ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【ガザ内民兵組織による攻撃を受け、ハマス・テロリスト2人が死亡】(Y)
ガザ市内東部でファタハメンバーのラミ・ハラス率いる民兵組織とハマスの銃撃戦が発生し、ハマスのテロリスト2人が死亡、複数が負傷した。
ハラスの民兵組織は黄色ラインの外(イスラエル)側を拠点としているが、ラインを越えハマスが統治するエリアに入ったため20分ほどの銃撃戦に発展。その後民兵組織は黄色ラインの外へ撤退した。
サウジ紙によると銃撃戦中にはイスラエル国防軍のドローンが銃撃戦のあった地域の上空に配備されており、ドローンからの攻撃や爆破装置による爆発などもあり周囲の建物が崩壊したとも報じられている。
このハマスに対抗する民兵組織はガザ内の主要な氏族の1つであるハラス族のもので、同族は長年ファタハ系でハマスと敵対しており、2007年のガザ掌握以降はハマスによる襲撃を受けるなど衝突する事例が何度か見られていた。イスラエルとの協力関係は否定しているものの、先月死亡したアブ・シャバブ率いる『人民軍』と共にハラス族は(ハマスを排除するため)イスラエルやパレスチナ自治政府からの支援を受けているのではとされている。
(1/4)

 

【シリアとの安保協定のための直接交渉が2か月ぶりに再開】(Y,P,H) 
5日、アメリカを仲介役としてイスラエルとシリアの高官が約2か月ぶりにパリで安全保障協定締結の協議を再開した。
南シリアにおけるイスラエル軍の駐屯などがネックで交渉は一時決裂していたが、先週フロリダで行われたイ米首脳会談ではシリアとの交渉再開で意見の一致が見られていた。イスラエル側はゴフマン首相付き軍事補佐官(次期モサド長官)や在米大使、国家安全保障顧問が派遣され、シリアからはシェイバニ外相と諜報機関トップが参加する。
これに関してシリア国営放送が報道していることからイスラエルでは「協議再開をシリアが公式に認めるということは進展の可能性が大きいということ」と期待を寄せる声も。
しかしその反面、シリアは24年12月以前の境界線への国防軍撤退、イスラエルはシリア南部での武装解除と国内におけるトルコの軍事的影響拡大の阻止という双方が受け入れがたい要求をしていることから悲観的な見方もあり、トランプ大統領からの強い要請にイスラエル・シリアの双方がどれだけ譲歩するか注目されている。
(1/5)

 

【シリアとの協議で諜報やエネルギーなどでの協力の可能性が】(Y,P,H)
パリで5日から2日間行われたイスラエル・シリア間の実務者協議を受け、緊張緩和や多分野での協力といった共通理解が生まれたというポジティブな結果が報道されている。それによるとこの協議を受けて両国の諜報機関が協力し『ホットライン』を構築、安全保障上の摩擦や誤解などを解決し緊張緩和のために尽力することで一致した。
またこれら休戦や安全保障と並行してエネルギーや農業といった民政上での両国間の協力関係を強化していくことでも合意したとのことで関係者たちは「実りある協議であり、このような協議の頻度を増やすことでも合意した」とコメントしている。米関係者によると近く実現しそうなのはイスラエルからシリアへの天然ガスの輸出とのこと。
最大の問題であるイスラエルの南シリア撤退に関してはまだ解決していないようだが、シリア関係者はロイターに協議後「アメリカによる圧力もあり、シリアでのイスラエルによる軍事的行動は無くなるだろう」と発言。続けて軍撤退の具体的なタイムテーブルとコミットがなければ「戦略的な議題におけるこれ以上の進展はない」と述べており、イスラエル側はこれを否定はせずにノーコメント。
協議前に軍関係者が段階的撤退には考慮する可能性があると示唆していたことから、イスラエルが段階的撤退を実施することでさらなる協力関係強化が行われていくのではないかと予想されている。
(1/6-7)

 

