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皓星社メールマガジン 
第41号
2024年11月1日
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皓星社メールマガジン、第41号をお届けします。月に1度、株式会社皓星社の「ざっさくプラス」最新情報、新刊案内、グループ会社の絵本出版・ハッピーオウル社の新刊案内、そして近代出版研究所の活動等を配信します。

今月は図書館総合展のお知らせがありますので、少しだけ前倒しでの発行になりました。ぜひお知り合いの方々へ転送、拡散をお願いいたします。

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 目 次
 ☆ 【連載】趣味の近代日本出版史 第39回(河原努)

 ★ ざっさくプラスニュース
 ☆ 皓星社出版ニュース 

 ★ハッピーオウル社出版ニュース

 ☆ イベント案内

 ★ 近代出版研究所だより
 ☆「皓星社友の会」のご案内

 ★ 編集後記
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【連載】趣味の近代日本出版史

第39回 神陵文庫、三洋出版貿易を創業した“ホルタン”鈴木常夫

                        河原努(皓星社・近代出版研究所)

■そういえば似たような人が……

前回第38回では伊部利秋という人物を取り上げた。彼は有斐閣、コダマプレスを経て、三洋出版貿易に入り同社の社長となった出版人であった。しかしその追悼文集『泛きつゝとほく』を読むと、出版人としてよりも、むしろ旧制三高同窓会や寮歌祭のまとめ役として仲間に親しまれていたことが分かる。そして同書に頻出する三洋出版貿易創業者の鈴木常夫の名前を見て、思い出した。そういえば寮歌祭の会場で倒れて急逝した鈴木という人物がいたな、と。『出版文化人物事典』を作った時の記憶なのでさっそく「事典」を紐解いてみると、やはりそれはこの鈴木だった。

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ざっさくプラスニュース

【先月からの新規登載情報】

新規登載雑誌は、X(旧Twitter)ざっさくプラスアカウント(@zassakuplus)で随時お知らせしております。真面目なものからとぼけたものまで、世の中のいろんな面白い雑誌を紹介していきます。フォロー&リアクションいただければ励みになります

今回は新データベース「じんぶつプラス」のお披露目に伴い、そちらにリソースの大半を割いたので「ざっさくプラス」の登載件数は少なめです……。

 

〇琥珀書房様提供分
下記の雑誌目次の提供を受け「ざっさくプラス」に登録しました(1誌249文献)
「東亜芸術」創刊号(1914年4月)~7号(1914年10月)

 

〇独自登載分

「内外教育新報」1(1878年3月)~248(1879年9月)
※教育社発行の教育誌。日本図書センター「教育関係雑誌目次集成」第1期第16巻より3938文献を登載。国会図書館未所蔵。

 

…続きはこちらから

 

【閉鎖するデータベースのデータ、お引き受けします】

弊社は、閉鎖予定のデータベースのデータを引き取り、続けて公開します。図書館関係者の方から「科研で作られた有益なデータベースが、教授の退官時や公開サイトの閉鎖時に消滅してしまうものが多い」という声を聞いての取り組みです。

過去にお引き受けしたものに「日本の参考図書WEB版」があります。

詳しいお話をお聞きになりたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

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★皓星社出版ニュース 

【今月の新刊】
 『長島愛生園・神谷書庫所蔵目録』

11月8日刊行、B5判並製 1320ページ 定価45,000円

岡山県瀬戸内市に位置する国立ハンセン病療養所・長島愛生園。その構内に、同園で働い
ていた精神科医・神谷美恵子(1914-1979)の名前を冠した「神谷書庫」という小さな図書室があります。長島愛生園に在籍していた患者有志が、全国のハンセン病療養所からこの図書室に集めたハンセン病関連の文献は日本屈指のものです。しかしながら、冊子体の蔵書目録はこれまで存在せず、機関紙「愛生」編集部に問い合わせるよりありませんでした。本書は、神谷書庫を管理する「愛生」編集部から所蔵データの提供を受けて刊行するものです。のちに寄贈された神谷自身の蔵書も含めて、その全貌が初めて明らかになります。

 
11月15日刊行、A5判並製 約350ページ 予価2700円
真犯人が出現してもなお冤罪者を追い詰める、警察とマスコミの退廃。内部告発の手紙によって、公害隠しが明らかになった対馬・イタイイタイ病をめぐる、地を這うような取材活動。鎌田慧セレクション第2巻は『弘前大学教授夫人殺人事件』『隠された公害』の2編を収めます。
 
【近刊】 
『書庫をあるく アーカイブの隠れた魅力』

「図書館で本を見るとき、開架の書棚はその図書館のいわば「よそ行き」の顔であり、本質はむしろ、書庫にこそあるのではないか--。(「はじめに」より)」そんな著者の疑問から、本書の企画はスタートしました。

