ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【アラブ・イスラム8か国の外相がラファに関する共同声明】(Y,H)
3日にイスラエルがガザ・ラファ検問所をエジプトへの出国に限定する形で開放すると発表したことを受け、5日にアラブ・イスラム諸国の外相が連名で声明を発表した。
共同声明はパレスチナ人をガザから追放する試みは断固拒否するとしたうえで、同検問所についてトランプ和平案に則った形での双方向の開放をイスラエルに対して求めた。この一方通行での開放に対して懸念を表明したのは、隣国のエジプト・ヨルダンにUEAやトルコ・サウジなどのアラブ諸国、そしてインドネシアなどを加えた8か国。
また声明内ではトランプ大統領に対する謝意を示しつつも迅速に全和平案を実行すべきだとし、(まだ死亡した人質がガザに1人残っているが)休戦の第2段階に進むべきだと暗示している。
(12/5-6)

 

【休戦第2段階:トルコ・カタールがハマス武装解除への障害に?】(Y)
ガザに残された人質がイスラエル警官1人になり、ネタニヤフ首相も「第1段階はほぼ完了」と明言しているなか、第2段階の最大の争点であるハマス武装解除に関する問題が指摘され始めている。
というのも、ハマス支援国でありながら仲介国でもあるトルコ・カタールは今すぐ第2段階に進むべきとの圧力を強めているのだが、この裏にはハマスの武装解除を阻止する目的があるとイスラエル側は指摘。アメリカに対して両国はハマスが現在保有する武器に関して自治政府への譲渡や管理された武器庫での保管といった案を提案しているが、イスラエル側はハマスが将来的にそれらの武器を手に取り再軍備出来る可能性が残ると反発している。
また武装解除に掛ける期間についてもイスラエルは数か月間で完了すべきとする一方、トルコ・カタールは2年を掛け段階的に行うべきと、大きな隔たりがある。
ネタニヤフ氏は年末年始に訪米し、フロリダにあるトランプ氏の別荘に滞在。その間にトランプ氏をはじめ米政府のトップらと会談を行う予定になっており、これらについて議題に上がるだろうとメディアは報じている。
(12/7)

 

【国防軍「イランは弾道ミサイルの製造を急ピッチで進めている」】(Y)
国会の外交防衛委員会で非公開の会議が行われ、出席した軍高官がイランに関して弾道ミサイルの大量製造を再開していると報告した。
先週金曜日には大規模な軍事演習の様子がイラン国営テレビでも報じられており、弾道・巡航ミサイルや無人攻撃機の大規模な発射が行われ、「全てが高精度で、オマーン湾にある疑似標的に命中した」と当局は発表している。イラン事情に明るい欧米の外交関係者やイスラエルの軍・諜報機関の持つ情報によると、現段階でイスラエルはイランと交戦するつもりはなくその趣旨を欧米諸国経由でイランに通達しているが、イラン側は「虚偽であり、油断させるための作戦」と耳を貸していない。
イスラエルはこのイランによる誤解が再び緊張化を生じさせるのではと危惧しており、次に交戦が起こった際には「1度の攻撃で500~1000発の弾道ミサイル発射を試みるだろう」との見立てを示し、政府を警告している。
(12/8)

 

【米紙「ハマスは粉ミルクを配布せず、飢餓状態を意図的に作り出した」】(Y)
米ニューヨークポスト紙が、在米パレスチナ人活動家からのハマスによる意図的な飢餓状態に関する告発・証言を報道した。
2005年までガザに住んでいたアフメド・アル=ハティブさんによる情報で、最近大量の粉ミルクや乳児のための栄養剤がハマス保健省の倉庫から発見されたとのこと。この粉ミルクを隠し配給しなかった背景には、ガザ内の飢餓状態を悪化させることでハマスが主張するナラティブを国際的に浸透させ、イスラエルへの圧力を強めるという目的があるとアル=ハティブさんは語っている。
実際に米イが主導となっていたガザ人道財団(GHF)の人道支援に対してハマスは当初から大反発、国際メディアもGHFに関して批判的な報道を続けていた。そしてトランプ休戦案の締結を受け同財団は活動を終了し国連による従来の人道支援に戻っているため、こういったハマスの作戦は功を奏したことになる。
(12/10)

 

【動画:その後殺害された6人の人質が、地下トンネルで冬の祭りを祝う…】(Y,P,H)
国防軍は11日、去年8月にハマスのテロリストによってラファで殺害された6人の人質が光の祭り『ハヌカ』を地下トンネル内で祝っている様子を捉えた映像を公開した。ハヌカとはちょうどこの時期に祝われる2200年前にギリシャ帝国からユダヤ人が宗教・政治的な自由を勝ち取ったことを記念する祭り。
動画内では6人が祭りにちなんだ歌を歌い、紙コップを逆さにして作った即席の燭台に光を灯している。
地下トンネルという酸素が薄い場所であることからろうそくに火を付けるのに苦労する1コマや、10/7に手榴弾によって左手を失ったゴールドバーグ=ポリンさんが片手では袋を開けられない様子を冗談交じりに語ったり、祭りにちなんだドーナッツの代わりにクッキーを食べながら「高級店のドーナッツだ」と笑い合ったりといった場面、その反面涙している様子などが見られメディアやSNS上では「感動的かつ、彼らの境遇を思うと恐怖に身震いさせるもの」と大きく取り上げられている。
ここに居た6人の人質たちは動画にもあるラファの地下トンネル内で監禁され続け、去年8月に国防軍が周囲で地上作戦を始めたことから、救出を恐れたテロリストがその場で射殺。その2日後に国防軍がトンネルを発見、遺体を収容した。
このビデオは3か月前に軍がハンユニスにあるヨーロッパ病院内で軍事作戦を行った際に押収されたパソコンのデータ内から発見されたもの。病院内からこのような地下トンネル内の人質に関するデータ・情報が発見されたことはハマスが病院をテロ活動の拠点としていたことの証拠でもある。
(12/11)