【ロシアを通じて「攻撃の意図なし」とイランに伝えるものの…】(Y,P,H)
イランとの緊張が高まり双方が相手国側からの攻撃を危惧しているなか、ネタニヤフ首相はロシアのプーチン大統領を通じて「イスラエルから攻撃を行うことはない」とのメッセージをイランに伝えたと現地メディアが報じた。
5日にはネタニヤフ氏が国会の演説でイランの核と弾道ミサイル開発を阻止する意思を改めて表明、その上で「イランがイスラエルを攻撃すれば、それが将来及ぼす影響はとても厳しいものとなる」と発言し、攻撃があった場合にはイランへの報復攻撃を行うことを示唆している。
このようにイスラエル・イラン間では牽制・警告が交わされ続けており、イスラエルでは「双方が交戦を望んでいないにもかかわらず、イランがイスラエルによる攻撃が近々あると結論付け先制攻撃を行ってくるのでは」という誤解による再交戦というシナリオに対する危機感が高まっている。
そこでイスラエルはイランが信頼するロシアを通じ、緊張状態を落ち着かせようとした形。同様のメッセージはアメリカやヨーロッパ諸国を通じても通達されているが、イラン側は「イスラエルは嘘をついているため、信じることはない」との反応を繰り返している。
イスラエルによる攻撃の意思がないという意志表示は単に油断させるためだとイランは考えており、この『誤解』が深まり続ける状況ではイスラエルもイランの先制攻撃を阻止する攻撃について考える必要があり、この緊張関係が緩和される兆しは見えていない。
(1/6-7)

 

【覆面の極右ユダヤ人の若者たち、西岸・エルサレム近郊で物損・暴行】(Y,P,H)
西岸地区ナブルス近郊のパレスチナの村に8日覆面をした数十人の極右入植者が侵入、村の造園屋に泊めてあった乗用車4台に火炎瓶を投げて放火を行った。そのうちの1台には68歳のパレスチナ人男性が乗車しており、男性は急いで車から降りたところ入植者たちによって棒などを使って殴る・蹴るなどの暴行を受けた。
その後、関与した疑いで15~17歳の入植地に住む少年たち3人が逮捕。警察の調査・取り調べによるとこの暴行の背景には1日に行われた違法入植地の撤去があり、犯行を行った入植者たちはこの暴行・放火を『報復』として行ったとのこと。
サマリア地域評議会のダガン議長は「暴力の正当性は何もなく、暴力は入植地全体を反映するものではない」と批判の声明を出しているが、政府・与党からは同様の批判声明は見られていない。
同じ日にはエルサレム近郊にあるイスラエル内のアラブ人集落に同じように覆面をした2人の極右ユダヤ人が侵入。3台の乗用車に放火やヘイトクライム的内容の落書きを行うという物損事件が発生するなど、パレスチナ人やアラブ系市民に対する攻撃の事例がここ最近多く見られている。
現地メディアはこの『ユダヤ人によるテロ』の背景には警察のトップが極右閣僚であることや入植者に対する行政拘禁が現状は行われていないという、過激入植者に対する政府の甘い政策を指摘。それにより過激な若者の間で「万一逮捕されたとしても起訴や厳罰の可能性はない」という感情が広がり、暴行・物損事件へのトリガーになっているとしている。
(1/8)

◯ 内政

【極右閣僚「ヒズボラが国境部の土地買い占めを画策」】(Y,P,H)
極右『ユダヤの力』のバッセルラウフ地域開発相が4日の閣議内でイスラエル最北の町キリヤット・シュモナにおいて「ヒズボラがアラブ系市民を通じて、土地の買い占めを画策している」と発言した。
同氏の発言は2か月ほど前にシンベト高官が閣議で行った報告に基づいたもの。シンベトはレバノンとの国境付近の自治体にアラブ系市民が移住したり土地を購入したりということを通じ、同市を『アラブ人も混在する町』に変えようとしているというヒズボラによる画策の可能性を指摘、現在それに関する調査を実施している。
キリヤット・シュモナの関係者によると10/7以降に住民の多くが町を離れゴーストタウンとなって以降、市内の物件がアラブ人により購入されるという事例が散見されており、ここ1月の間に約50人のアラブ人が転入してきているとのこと。
シンベトはこの現象の裏に、ヒズボラやイスラム過激組織からの資金提供があるのかについて調べており、バッセルラウフ氏はこの疑いを事実と解釈して発言したものだが、波紋を呼んでいる。
(1/4)

 

