ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週水曜と土曜です。)
◯ 治安
【一夜にしてできた違法入植地、その日に強制立ち退き】(Y,Yヘ,Hヘ)
ヨルダン川西岸の入植地ミグダリム付近に一夜にして設置された違法入植地が治安部隊と民政調査官により撤去された。ネタニヤフ首相・ガラント防衛相が承認し行われたのだが、第2防衛相も兼任するスモトリッチ財務相は立ち退き作業を停止するよう命じた模様。「連立合意に反する」とガラント防衛相を激しく非難した。(1/20)

【西岸地区でテロリストの攻撃】(Y,P)
21日にヨルダン川西岸地区の入植地で、パレスチナ人テロリストがイスラエル農民を刺そうとする事件が発生。容疑者は無力化されたが、後に自傷が理由で死亡した。(1/21)

【テルアビブで道路陥没、12月以降で4回目】(P,Yヘ)
テルアビブ市内中心部で道路の陥没が発生。工事現場付近で起こったため警察は原因や因果関係について調査している。近年道路陥没が多発しており、ヘブライ語アカデミーは「陥没」を去年の流行語として発表した。 (1/21)

【テルアビブで2週連続10万人規模のデモ】(P,Y,H)
21日、10万人以上の人々が政府の司法改革に抗議の声を上げた。先週と違い市内2か所に集まった後、町の中を行進。大手ハイテク関連16社を含む130以上の企業が、抗議の意を示すため火曜日にストライキする意向を発表するなど、経済界にも抗議の波が広がっている。 (1/22)

【国防軍が射殺したパレスチナ人、テロリストではないと判明】(P,H)
先週45歳のパレスチナ男性が国防軍兵により射殺された事件。当初は「テロ行為を行ったための発砲」とのことだったが、調査の結果男性はテロリストではないことが分かった。検問での渋滞中、男性が車から降りようとしたため兵士がドアを閉めると、口論に発展。兵士が銃で体を押したところ男性が抵抗したため、もう1人が発砲したとのこと。同部隊の司令官は「死者が出るような事例ではなかった」と述べている。 (1/22)

【入植者、再度の違法開拓か】(Y,Hヘ)
20日に撤去された違法入植地に入植者たちが再建を試みた。国境警備隊が出動し、複数の建設物を撤去し入植者7人を逮捕。同日は宗教シオニスト党の大臣らが抗議し、閣議をボイコットしている。 (1/22)

【医療機関が暴力に対してスト】(P,Yヘ,Hヘ)
イスラエル医師会は22日、医療スタッフへの暴力事件増加に抗議しストライキを翌23日に行うと発表した。緊急病棟などを除きすべての医療サービスが、安息日の稼働レベルまで稼働時間を減らす予定。昨年は医療スタッフへの暴行事件が全国で2000件以上起こっているが、病院や保健省は防止策を講じていないと医師会はスト決行を決めた。(1/23)
内政
【帰還法改正は時間を掛けたものになると離散相】(Yヘ)
ユダヤ人の孫までと規定されている帰還資格を超正統派政党が厳格化するよう求めていることに対して、アメリカ系イスラエル人NPO団体の会議でシクリ離散相が「帰還法は廃止されず、イスラエルは全てのユダヤ人にとっての避け所であり続ける」と発言した。しかしユダヤ人の孫は帰属意識が低く国の現状を考慮しての修正は必要なので、時間をかけて解決していく、と話し改正の可能性は否定しなかった。(1/21)

【首相、デリ氏の解任を決定】(P,H,Y)
ネタニヤフ首相は19日の最高裁判決を受けて、シャス党デリ党首の内務・保健相解任を22日に言い渡すことを決定した。同氏は24日に正式に議席を離れ、26日の任期を終える予定。後任はシャス議員が引き継ぎ、デリ氏はカムバックするための法整備のために動くとのことが、両者間の間で話し合われている。政権内では代理首相にデリ氏を推す声も。(1/21)

【首相、デリ氏の復活を目指す】(Y,H)
ネタニヤフ首相をはじめ連立の主要メンバーがシャス党の会議に駆け付け、前内務・保健相のカムバックを約束した。首相は「彼が国家運営に戻ることは国が必要としていると同時に、民主主義をあるべき姿に戻すことだ」と、デリ党首の復職を諦めないと発言。レビン法相も「解任は、民主主義ではない」と、最高裁を激しく非難した。(1/23)

