【パレスチナ国家承認、アメリカが拒否権行使】(Y,P,H)
18日に国連安保理でパレスチナの正式な国家としての国連加盟に関する決議が行われ、ロシア・フランス・日中韓など計12か国の過半数が賛成、イギリス・スイスが棄権したが、常任理事国であるアメリカが拒否権を行使したため否決された。パレスチナ自治区政府は2011年に国連加盟の申請を行い、翌年オブザーバー国に。ここ数日間アメリカは、拒否権行使を避けるため日韓仏などに対し賛成票を投じないよう働きかけていたが、拒否権行使を余儀なくされた。イスラエル国連大使は10月7日後のこの決議に対し、「安保理へと語り掛けるのは、壁に向かって話すのと同じ」と批判。
(4/19)
【ガザ内で生存している人質は3分の1以下か】(Y,P)
英デイリー・メール紙は21日、シンベトからの機密情報によると現在ガザに居る133人の人質のうち生存しているのは、40人程度であると報道した。取材に応えたシンベト関係者は、「ガザ内の情報ソースが限定されていた10月7日と比べると、現在は格段に諜報活動が容易になっている」と話し、生存者が3分の1以下だという情報が信頼できるものだとしている。これを受けてシンベトは「報道に出ている人数はシンベトの考えではなく、発言者の個人的見解に過ぎずシンベトが持っている機密情報に基づいたものではない」と、報道内容を否定するコメントを発表している。
(4/21)
【コロンビア大のイスラエル人教授、キャンパス入場拒否】(Y,P,H)
米コロンビア大で22日イスラエル人のシャイ・ダビダイ教授が、職場であるキャンパス構内への立ち入りを禁じられるという事件が起こった。構内には親パレスチナの学生たちが無許可でテントを張ってデモを行う広場があり、ダビダイ教授はイスラエル支持の学生たちと対抗デモを行うためキャンパスに入ろうとした。すると大学側から「IDカードが停止されている」との理由から、入構を拒否されたとのこと。同教授はここ半年間、米各大学で広がる反ユダヤ的事例についてSNSで発信、警鐘を鳴らしてきており「30年代のナチスドイツを彷彿とさせる」と、現地メディアに答えている。
(4/22-23)
【国連事務総長、ハマスによる性的暴力との明言避ける】(Y,P)
国連の紛争下の性的暴力に関する調査団が、ハマスによる性的暴力についての詳細なレポートを取りまとめたにもかかわらず、グテーレス国連事務総長は自身のレポート内においてハマスとの明言は避けた。同レポート内は性犯罪の証拠はあるとしながら、短期間の調査であることから「性犯罪を犯した武装組織の特定や、犯罪の規模についての結論には、より完全な調査が必要」と主張。したがって、ハマスは性的暴力の疑いがもたれているブラックリストには入らなかった。またUNRWAとハマスとの関連性についても、「イスラエルからの信頼できる情報提供がなかった」との理由から、UNRWAは中立かつ替えの効かない団体であると結論付けている。イスラエルからは反発の声が。
(4/22-23)
【ハマスが23歳の人質男性のビデオを公開】(Y,P,H)
ハマスは24日、人質になっているヘルシュ・ゴールドバーグ=ポリンさんのビデオを公開した。ハマスによる動画公開は心理的テロの一環でもあるため、イスラエルメディアは動画自体は紹介していないが、家族への無事であるという報告と祭りを前にした愛の言葉、またネタニヤフ首相に対する「200日間も私たちがここに居ることや、国防軍の救出作戦が失敗し続けていることについて、恥じるべき」との批判の言葉もビデオにはあった。ヘルシュさんの母親のラヘルさんは先週、米誌TIMEの「最も影響力のある100人」に選出されており、その直後の映像公開。ラヘルと夫ジョンさんはビデオを受け「愛している。強く、どうか生き延びてくれ」とのコメントを発表。
(4/24)
【ハマス高官「67年ラインでの国家樹立なら、武装解除も」】(Y,P,H)
ハマス政治部の高官ハリル・アル・ハヤがトルコAP通信のインタビューに応じ、1967年境界線に基づきパレスチナ国家が樹立された際には、ハマス軍事部の武装解除にも応じる可能性があると示唆した。ハマスはイスラエルの殲滅を標榜しているため、公の場で武装解除について語るのは異例。しかし「占領者と戦った者が国を得れば、彼らは政治政党となり、彼らの軍は国防軍となる」と発言しているため、あくまでハマス単体の非武装化であり、ハマス軍事部がパレスチナ国防軍として残る可能性は否定していない。またこの2国共存案が究極的なゴールなのか、またはイスラエル殲滅に向けた通過点なのかについても明言はされていない。そして10月7日についての質問には意義があったと発言、イスラエル市民を標的にしたことは否定している。
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