所属機関様に、ご契約の申請をいただけければ幸いです。採用をご検討いただくための無料トライアルも随時承っております。

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編集後記

 

今月発表の第10回日本翻訳大賞を『台湾漫遊鉄道のふたり』が台湾作家の作品としては初受賞しました。日本統治期の台湾が舞台と聞き、ノミネート時から気になっていた本で、発表の数日前に住んでいる市の図書館で検索をかけたところ、予約15件とあり待ちきれず購入(台湾関連の本を買うときはいつも東京堂です)。登場人物が同性の友人として出会うと同時に、言語や慣習をはじめとする権力勾配のある植民者と被植民者として出会う傲慢さや痛みが描かれています。
話は変わり、今日はざっさく登載資料収集のおつかいで写真美術館に行ってきました。指定された号の雑誌を見ていると、総督府刊行の台湾写真集(『台湾写真帖』、1908)が収録されており、偶然にも小説に出てきた魚藤坪鉄橋を初めて見ることが出来ました。戦時期は写真師さえ登録制で、住民でも街の風景を撮ることは制限されていたといいます。切り取られた光景そのものが常に強者の視線であることは、今色々なニュースを見ていて感じることでもあります。(楠本)

 

先週、港区芝にある三康図書館さんの書庫見学に行きました。きっかけはその数週間前に国会図書館でたまたま旧知の松崎貴之さん、神川隆さんと行き会い、退館後にお互いに面識の無かった2人を引き合わせてお茶をしたことでした。話の折、松﨑さんが「戦前の受験参考書がみたいんですよね。皇紀年号なので「いい国作ろう鎌倉幕府」とは違う暗記の大系があるみたいで……」と仰るので、「戦前の本なら三康図書館さんの書庫、すごいですよ。今度、見学に行きましょう」とお誘いし、鉄は熱いうちに打て、と早々に挙行。せっかくなので、弊社刊、南陀楼綾繁著『古本マニア採集帖』(2021)に登場する伊藤嘉孝さん、村田亮太さんら、私と同年輩か若い古本フレンズにも声を掛け、交流会も兼ねました。SNS上では顔見知りながらリアルでは初めてという方も多く、見学後は改めて名刺交換会に(笑)。人の結節点になるのも編集者の仕事なのかも、と思った一日でした。三康図書館さんは日頃から書庫見学を受け付けておられるようですので、皆さんも是非一度訪れてみてください。 (河原)

 

数年ぶりに文学フリマ東京に行ってきました。同じ月光歌会の歌友である綿田友恵さんが、第一歌集を弊社で刊行させてくれることになり、その初お披露目の日でした。日記連載を読んでいただくとわかるとおり超特急で作った本、間に合って本当によかった…!綿田さんのブースを見た後は全ブースを回りましたが、一回りするだけで時間ギリギリ。コピー本からプロ並(あるいはそれ以上)の仕上がりのものまで雑多にならぶのが見ていて楽しく、ついつい買い過ぎました。老舗や大手版元さんも出展していて驚きましたが、私にとって文フリの面白さというのは、アマチュアリズムの極致が垣間見えるところなのでした。(晴山)

 

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今月も皓星社メールマガジンをご購読いただき、ありがとうございました。

ざっさくプラス、出版物に関するお問い合わせや、メールマガジンの内容に対するご意見ご感想は、弊社ウェブサイトのお問い合わせフォームからお願いします。

松本麗華さんのお悩み相談室のご相談も募集しておりますので、こちらよりご投稿ください。

 

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