【安息日の文化イベント援助が二転三転】(P,Y,H)
安息日に国立公園・シオニズムに関する施設などへ、無料で入場できるプロジェクト『イスラエルの安息日』への資金援助をすべてカットすると、ゾハル文化相が一時発表した。しかし批判の声が上がり同日に首相と文化相からの共同声明でプロジェクト継続が約束され、発言が撤回された。同相は、文化省の役割は予算充当であり企画・主導ではないということを意図し、「発言撤回ではない」と取材に対して答えた。(1/23)

【首相夫妻、国防のポスト選定時における妻の関与を否定】(Y)
ネタニヤフ首相が国防に関する重要な任命を行う際、サラ夫人の合意が必要な事例があったという疑惑についての裁判で首相夫婦が証言。「そのような事実はなく全てうそである」と、夫人は否定した。同裁判は元国防関係者が「首相に近い弁護士から、任命に関する夫婦間の密約を見せられた」と証言したことに対し、同弁護士が起こした名誉棄損訴訟。(1/23)
国際情勢
【バルセロナ、テルアビブとの姉妹都市提携停止を決定】(Y)
バルセロナはイスラエルの「アパルトヘイト」を理由に市民投票の上姉妹都市提携を来月にも終了すると発表。 「パレスチナ人を殺し民族の浄化計画を行なっている」として約5000人の投票の結果25年の姉妹都市交流を終わらせることを決定した。一方パレスチナのガザ地区とは交流を継続する姿勢。(1/20)

【4カ国の国家安全調整官が会談】(Y)
アメリカ、イスラエル、バーレーン、UAEの国家安全保障補佐官が19日に会談した。会談ではクリーンエネルギーや新技術、安全保障や経済の分野で議論したと共同声明で発表。(1/20)

【国際司法裁判所、イスラエル占領に対する国連の意見を承諾】(P,Y)
国際司法裁判所はイスラエルによるパレスチナ自治区の占領の法的帰結について、勧告的意見を出すよう要請を受けたことを正式に発表した。国連決議はこれらの政策が「イスラエル占領の法的地位にどのように影響するか」「どのような法的結果が生じるか」について、国際司法裁判所に助言するよう求めている。ネタニヤフ首相は、3週間前の同決議について「卑劣な決定」と反応。(1/21)

【シリアで崩落事故、16人死亡】(Y,P)
シリアのアレッポ付近で22日朝、建物が崩壊し子供1人を含む少なくとも16人が死亡、4人が負傷した。現在生存者を捜索中。建物は5階建てで約30人が入居していたが、報告によると水漏れで基礎が弱まり一晩で崩壊したという。同地区にはクルド人が多く生活している。(1/22)
◯ 文化
【主任ラビが培養肉をコシャー認定】(Y)
アレフ・ファーム社開発の培養肉をイスラエルのチーフラビのラウ師がコシャーと認定、ユダヤ教の律法下で非肉製品として食べることが許されるようになった。培養肉は非動物細胞から作られる肉で、同社はイスラム教徒やヒンドゥー教徒にも販路拡大を狙う予定。世界のコシャー牛市場規模は、2030年までに約1008億5千万米ドルに達すると予想されている。(1/20)

【ガリラヤ湖、冬でも水位低下】(Y)
水道局によると、ガリラヤ湖の水位は先週末に0.5cm上昇した。僅かに上昇だが1月全体の水位は2cm、そしてこの雨期全体では54cm減少しており、これは1963年以降の最低値。昨年の同時期には13センチの上昇を記録している。水が貴重なイスラエルではガリラヤ湖の水量変化が国内の水活用に大きく関わってくる。(1/22)

【キリスト教ルーテル派が初のパレスチナ人女性牧師を叙任】(Y)
エルサレム旧市街にあるルーテル教会で、アザール氏が初のパレスチナ人女性牧師として叙階された。同派の中東教会協議会によると、同氏は中東で叙任された5人の女性牧師の1人になる。(1/23)

[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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