ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【テルアビブ近郊で大規模なテロ未遂】(Y,P,H)
20日深夜、テルアビブ近郊にある2つのバス車庫でバス3台に隠されていた爆破装置が爆発する、テロ未遂事件が起こった。爆破後の調査によりもう1台からも5キロと大きな爆破装置が見つかり、こちらは処理班が撤去。車庫での爆発だったため、奇跡的に怪我人は出なかった。
発見された装置にはアラビア語で「トゥルカルムからの復讐」とあり、西岸地区内同町での国防軍による特別作戦への報復テロと考えられ、同町のハマス部隊は犯行をほのめかす声明を発表している。
翌21日には爆発物を設置したテロリストたちを車に乗せた疑いで、ユダヤ系イスラエル人2人を逮捕し取り調べを行っているが、現時点で犯人が見つかったとの報道はない。(2/21)

 

【ビバス家の子供2人は素手による殺害。母シリさんも遺体返還後、身元を確認】(Y,P,H)
21日に国防軍報道官は「ハマスによる空爆による死との嘘とは違い、アリエル(4歳)とクフィル(10か月)はテロリストにより戦争開始数週間後に殺害された。しかも銃殺ではなく素手による殺害で、その後(空爆による死と見せるため)遺体に対して非道な隠蔽工作が行われた」との、法医学による調査結果を発表した。
返還されたシリさんとされる遺体がガザ女性市民の遺体だったことについて、ハマスは「瓦礫のなかで他の遺体と混在したため」と説明。同日夜に赤十字を通じてシリさんの遺体を返還、その後国立法科学センターにより本人であることが確認された。
シリさんの死因についても「空爆による死ではない」とのことが判明、ハマスによる上記の弁明とは食い違う結果となった。
家族3人の死を受けて今月1日に解放されただ1人生還したヤルデン・ビバスさんは、「どうやって3人が殺害されたのか、世界中に知って欲しい」と呼び掛けている。(2/21-22)

 

【男性4人は505日ぶり、もう2人の男性は10年以上ぶりにガザから生還】(Y,P,H)
10/7にベエリから一家と共に拉致されていたタル・ショハムさん(40)、ノバ音楽祭から拉致されたエリヤ・コーヘンさん(27)、オメル・ベンケルトさん(23)、オメル・シェム=トブさん(22)、そして精神疾患を患いガザ地区に迷い込んだ後ハマスによって拘束され、その後拉致状態が10年以上続いていたアベラ・マンギストさん(38)、そしてヒシャム・ア=サイドさん(37)の計6人がハマスによって解放され、イスラエル中央部の特別病棟で家族との再会を果たした。
まずはガザ南端のラファで行われた『セレモニー』の舞台にショハムさんとマンギストさんが上げられ、ショハムさんは(恐らくマイクの不具合で内容は聞こえなかったが)短いスピーチをさせられた後、赤十字に引き渡されてイスラエル側へと帰還。
その後音楽祭から拉致された20代3人の引き渡しが中部ヌセイラトで行われ、こちらの3人はハマスへの感謝などへのスピーチは強要されなかったが、シェム=トブさんが横に居たテロリストの額にキスするよう指示されるなど、やはりプロパガンダ色の濃い解放劇となった。
またアラブ系市民であるア=サイドさんに関しては「同胞であるということへの配慮・リスペクト」から、式典などもなくひっそりと赤十字に引き渡されたが、これは統合失調症を抱えた同胞を10年間も拉致していたことがアラブ世界で大々的に取り上げられることへの恐れから、と考えられる。
もちろん飢餓状態からの20キロ以上の体重減少や免疫系などの弱体化は見られるものの、大半の帰還者には大きな問題はないもよう。しかしア=サイドさんに関しては統合失調症の症状が悪化し会話もままならないようで、父のシャアバンさんは「式典をせずに解放したのは配慮でもリスペクトでもなく、ヒシャムの酷い状態を隠蔽したかったからだ」と、ハマスに対して怒りの声を上げている。(2/22-23)

 

【20代の人質2人、『セレモニー』を間近で見せられる】(Y,P,H)
ハマスが、ノバ音楽祭から拉致されたガイ・ギルボア=ダラルさん(23)とエビヤタル・ダビッドさん(24)の2人に関し、生存を示すビデオを公開した。
このビデオは、2人を車に乗せて同日に行われた20代3人解放のためのセレモニーに連れて行き、ステージから数mの正面位置に停車してドアを開け、現段階で解放される予定のない彼らにセレモニーの様子を見せるという、悪意に満ちた内容になっている。
ドアが開けられ解放される同年代の知人を見た彼らは頭を抱え、涙目で「私たちを助けて下さい。懇願します。ネタニヤフ、お願いです」と訴えており、テロリストは2人に対して「どう感じているか」と質問して追い打ちをかけている様子が、映っている。(2/22)

 

【イスラエル、ハマスによる非人道的行為に反発し囚人釈放を延期】(Y,P,H)
首相府は「人質の尊厳を踏みにじる式典や人質のプロパガンダ使用」など、ハマスによる度重なる違反を指摘し、「次の人質解放が屈辱的な式典なしに行われるとの確約がなされるまで、テロリストたちの釈放延期を決定した」と発表。
イスラエルはビバス家など4人の遺体返還と6人の人質解放の引き換えに、終身刑に服役中の凶悪テロリスト71人を含む620人を昨日釈放する予定だった。しかしビバス家のシリさんの遺体や子供たちの死因、そして解放が未定の人質2人に対して『セレモニー』を見せつけるなどといったハマスの非道な行為を受け、釈放実行の有無に関して議論を行った。
この協議にはシンベト・モサド長官やハレビ参謀総長も参加、彼らは「現段階最後の遺体返還のためにも、釈放すべき」と進言したが、与党のリーダーたちは釈放拒否の決定を下した。(2/23)

