おはようございます、
中元 礼子です。
これ↑↑は、コーヒーを淹れる時に使う道具です。
私はいま、長野県の白馬村に滞在中なのですが
「長野といえば、戸隠(とがくし)蕎麦が有名だね。」という母にお土産でも・・と、
戸隠という場所に行ってみました。
戸隠という場所はその昔、
修験者が集まる霊峰だったそうで。
春めいて雪が溶け始めた平地と違って、
まだまだ雪深い場所にありました。
そんな高冷地のため、
稲作が困難であった戸隠では
竹が年貢として納められていたそうです。
だから理由から戸隠では、
竹細工も発達。
戸隠蕎麦を注文したら、
きれいな竹細工のザルの上に盛られて蕎麦が出てきました。
竹細工は洗って乾かせば、
60年以上持つそうです。
私も日常でこの竹細工に触れたいな。
毎日使えるものがいいなあ・・
そう思って選んだのが、
このコーヒードリッパー。
お値段は6,000円です。
竹細工店の奥に、せっせと竹を割っている職人さんがいます。
竹を採りに行くところから
このドリッパーの形になるまで。
いやそもそも、
竹細工職人になるまでに
技術の習得に心血を注いだ その時間まで含め・・
膨大な時間と試行錯誤が費やされています。
その集大成を、
一瞬で手に入れることが出来るのです。
私たちは、
「商品」や「サービス」として出来上ったものに対して
「自分のお財布の中から出せるもの」という視点から
「安いな・・」とか
「高いな・・」など感じるわけですが
“これを興そう”と思った人のアイディアが
商品やサービスにまで実を結んだ
時間と道のりに思いを馳せると、
その手間と時間をショートカットして手に入れられるので
私はそれが、いかに安い交換かと思います。
(設計を図面に起こし、竹を採りに行って、竹を捌き・・と、全ての工程を想像してみました。)
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おなじように身の周りを見回してみると、
ピシーっと張られていて落ち着いた色合いの部屋の壁紙も
雨風をしのげて温かい家も
生ものの腐敗を遅らせる冷蔵庫も
汲みに行かずともすぐに水か飲める水道も
かがまなくても楽に出入りできる玄関の扉も
重い扉を片手でスイっと開け閉めできるドアノブも
こうして遠く離れているあなた様に
私に起きたことや浮かんだことをすぐに伝えられる
インターネットの仕組みや、
その道具であるスマホやパソコンも。
自分で無から形にする・・と想像してみると、
とてもじゃないけど、
時間と体力がいくらあっても足りない。
なんと自分は
ありとあらゆる分野の人たちの
「こうなったら、みんなが楽になるんじゃない?」
「快適に過ごせるんじゃない?」
と思いついたことを、紆余曲折を経ながらも形にしてくれた恩恵を受けていることか。
古今東西、無数の人々からの思いやりに囲まれて
快適な暮らしができています。
お金は
それに費やしてくれた人の、命の時間をいただくための引換券ですね。
それでは今日も、
よい一日にしましょう。
中元 礼子
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