全国各地の図書館・資料館の、利用者が普段は入ることができない閉架書庫に足を踏み入れ、そこで出会った本や資料を紹介するとともに、書庫内を知り尽くす「ヌシ」のような館員の皆さんに、資料の管理や活用について取材してきました。全国各地にある15館の図書館・資料館の魅力の源泉に迫ります!(「日本の古本屋」メールマガジン人気連載の書籍化です)

 
【ピックアップ】

祝・袴田巌さん無罪! 第1巻は『冤罪を追う』

鎌田慧著、9月10日刊行 2,700円

冤罪という権力犯罪の追及、雪冤運動との同伴は鎌田さんの代名詞。財田川事件の『死刑台からの生還』、狭山事件、袴田事件、福岡事件、三鷹事件、菊池事件(藤本事件) などの論考を再編集して収録しました。袴田巌さんの画期的な無罪判決が出た9月、この第1巻目をお届けしました。死刑制度反対!

書店様で定期購読いただくと特典がつきます(詳細はお待ちください)。

現在、東京堂書店様で刊行記念フェアを開催中です。

 9/26 東奥日報で紹介

 10/3 社会新報で紹介

 10/5 日刊ゲンダイで紹介

このあとも各種メディアでの紹介が続く予定です!

 

パパイヤのある街 台湾日本語文学アンソロジー

山口守編、8月9日刊行 2,700円

多層的な言語空間をもつ台湾で生まれた作家たちは日本の言語政策の変遷にいかに翻弄され、そのアイデンティティを形成し、自己表現へと辿り着いたのか。言語という枠組みからその過程に光を当てるアンソロジー。

 10/30 毎日新聞夕刊で紹介(記事はこちら

 11/1号 週刊読書人で紹介

 

『増補版 頭脳警察 七〇年代日本ロック胎動期の証言者たち

須田諭一著、8月9日刊行 3,000円

 PANTAさんの一周忌にあわせて刊行。「過激」「政治的」な音楽を求める若者のシンボルとなったバンド・頭脳警察ですが、その本質はそこにあるのではない…という著者。では、この伝説的バンドの全貌とは?レコーディングエンジニア、70年代頭脳警察メンバー、ライブハウスオーナーら、そしてPANTAとTOSHIによる証言から描き出した幻のドキュメントを、大幅に増補復刊。

 11/2号 図書新聞で紹介

 

☆ハッピーオウル社出版ニュース 

【ピックアップ】

『うえをみて!』

チョン・ジンホ著 斎藤真理子訳 9月20日刊行 1500円

米・中・仏・台・ベルギーの世界五カ国で翻訳! ボローニャラガッツィ賞オペラプリマ部門など、良書選定実績多数。車椅子の主人公が外の世界に出会い直すまでを丁寧に描く韓国絵本です。

車いすで生活をするスジの毎日は、家のベランダから下を通るひとたちの頭を眺めるだけの日々。「わたしここにいるよ。だれでもいいから……うえをみて!」。するとある日、誰かがスジに気づいて下から声をかけてきて……? 障害を持つこと、また障害を持つ人と共に暮らすとはどのようなことか、子どもの目線から考えてみませんか?

ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞でさらに注目される韓国文芸の世界。言葉の選び方ひとつひとつにも工夫の見られる翻訳絵本でもぜひお楽しみください。

 10/2 東京新聞で紹介されました(記事はこちら
 10/13 産経新聞で紹介されました(記事はこちら

 

★イベント案内

11/5(木)-7(土)図書館総合展@パシフィコ横浜

図書館総合展では、現在開発中の人物情報データベース「じんぶつプラス」ベータ版のお披露目をいたします! 編集委員として田村俊作(石川県立図書館長・慶應義塾大学名誉教授)、大串夏身(昭和女子大学名誉教授)、飯澤文夫(元明治大学図書館)、小林昌樹(近代出版研究所、元国立国会図書館)、三浦太郎(明治大学教授)といった方々に助言を仰ぎ、皆さんのお役に立てるレファレンスツールを目指して鋭意開発中です。 

もちろん「ざっさくプラス」のご案内も。

 

11/24(土)鎌田慧セレクション刊行記念講演会@クレヨンハウス

袴田巌さんの無罪判決を受けて、鎌田さんが追い続けてきた冤罪の問題、政治や司法の闇についてお伺いします。貴重な機会ですのでぜひご参加ください。オンライン視聴もございます。『冤罪を追う』、未読でも大丈夫です。当日は私たちも、お話を伺いにいきます。私たちになにができるか、一緒に考えてみませんか。

 

【刊行記念フェア】

東京堂書店様での鎌田慧セレクション刊行記念「現代の記録」100冊フェア

好評のうちに終了しました。東京堂書店様、ありがとうございました!引き続き開催してくださるお店様を募集しております。当社まで、お問い合わせください。

 

『もっと調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス2』刊行記念「調べの本」50選

前著『調べる技術』刊行時に全国15店舗以上の書店様で開催して好評を得た、小林昌樹さんが選書したブックフェア「『調べる技術』の小林昌樹が選んだ「調べ本」50選」の第2弾です! 50選のうち15タイトルほどを差し替え、新たに推薦コメントを付けています。コメントをまとめた無料小冊子(とコメントポップ)もあります!