◯ 内政

【ハマスを賞賛したアナウンサー、アラブ系サッカークラブから解任】(Y,H)
国内アラビア語ラジオ局のアナウンサーで、アラブ人町サクニンのサッカークラブの場内アナウンスも担当しているサイード・ハッサナインが、ハマスを賞賛する発言を行い同クラブのアナウンサーから解任された。
ハッサナインは、イスラエルでは放映が禁止されているハマスの『アルアクサTV』の番組に出演し、「イスラエルは敵国で、国防軍は侵略軍。女性の人質たちに対してハマスはイスラム法に則り、尊厳をもって接していた」と発言。また兵役を行う同胞のアラブ系市民に関しては「敵国軍に加わり良心を売った、心が弱い者たち」と語り、解放時に人質が強要されてテロリストにキスしたことについては本人の希望による行為とし、「ハマスが人質を丁重に扱っていたことへのリスペクト」だとした。
サクニンのサッカークラブは解任を発表、「クラブを代表する発言ではない」とコメント。25日夜からはハッサナインは、警察署で事情聴取を受けている。(2/24-25)

 

【ビバス家の葬儀、国中がオレンジに染まる】(Y,P,H)
先週無言で帰国したビバス家の3人の葬儀が、南部のキブツ郡内の墓地で行われた。3人の遺体は朝に中央部から墓地まで運ばれたのだが、交差点や約100kmの幹線道路上に数万人のイスラエル人が国旗や人質解放を象徴する黄色や、(2人の子供の髪の毛の色の)オレンジ の旗、そして「(助けることが出来なくて)ごめんなさい」とのプラカードなどを持って集まり、親子を見送った。
3人が共に眠る墓の前で行われた葬儀では、ヤルデン・ビバスさんが弔辞を行いシリさんには、「10/7以来、最も近い場所に居るのに、ハグもキスもできないなんて。シェルターで一緒にした最後の決断を覚えている?戦うか降伏かと聞いたら、君は戦うと言った。戦ったけど、君たちを守ることができなくてごめん。君が居ない中、これからどうやって難しい決断を下そうか」とのメッセージを。
またアリエル・クフィル君に対しても「守ってあげられなかったことに、怒っていないかい。天国で良い時間を過ごしていることを願う。アリエル、クフィルに君の得意なものまねを教えて、2人でそこのみんなを笑わしてね」と、優しく語り掛けた。
国中でオレンジの旗や風船が見られ、国会でも1分間の黙とうが捧げられるなどイスラエル中が彼らを見送り、喪に服した。(2/26)

 

【10月7日のクファルアザの虐殺の調査結果、キブツに報告】(Y,P,H)
64人が殺害され19人が拉致された10/7の『クファルアザの虐殺』について、国防軍がキブツ住民に対し調査結果を発表した。冒頭で軍代表は自らの失態、そして救出のための部隊急行があまりにも遅れたことについて認め、民間防衛軍司令官も「私たちが戦略的に捉えていたハマスと実像の間には、大きな溝があった」と発言。
またテロリスト侵入に関する警報がなされなかったことに関しても自身の失策と認め、「救えた命があったかも知れない」とした。説明会の後にキブツは声明を発表、「調査は詳細かつ包括的なものだが、『国防軍は10/7の朝どこにいたのか』という本質的な疑問に対しては、十分な回答がなかった」と、批判している。(2/26)

 

【第1段階最後、男性4人の遺体がハマスより返還】(Y,P,H)
26日深夜に休戦第1段階最後の遺体返還が行われ、男性4人が棺で帰還。翌27日朝には、法医学センターによる司法解剖により身元確認が行われ、遺族そしてメディアに対して身元が一致したとの発表が行われた。
返還されたのはニルオズから拉致されたイツィク・アルガラトさん(68)とオハド・ヤハロミさん(50)、ナハルオズから拉致されたツァヒ・イダンさん(50)、そしてキスフィームから10/7に殺害された後に拉致されたシュロモ・マンツール(85)の4人。最高齢の拉致被害者マンツールさん以外の3人は生存者として拉致され、ハマスによる監禁下で殺害されたことが分かっている。
今回の遺体返還はエジプトによる仲介によって行われ、イスラエルの要求が聞き入れられる形でプロパガンダや遺体への敬意を欠く『セレモニー』は実施されず、スムーズで静かな引き渡しとなった。これをもって第1段階は終了。
現段階での拉致被害者は59人で、そのうち生存者とされているのは24人になる。4人の遺体返還を受けイスラエルは、終身刑者71人を含む643人のパレスチナ人囚人の釈放を行った。(2/27)

◯ 国際情勢

【独第一党党首、ネタニヤフ首相を自国に招く意向を明言】(Y,P,H)
ドイツ総選挙で第一党となった「キリスト教民主・社会同盟」のメルツ党首は、ICC(国際刑事裁判所)から逮捕状が出ているという状況ではあるものの、ネタニヤフ首相を自国での首脳会談のために招くつもりであると明言した。
メルツ氏は「イスラエル首相がドイツを訪問できない、というのは馬鹿げたアイデア」と、総選挙勝利から一夜明けた記者会見で発言。ネタニヤフ氏とは電話ですでに話し合い、逮捕されることなく訪問できる形について模索することで合意したもよう。ネオナチ的な極右政党が欧州で躍進する流れを受け、今回の独総選挙でも極右AfDが第2党に躍進。
イスラエル外務省はこれまでの基本方針を覆し、仏西やスウェーデンの極右政党とは関係構築に入るとの情報があるが、今回の総選挙の結果を受けて第2党となったドイツのAfDとの関係に関して、外務省関係者は否定している。(2/24)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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