おはようございます。
中元 礼子です。
長野県の白馬村での生活にもだんだん慣れ、
自分の生活リズムをつかんできました。
朝と夕に部屋から眺められるこの景色。
16歳の息子もそのうち保護者なしでもリゾートバイトが出来るようになり、
ひとりでどこへでも行くようになることでしょう。
自分の晩年には、こんなこともしたなと
懐かしく思い出すだろうなあなんて思います。
10代の頃から「いつかはこの世を去るのだから・・」ということを
わりと意識していましたが、50歳を過ぎ人生の秋の時期を生きるようになったことと、
2022年が明けてすぐ、父が亡くなっていく姿をつぶさに見届けたことが
“人生は一瞬である”という自分のなかの認識をさらに強くしたようです。
小学生の頃
わが家に突然、囲碁セットが届きました。
「お父さんが仕事を辞めた後で始めようと思って」なんて
父は私たち家族に説明していました。
新聞か雑誌の通販広告にでも目が留まり、
将来のライフスタイルを夢想し購入したのでしょうか。
しかしながら、父が囲碁をしている姿は一度たりとも見たことがありません。
主のいなくなった実家でこの埃を被った囲碁セットを眺めながら、
人はなんとなく「こんなふうになりたいなあ・・」
「こんなことが出来たらいいなあ」と思うことがあるけれど
心にぼんやり描くだけでは
それが現実になる日は絶対にこないと肝に銘じました。
「行動なくては何も始まらない」ということはどの分野にいても
誰もが言うことですが、
これは具体的にどういうことか?というと、
たとえば
「スパゲティナポリタンが作れるようになりたいなあ」と思ったら
1・スパゲティナポリタンの作り方を調べる
2・材料を揃える
3・実際に作ってみる
こんな工程を辿りますよね。
1~3の工程はもっと小さな工程から成り立っていて、
たとえば・・
1の「スパゲティナポリタンの作り方を調べる」であれば
1-①
・スマホで検索ページを開く、あるいは本屋に行く。
1-②
・インターネットで「スパゲティナポリタン 作り方」と検索。
あるいは、本屋で料理コーナーの辺りに行き、洋食料理のレシピ本の辺りを探す。
1-③
・「スパゲティナポリタン」の作り方のページを見つけ、
材料・作り方を読み、頭の中に作る順序と出来上っていく図(様子)が浮かぶ。
・・と、
1・「つくり方を調べる」という工程の中にも細かく見ていけば、こういった行動をする必要があることがわかります。
同様に2の「材料を揃える」であれば、
2-①
・買い物に行くため、出かける準備をする
2-②
・マイカーを無事運転し終え、あるいは公共交通機関に乗り込み、スーパーに到着する
2―③
・必要な材料を一つひとつ探し出し、購入する。
2-④
・2-②の行き道を逆方向に帰宅する
2-⑤
・材料を台所に並べ、必要な分を量ったり切ったりして、準備する。
同じく3「作る」は、
3-①
・お湯を沸かす
3-②
・お湯が沸いたら、スパゲティ麺を茹でる
3-③
・ピーマンやベーコンを炒め、ケチャップでナポリタンソースを作る。
3-④
・茹で上がった面を3-③のナポリタンソースに絡める。
3-⑤
・皿に盛りつける
こういった工程を経て、
「スパゲティナポリタンを作れるようになりたいなあ」と頭の中でイメージしたことが現実になるのです。
「スパゲティナポリタンを作る」
と言っても実際にはこれだけの行動の積み上げによってやっと現実になるものであり、
さらに細かくしていけば、それぞれはもっと小さな行動から成り立っています。
それに加えて 実際に行動すると
1-①でスマホが見当たらなかったり、
バッテリーが切れて画面を開くことが出来なかったり、
スマホ初心者であればどの画面を開けば検索できるのかが分からなかったり・・と、
予想とは違うことも起きますよね。
あああーもう!!
と思う落とし穴や壁は、いたる所に存在します。
いまのはスパゲティナポリタンの作り方の話でしたが、
これが、あなた様が“こうなったらいいなあ”と心ひそかに思っていることだったらどうでしょう?
私たちはおおむね、
やったことない事に対して
それが形になるまでにどんな工程を経ていくのか?の細かなイメージを
事前に明確に描いていません。
明確でないと、どこがよく分かっていて、どこが分かっていないのか?がよく分からない。
よく分からずぼんやりしているので
いまひとつ行動する気も湧かない。
なかなか行動に移せない理由のひとつには、これがあります。
+++++
逆に言えば、
何をすればいいのか?の細かなひとつ一つのやる事が明確になれば、
とても行動しやすくなります。
ここを明確にせず
気合のみで「やるぞー!!」と宣言したところで、
エネルギーは長続きしません。
何度もうまくいかない経験を重ねて、ようやくそんなことが腑に落ちてきました。
なにより、
「ここまで出来た」というのが見えるので
ちゃんと進んでいることを認識できます。
「自分が出来たこと」を確認する時間は
自分自身を信頼する根っこを伸ばしていくことなので、
何歳になっても とても大切です。
おおきな木は、根っこがびっしりと地下に根を生やしていますよね。
長くなったのでおさらいをすると、
「心に描いた事を現実にする」には
1・おおまかな流れを予想し、書き出す。
2・それぞれの工程をもっと一つひとつ、書き出してみる。
3・「今(この段階で)やること」を、思い切ってやってみる。
4・毎日振り返りながら、小さなことでいいので「出来たこと」を確認していく。
これを続けていくことで確実に現実化していきます。
事前に予想し、計画を立ててみることの利点はもうひとつあって、
じっさいに手や頭を動かして計画を立ててみると
「ああ、自分はこれにはあまり興味がないんだな」ということも分かるので、
やみくもに走り出して時間を無駄にすることも減ってきます。
あともう一つ、
途中でのり越えるのがハードな壁に直面した時に
「これがないと、諦めてしまうな・・」と実感していることがあるのですが、
次のメルマガでお話ししますね。
それでは、今日もよい一日にいたしましょう。
過去の配信はこちら
|