【ラファでの大規模作戦をネタニヤフ首相が指示】(Y,P,H)
9日ネタニヤフ首相は、「市民の避難とハマス壊滅を含む、ラファでの軍事作戦計画の提出を軍・諜報機関に指示した」との声明を発表した。ラファを本拠地とするハマスの4部隊の排除なくして、戦争の目的は達成し得ないと首相。しかしメディアによると、参謀総長や南部軍司令官はラファ制圧のための計画を3週間前から立て始めており、作戦開始前に数十万人規模の市民の避難の必要があるとの推測をすでに示している。人口20万人弱のラファに現在、ガザ中から約140万人が避難民として集結しており、アメリカ・エジプトは作戦実行に反対の意を表明している。(2/9)
【UNRWA本部の地下にハマスの諜報基地が】(Y,P,H)
イスラエル国防軍は10日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)本部の地下から見つかった、全長700mに及ぶハマスによる軍事トンネルを公開した。UNRWAの学校・本部の地下20mを通っており、ハマス諜報部のサーバーファーム・データベースといった心臓部を含む、10以上の部屋があり、その規模から移動のためには小型バイクが使用されていた。またトンネル内に電気を供給する電線は上から伸びており証拠隠滅のために切られてはいたが、UNRWA本部から供給されていたことも判明した。またUNRWA本部や隣接する学校内からも、大量の手榴弾や自動小銃、爆弾ベルトなどが発見されている。(2/10)
【ラファで極秘作戦、2人の人質が解放される】(Y,P,H)
12日の午前2時前ガザ地区最南端のラファ中心部で、国境警察の特殊部隊「ヤマム」とシンベト部隊が人質救出作戦を実行。10月7日に南部キブツから拉致された男性2人が、無事救出された。人質が監禁されていた建物の両脇の建物にもハマスのテロリストが居たため、後方支援の国防軍部隊などを加えると計1000人の大規模な作戦に。結果として人質を監視していた3人を含む約100人のテロリストが殺害される一方、イスラエル側は軽傷1人のみで、人質2人は負傷することなくイスラエル内の病院へと搬送された。人質たちにとっては129日ぶりのイスラエル帰還。(2/12)
【モサド長官がカイロ入りも、イスラエルは交渉に懐疑的】(Y,P,H)
13日モサド長官をはじめとするイスラエル使節団が、停戦・人質解放交渉のためカイロ入りした。会談はエジプト・カタール・米CIA長官も参加し、イスラエルとハマス双方が同意できる最終案を作成するのが目的。イスラエルは先週ハマスが提示した案を一蹴しておりカイロでの会談への欠席も考えていたが、バイデン大統領の要請もあり参加を決めた。しかし出発前、国防軍・モサド・シンベトが取りまとめた案がネタニヤフ首相に却下されたため、イスラエルは自分たちの案を持たないままの参加に。したがってあくまで各々の主張を聞くのが参加目的であり、交渉前進には懐疑的な声が上がっている。(2/13)
【シンワルが写った映像を国防軍が公開】(Y,P,H)
13日国防軍がガザにおけるハマスの指導者、シンワル氏の映像を公開した。戦争勃発3日後の10月10日にハマス軍事トンネル内の監視カメラで撮影されたもので、自身の兄弟に連れられ妻・子供たちと移動している後ろ姿を捉えている。カイロでの会談と同じタイミングでの公開には、到底受け入れられない要求を続けるハマスに対して圧力を掛けるという目的もあったもよう。また軍報道官はシンワルの側近をはじめハマス幹部を複数逮捕した、と発表している。(2/13)
【国防軍兵が1人死亡、イスラエル・ヒズボラ間で最大規模の交戦に】(Y,P,H)
14日イスラエル北部ツファット内の軍事基地に対しヒズボラによる攻撃があり、アイアンドームが作動せず1発がシェルターに逃げ込もうと走っていた兵士たちの近くで着弾。20歳の女性兵士が死亡、8人が負傷した。これを受け空軍はレバノン南部にある5つの町に対して、広範囲の空爆を行った。そのなかにはヒズボラの精鋭部隊「ラドワン部隊」の拠点も含まれており、翌日イスラエルは同部隊の指令官が空爆により死亡したと発表した。(2/14)
【ハンユニスのナセル病院で特別作戦を開始】(Y,P,H)
国防軍のハガリ報道官が海外メディアに向けての特別に声明を出し、ハンユニスにあるナセル病院内でハマスが人質の遺体を保持しているとの確実な情報が複数のソースから得られたため、特殊部隊による同病院内での作戦を開始したと発表した。この病院内に人質の遺体があったとの証言は、ハマスのテロリストの供述や解放された人質からも上がっており、同報道官は「シファやランティスィ病院で証明したように、ハマスはガザにある病院をテロ行為のための拠点として利用しているため」と作戦の理由について語った。(2/15) |