【訪英中の首相、共同声明取りやめ】(Y,P)
24日にネタニヤフ首相はイギリスを訪問してスナク英首相と会談したが、数百人規模の抗議デモを受けて会談後の共同声明を直前になって取りやめた。関係者によると、会談は1時間弱続き、司法制度改革よりも両国の強固な関係に重点を置いて進められていたと。(3/24)
【首相が防衛相を招集し、緊急会見】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相は23日、司法改革の一時停止を求め緊急会見を開こうとしたガラント防衛相を招集。その後防衛相は会見を取りやめ、代わりにネタニヤフ首相が会見を行った。防衛相からの改革断行の危険性についての指摘に触れつつも「裁判官選考委員会の構成を変更する法案の採決は来週にも行う」と発表。司法改革を進める意向を示した。(3/24)
【防衛相、司法改革停止要求】(Y,P,H)
ガラント防衛相は25日夜、幅広い合意を得るためにも司法制度改革進行を保留するべきだと緊急会見を行った。同相は予備兵のストを受け「国内の分断が軍をはじめ国防体制にも広がっている。これは国防への最大の脅威であり、私はそれを許さない」と発言。司法制度を変える必要は認識しているが、対話によって進めるべきだと加えた。数週間程国防軍参謀総長やシンベト・モサドの長官らも、司法改革の国防への影響を危惧しており、またこの1週間の間にリクード党議員からも声が上がり国防のトップがそれに加わった形。(3/25)
【ガラント防衛相が解任】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相は26日午後、前日に司法制度改革の一時停止を呼びかけたガラント防衛相を解任すると発表した。首相は、自身の訪英中に改革の一時停止を求めた防衛相に対して「信頼を失った」と話した。軍や諜報機関からの声を受け、防衛相はここ数日首相に対し安全保障内閣の招集を要請していたが首相は拒否していた。(3/26)
【研究大学が抗議で休講】(Y,P,H)
イスラエルの各研究大学は司法制度改革の一時停止を求め27日の講義を休講すると発表。ガラント防衛相の解任を受けて26日午後に代表者が会談し決定。「我々研究大学代表、学長及び経営陣はイスラエルの民主主義を埋没させる危険性のある司法制度の立法に反対を表明し、明朝より講義を休講とすることを決定した」と声明で発表。(3/26)
【国内最大労働組合ゼネスト】(Y,P,H)
ガラント防衛相の解任を受けて、国内最大のイスラエル労働組合ヒスタドルート代表がゼネストを発表。緊急記者会見で「国としての道を失っている」とコメント、防衛相の復帰と司法改革の一時停止を要請した。この会見には大手銀行全ての頭取や販売業・アパレル、保険や宿泊業など業種を越えた経済界の面々が集まり、法整備を中止し対話するように呼び掛けた。(3/27)
【医療関係者がゼネスト】(P,H)
ガラント防衛相解任を受けてヒスタドルートが断行を決定したゼネストに医師会も加わり、保健維持機構や病院もストライキを敢行。医療機関は緊急医療等のみを少ない人員で行う安息日態勢となった。 (3/27)
【ベン・グリオン国際空港機能停止】(Y,P,H)
イスラエル空港当局労働組合代表は27日、司法改革の抗議デモに参与のためストライキを実施するとヒスタドルート本部で発表。離陸作業の停止を宣言した。着陸作業についてはスト開始時に飛行している航空機のみ受け入れるが、ストは司法制度改革が止まるまで続く予定。(3/27)
【首相、10時間遅れで会見し改革の一時停止を明言】(Y,P,H)
首相官邸は27日朝に会見をすると告知していたが約10時間遅れの夜8時に会見を行い、幅広い合意を得るために司法改革を一時的に停止すると発表。「国家のために考え責任感からの決定。誠実な対話を約束するのであれば、手を差し伸べる」とコメントした。(3/27)
【裁判官選出法審議延期】(P)
裁判官の選出方法を定める法律の投票が司法制度改革の混乱を受け延期。27日夜8時に再度投票を行う予定。(3/27)
【国の緊急事態宣言】(P)
ユダヤ機関代表のアモグ氏は国が緊急事態にあるとコメント。「自由国家として独立75 周年を迎える中で一つの国として立たなければならない」と国家の団結の必要性を述べた。(3/27)