 

【調査結果:死亡した『ジャーナリスト』の半数以上はテロ組織の関係者】(Y,P)
諜報・テロリズムに関して研究するイスラエルのメイル・アミート・センターが11日に調査結果を発表。このガザ戦争中に死亡した266人のガザのジャーナリストのうち少なくとも157人に関して、ハマス・イスラム聖戦のメンバーであったり関与していたりと純粋なジャーナリストではなくテロ組織の関係者であると発表した。
この調査はハマス政府が公表するジャーナリストの一覧表のほか、国防軍の地上作戦などにより集まった情報を基にしている。ハマス関係者であることが判明した104人の『ジャーナリスト』の中の47人は正規メンバーまたは軍部の構成員だったことが分かっている。
最も顕著な例は日本のメディアでも死亡が報道されたアナス・シャリフ記者。シャリフは183万人のフォロワーを誇るアルジャジーラ記者として表向きは活動していたが、実際には2013年からハマス・メンバーとして活動していたことが分かっている。アルジャジーラ記者という肩書からシンワルやアル=ハヤなどハマス幹部とも親密な関係だったことも分かっており、ガザ北部の東ジェバリア中隊の士官も務めていた。
センターは「ハマスはメディア上での戦いが軍事的戦闘と同等の重要度があると繰り返し明言しており、ジャーナリストたちを厚遇していた。この結果はそれを証明するもの」と語っている。(12/11)

◯ 内政

【ネタニヤフ首相、恩赦と超正統派兵役法案について初めて言及】(Y,P,H)
自身の恩赦要請と超正統派に対する兵役法案の国会提出という2つのニュースが先週から国内を賑わすなか、8日にネタニヤフ首相が国会で演説を行いこれらについて初めて自身で言及した。
恩赦に関しては「国家の利益が(自身の裁判の)中止を必要としている」と自身の裁判が国益を損なっていると繰り返し発言、恩赦については許可されてもされなくてもどちらでも良いとの強気の姿勢を示し、恩赦が下りず裁判が継続されれば「(自身曰く馬鹿げた裁判という)愚行が続くだけだ」と語った。
またビスムット議員が主導する新兵役法案に関しては「超正統派の人口層が国防軍での奉仕に加わるという歴史的な流れの始まりだ」と野党だけでなく与党内の一部や自身の支持層からも上がっている「実質的には『兵役免除法』」との主張を否定した。
野党議員からの野次も飛ぶなかネタニヤフ氏は「兵役免除法とはお前たちがかつて提出したもの」と激しい口調で現在野党となっているベネット氏・ラピード氏による前政権の法案を批判。兵役の長さなどで今回の法案が3年前の前政権による案よりいかに優れているかを強調した。
この前政権との比較については10/7という大惨事以降超正統派が兵役に就く必要性が大きく変わっており単純比較は出来ず、10/7以前の法案と比べること自体ナンセンスだとの声も有識者からは上がっている。
(12/8)

◯ 国際情勢

【イスラエルのユーロビジョン参加を受け、西蘭を含む5か国がボイコット】(Y,P,H)
4日夜にユーロビジョン・コンテストの主催者である欧州放送連合が議決を行い、65%の加盟国が賛成票を投じたことを受けイスラエルのコンテスト出場を認めることが決定した。イスラエルは公共放送だけでなくヘルツォグ大統領も協力し、欧州各国に参加を容認するよう外交的な働きかけを数か月にわたって行って来ており、それが実を結んだ形に。
しかしこのイスラエル参加決定を受けて、「(ガザの状況を鑑み)イスラエルが参加するのであれば棄権」と最後通告を突き付けていたオランダ・スペイン・アイルランド・スロベニアの4か国は直後にボイコットを発表した。また10日にはアイスランドの公共放送もイスラエル参加を受けての棄権を発表、これで5か国がボイコットすることとなった。
これらの決定に関してはスペインでは棄権に賛同する声が圧倒的大多数である一方、その他の国では保守層を中心に「国民の声ではなく、リベラルで偽善的な左派政権の意向のみを反映した決定」との意見もあり、自国の棄権に対しては賛否両論が巻き起こっている。
(12/5,10)


【在米大使を通じて、イスラエルがレバノンに平和を呼び掛け】(Y,P)
レバノンに関する英語ニュースサイトにライター在米イスラエル大使がメッセージを寄せ、平和と共生を呼び掛けた。
その中でライター大使はヒズボラの武装解除とイランとの関係断絶が「平和と経済的成長そして両国共同でのチャンスの扉を開けることになる」と発言。そしてレバノンへの侵攻・占領などは望んでおらず、イスラエルがあくまで自身の安全保障にコミットメントしているだけだと強調し、「私たちは平和・調和の中、皆さまと共に生きたいと考えています。2026年がアブラハム合意2.0の年となるよう共に祈りましょう」とレバノン国民に対して呼び掛けた。
先週にはレバノン南部で両国高官が会談し経済などに関する協議が持たれており、このタイミングでの大使を通じての平和に関する呼び掛けには、国内外から期待の声も上がっている。
(12/6)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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