【超正統派による兵役拒否のデモ中、14歳少年がバスにひかれて死亡】(Y,P,H)
エルサレムの超正統派地区内で6日、兵役免除法の即時成立と兵役拒否を呼び掛ける数千人規模のデモが発生。その付近を通る路線バスが4人の少年を轢いた後に引きずった結果、デモに参加していた14歳の超正統派の少年が死亡し3人が負傷する事故が起こった。
路線バスを運転していたアラブ系市民はその場で逮捕。同じデモに参加していた目撃者たちから「運転手は時速7~80kmで止まらず走り続け、近くに居た子供を引いて走り続けた」との声があったこともあり、当初は殺人の可能性もあるような形で考えられ、(犠牲者が超正統派ということもあり)与党閣僚などが殺人事件だと主張していた。
しかしその後の報道から、現場はデモから数百メートル離れた場所であり、デモに参加していた超正統派の若者たち100人以上が路線バスを取り囲み、バスや運転手に暴力行為を行っていたとの事故前の新事実が判明。
自身がアラブ人ということもあり身の危険を感じた運転手は警察に通報して暴力行為について通報し、警官が急行するように要請していたことも報じられている。これらの事実から殺人ではなく、暴徒化した大量の超正統派に囲まれ身の危険を感じたバス運転手が冷静な判断を失い、警察を待たずに1人で切り抜けようと走り始めたことによって起こった事故である可能性が強まっている。
8日にエルサレム地方裁はアラブ人運転手を拘置所ではなく自宅監禁処分にすると決定。今後は運転手がバスを走らせた際、バンパー部に死亡した少年がぶら下がっているのが見えたか否かが罪状を左右する焦点となる。
またエルサレムでは事故翌日、これへの報復からかユダヤ人がアラブ人運転手に暴力行為を行う事例が2件発生。エルサレムのバス運転手の7割以上がアラブ人であることから多くの運転手が勤務への不安を感じ、超正統派や極右などが多く居る近くの路線を運転したくないと申し出るなどエルサレムの交通事情に大きな影を落としている。
(1/6-8)

◯ 国際情勢

【アンジェリーナ・ジョリーが『人道的訪問』でラファ検問所へ】(Y,P,H)
米俳優で国連の特使を長年務めていたアンジェリーナ・ジョリーが2日、エジプト・シナイ半島を訪問し同国側からラファ検問所を視察した。彼女は2001年から22年まで国連難民高等弁務官事務所の親善大使や特使を務め、世界各国の難民を訪れて人道支援へと従事している。
今回の訪問もそんな人道的な目的からのものであり、米外務省高官やエジプトの移民相やラファ検問所がある北シナイ県知事が彼女を同行。ジョリーは検問所で国際赤十字の代表や、人道支援物資をガザに搬入する運転手たちからの説明や証言に耳を傾けた。
難民に関する国連特使を務めたことから彼女は親パレスチナとして知られており、10/7直後にはハマスによる虐殺に対しては沈黙する反面、イスラエルによるガザ空爆のみを厳しく批判していたこともあるため、彼女のこの報道はイスラエル内では『人道的』というような括弧付きで皮肉交じりに報じられている。
(1/2-3)

 

【バルセロナにユダヤ・イスラエルの関連場所を示す『反ユダヤ的マップ』が…】(Y,P,H)
ここ数か月間、イスラエルやユダヤ人と関連しているとされる場所に対して印が付けられたバルセロナの地図がネット上にアップされていたことが判明。人種差別や非寛容に反対するスペインを拠点とする団体が、スペイン当局に対して被害届を提出し申し立てを行った。
同団体によるとこのインタラクティブ・マップ上にはユダヤ人学校などの教育機関やユダヤ人またはイスラエル人が関与している、または関与していると考えられる企業や商店・NPOなど計152か所にピンが打たれており、それをクリックすると名称と共に住所・電話番号・メールアドレスなどが表示されるというものになっている。
またこのマップはユーザーに対し、新たなイスラエル・ユダヤ人が関係している団体・施設を見つけた際には追加することを推奨し、また同マップ運営のために寄付も募っていた。申し立てた団体は「反ユダヤ主義的な憎悪の地図であり、イスラエル人やユダヤ人に対する暴力事件へと繋がる可能性もある」と批判。届け出を受けて現在このマップは、ネット上から削除されている。(1/2-4)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、シオンとの架け橋からのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。

シオンとの架け橋、京都府


配信停止