9月7日〜10月5日の1ヶ月間、 丸善丸の内本店様で開催していただき、好評でした。

現在は、

・くまざわ書店武蔵小金井北口店 様

今後は、

・同志社大学生協今出川店 様

・ブックファーストアトレ大森店 様

でも開催予定です。

実施希望の書店様は弊社までご連絡ください。 

 

  【出版目録】

皓星社出版目録』2023年10月時点で、在庫のある書籍300点弱を、書影・紹介文付きで収録しています。「書名索引」「人名索引」付き。 ご希望の方はこちらから。送料は無料です。 

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近代出版研究所だより

来年2025年4月発売予定で製作中の『近代出版研究』4号、特集は「書物百般・紀田順一郎の世界(仮)」です。今まで本誌とご縁がなかったあんな方こんな方が「紀田先生のためなら」とご寄稿くださる予定です。

加えて、本日11月1日付で水戸芸術館館長に就任された音楽評論家・慶應義塾大学教授の片山杜秀さんのロングインタビューを掲載! 子供の頃からの本にまつわる話を、汲めど尽きせぬ泉の如く語っていただいております。

さらに、戦前の十銭パンフレット、レコードのライナーノーツなどに関する原稿も到着しています。詳しい内容はまた来月に!

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★「皓星社友の会」のご案内
ご好評頂いている「皓星社友の会」は毎年7月が切り替えの時期になります。

◉特典
・友の会割引 弊社のすべての出版物を、15%引、送料無料でご購入いただけます。
・皓星社主催のイベント参加割引
・ざっさくプラス利用権(基本プラン)
・ご希望の雑誌の目次をざっさくプラスに搭載(時期は相談)。雑誌を貸していただける場合は、入力データを提供します。
・お誕生日プレゼント(お好きな弊社の本を1冊プレゼントします。価格上限は皓星社友の会の一般価格になります)

◉価格
一般:年間12,000円    学生:6,000円 (税別)
※学生割引を希望する方は、ご所属大学ドメインのメールアドレスでお申し込み下さい。

 

詳しくはこちらの「皓星社友の会」をご覧下さい

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編集後記

今月は衆院選と最高裁判所裁判官の国民審査がありました。皆さんは行きましたでしょうか? 家族に連絡をすると「期日前投票済み」の連絡が来てほっとしましたが、普段は全く政治の話題をすることのない同世代の友人から「さすがに投票に行かないと……」という言葉を聞いた時には、何が彼の意識を変えたのだろうと驚きました。自分だけの目では気がつけない悩みがあるように、選挙に行かなかった/行けなかった人は何を考えているのか、また何がそう思わせているのかという点に思いを馳せることがあります。不景気ど真ん中で育ってきた世代ですが、楽しく暮らすことも居心地の良い社会も、まだ諦めたくない。(楠本)

 

神保町ブックフェスティバルに連動して、毎年事務所で開催している皓星社ふるほん市もいつの間にか4回目。今年も書物蔵、神保町のオタ、兵務局、鈴木宏宗、藤元直樹、中根ユウサクといった古本猛者たちが、いろいろ古本を持ち込んでくれました。徳島、山口、広島、京都などから、このイベントのためにわざわざ上京してくださる方々も居り。近年は古本を売るのが目的ではなく、これを理由にいろんな方が集まり、居合わせた方と繋がったりするのが本志だと思っています。SNSのX(旧ツイッター)上でお互いを見知っている同士が、この場で「あなたが××さん!」「あなたが○○さん!」というやりとりを何度目撃したか……。常連さんに「年に1回の古本サミットだと思っていますよ」に言われて、なるほどと膝を打ちました。(河原)

 

きのもと秋のほんまつり、そして神保町ブックフェスティバルにご来場くださったみなさま、ありがとうございました!読者の方と対面でお話しつつ本を手渡すことができました、元気充電です。また来年お会いしましょう。1週間おいて、今度は図書館総合展、新データベースのお披露目があります。慌ただしく日記のまとめがおいつかずに休載してしまいましたが、有り余るほど元気です。最近、通勤用自転車を8年間乗っていたママチャリから、タイヤまで真っ赤な可愛いクロスバイクにチェンジしました。サドルの後ろ側から跨いで乗り降りになかなか慣れませんが、乗りごごちは頗る快適です。(晴山)

 

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