【イランによる攻撃に備え、米が中東に戦力を投入】(Y,P)
テヘランでのハニヤ殺害を受け、イラン指導者ハメネイはイスラエルへの直接攻撃を命じたとされているなか、イランやヒズボラなど支持勢力によるイスラエル攻撃に備え、アメリカは飛行大隊や弾道ミサイルを迎撃できる駆逐艦・巡洋艦を中東に配備することを決定した。正確な規模については、明らかになっていない。これを受けて現地メディアは、アラブ諸国がどのような出方をするかについて論じている。
4月のイスラエル攻撃時には欧米に加えヨルダン・サウジ・UAEが軍事協力したが、各国ともにイランをはじめアラブ世界から批判を浴びる結果に。ヨルダンは「ヨルダンを戦場とするのを許すことはできない」と、イランの無人攻撃機迎撃を説明したが、各国が次の攻撃時にアメリカとの同盟関係とアラブ世界に対する体面でどう折り合いをつけるか、注目されている。(8/3)
【国防軍、西岸地区トゥルカレムでテロリスト9人を排除】(Y,P,H)
イスラエル中央部に近い西岸地区のパレスチナ人の町トゥルカレムで3日、作戦を行っていた国防軍の対テロ専門部隊に対し、テロリストによる発砲があり銃撃戦に発展。その後報告を受けた空軍が空爆を行い、4人が死亡した。
同じ日の朝にはテロリスト5人を載せた乗用車に対して空爆を行っており、そのうちの2人は6月に西岸地区カルキリヤでイスラエル人の60代男性を殺害した容疑者とされている。その他、この9人のテロリストの中には、トゥルカレムのハマス軍部の幹部や、近郊の難民キャンプにあるイスラム聖戦のリーダーたちなどが。軍・シンベトによると、彼らはイスラエルに対する大規模なテロを計画していたよう。(8/4)
【中央部の町で刺殺テロ、4人が死傷。】(Y,P,H)
西岸地区から違法侵入した30代のパレスチナ人男性が4日、テルアビブの南にある町ホロンで刺殺テロを行い、2人を殺害し2人を負傷させた。テロが発生したのは街の公園で、死亡したのは80代男性と60代の女性。女性は夫婦での散歩中で、一緒に居たご主人もナイフで刺され重傷を負っている。テロリストは通り掛かった警官から刃物を捨てるよう警告を受けたが、そのまま警官に向かって突進したため射殺された。
イスラエル側の情報ではテロリストの犯罪歴は確認されなかったが、自治政府側では数か月のうちに3度パレスチナ内での殺人事件への関与、アッバス議長に対する扇動行為やイスラエルに対するテロ予告などの容疑で逮捕されており、5日ほど前に釈放されていたことが分かっている。(8/4)
【ガザ・エジプト境界で、最大規模の密輸トンネルが発見される】(Y,P)
ガザ・エジプト境界、通称「フィラデルフィ回廊」の地下にある数十の地下トンネルの中でも最大規模のトンネルが、4日国防軍により公開された。このトンネルは同回廊に駐屯し、地下トンネルの捜索を行っていた部隊により発見されたもの。高さは3mほどで軍用4WDが通れるため、ハマスが大型の武器などをシナイ半島から密輸するために使用していたと予想されている。
イスラエルは同回廊地下の密輸トンネルについて存在は知っていたものの、エジプトに対する批判は控えてきたが、この発見を受け重要な防衛関係者がエジプトとシシ大統領を名指しで批判し、「ハマスによる密輸トンネル建設を可能にさせたのはエジプト。これはイスラエルの安全保障を傷付けるもので、平和条約にも反している」と、異例の声が上がっている。(8/4)
【ヒズボラによる大規模な海岸部北部への攻撃で、19人が負傷】(Y,P,H)
6日ヒズボラ最高指導者のナスララが演説を行い、その直後にかけてレバノンからの大規模なロケット弾・無人攻撃機・対戦車ミサイルによる攻撃が、イスラエル北部海岸部のナハリヤからアッコにかけて行われた。無人攻撃機に関しては防空システムが感知せず、サイレンが鳴って直後の着弾や着弾してからのサイレン作動などもあったもよう。
正確なミサイルの数は分からないが、重傷者1人を含む19人が負傷した。その後の調査で重傷者を含む複数の負傷例はヒズボラによる攻撃によるものではなく、迎撃ミサイルの破片によるものだったことが分かっている。ナスララは演説内で軍総司令官殺害への報復攻撃が遅れていることについて言及し、イスラエルが攻撃に対して待っている時間も精神的な罰の一部としている。 2日後の8日には重傷を負っていた27歳の男性の、死亡が確認された。(8/6) |