ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 国際情勢

【交戦1日目:イスラエルが米と合同でイランを攻撃し、ハメネイ師殺害。テルアビブで1人が死亡】(Y,P,H)
イスラエル・アメリカ両軍が28日朝に合同作戦を開始し、弾道ミサイルの発射施設や防空システムをはじめとしたイラン軍・革命防衛隊の基地、そして核開発関連施設に最高指導者ハメネイ師をはじめとしたイラン体制のリーダー層たちを標的に、2国間での共同作戦としては最大規模となる攻撃を実施した。
イスラエル空軍はこの日に行われていたイラン上層部の2つの会合に対して空爆を行い、イランの安全保障顧問や革命防衛隊の最高司令官、国防相など約40人のイラン上層部を排除。夜には軍報道官が記者会見を行い、前述の中枢部の高官に関しては名前と共に死亡が確認されていると発表した。
攻撃直後の段階では、ハメネイ師がテヘランを脱出しているとの情報や外相の生存発言から最高指導者に関しては標的にもなっていなかったのではとの論調だったが、その後「イラン体制とハメネイ師との連絡が途切れた」との速報が入り、そこからイスラエルがハメネイ師を標的としていたことが判明。
夜にはネタニヤフ首相が記者会見を行い、「独裁者ハメネイがもう居ないことを示す、多くの兆候が見られる」と死亡を示唆。その数時間後にトランプ大統領が自身のSNS上で、ハメネイ師死亡を正式に発表した。
これについては翌1日、トランプ氏がハメネイ師殺害を含む大規模なイラン攻撃を決断した要因の1つに表向きには外交的解決を支持していたサウジのムハンマド皇太子による説得があったとの記事が米メディアより出ている。
イ米からの先制攻撃を受けたイラン側は約2時間後から主にイスラエルに向けて、計200発近い長距離弾道ミサイルを数十回に分けてイスラエルの広範囲に向けて発射。その大半は米のTHAAD・パトリオットやイスラエルのアロー・ダビデストリングによって迎撃されたが、弾道ミサイル1発がテルアビブの住宅地に着弾し40代の女性1人(翌日にフィリピンからの介護士だと判明)が死亡し、25人が負傷している。またハイファ近郊では迎撃ミサイルの破片が集合住宅の20階に落下し14階までを貫通。けが人は出なかったが、建物には甚大な被害が見られた。これよりも小規模な物損被害が数件程度報告されているとのこと。
またイランによるミサイル攻撃はイスラエルだけではなく米軍基地のあるバーレーン・UAE・クウェート・カタール・サウジなどにも及び、UAEでは1人が死亡し4人が負傷、クウェートでも12人が負傷し入院と報道されている。
(2/28-3/1)

 

【交戦2日目:ユダ平野の町で9人が死亡、イランは米へ交渉再開を要請か?】(Y,P,H)
戦闘2日目となるこの日も深夜から朝そして昼頃にかけて、イランはイスラエルに向けて長距離弾道ミサイル100発以上を発射。テルアビブでは1日に前日より7回少ない15回、エルサレムでは1日に前日と同じ10回サイレンが鳴り、一時はほぼ全国民がシェルターへと避難する瞬間も見られた。
1回で飛来するミサイルの数が比較的少ないこともあってほぼ全てが迎撃されているが、午後2時前には弾道ミサイルがユダ平野にあるベト・シェメシュの住宅地にあるシナゴグに着弾。シナゴグは跡形もなく無くなり、その下に設置されていた公共シェルターの屋根を破壊したことからシェルター内に避難していた市民を含む9人が死亡、51人が負傷した。
近隣住民からの証言によるとサイレンがまだ鳴っている間にミサイルが着弾したとの情報も。シェルター内に避難したにもかかわらず犠牲者が出たことについては、弾頭に500kg以上の爆薬を搭載したミサイルがシェルターの上部に直接着弾したことによって起こった惨劇だと考えられており、「シェルターに絶対はないが確実に命は救う」と国防軍はコメントし、引き続きシェルターへの避難を徹底するよう呼び掛けている。
強力なミサイルが住宅地に着弾したこともあり周囲は全壊し、100メートル以上離れた場所でも爆風・衝撃でガラスや屋根の瓦が吹き飛ぶなどの被害が見られている。
またイスラエル空軍はこの日もデモの弾圧を行っていた治安維持部隊の司令部や防空システム、ミサイル発射台などイラン政権に関する数十箇所を標的に、引き続き数十の戦闘機で大規模な空爆を行っている。この日も米軍との協力関係が見られイスラエル軍は全域を空爆しているが、イラン南部に関しては中東の米軍基地や同盟国に近いということもあって米軍が攻撃を主に行っているとのこと。
アメリカ軍は本丸とも言える原子力関連施設をまだ攻撃していないが、トランプ大統領はこの日「イラン指導層が交渉再開を要請し、同意した」と発言。イスラエルメディアはこの発言の真意について測りかねながらも、「イスラエルは政権交代の土壌を作るために空爆を行っているが、トランプ氏は現政権を維持しつつ穏健派主導の新体制を考えているのでは」とも推測している。
また2日目に入りイランは湾岸諸国に対しての攻撃を激化させており、特にイスラエルとも国交のあるUAEには 162発のミサイル・500機の無人攻撃機が飛来し、クウェートにも100発以上のミサイルが撃ち込まれている。この事態を湾岸諸国のある高官は「各国のイスラエル接近を促進させる狂った攻撃」と評し、ハメネイ師を失ったイランが制御不能になりつつあると発言。またサウジに関しては、自軍を持ってのイランへの反撃も視野に入れているとの報道もされている。
(3/1)

 

【交戦3日目:レバノンがイスラエルを攻撃、戦火がレバノン・キプロスへ拡大】(Y,P,H)
交戦3日目に入ったが、イスラエル・米軍は引き続きイラン空爆を続けている。米軍はイラン中部イスファハーンの核関連施設を攻撃し、これは戦争開始後初めての核施設への直接攻撃。
イスラエル軍も警察や革命防衛隊などの治安機関、そしてミサイル発射台など3日間で800以上の拠点へと空爆を行っている。この数字は昨年6月のイラン戦争時にイスラエルが攻撃した拠点数とほぼ同じであり、去年の戦争を上回る規模になることが確実となった。
またイラン側もイスラエルへのミサイル攻撃をこの日も継続している。この日は日中の10~30発近い弾道ミサイルによる攻撃が中心で、1回の攻撃の規模は去年より拡大している。
この日も大半が迎撃され、迎撃ミサイルの破片などの落下などによる小規模な被害がほとんどだったが、南部ベエル・シェバでは弾頭約300キロのミサイルが集合住宅に隣接するグラウンドに着弾。1人が重傷し約40人が軽傷、その他にも約30人が一時的な心理的ショックに遭いケアを受けた。
強い爆風は半径100メートル以上の範囲に被害を及ぼし、自宅が全半壊したことによっておおよそ500世帯が避難生活を余儀なくされている。エルサレムでも幹線道路に着弾し、6人が重軽傷。
レバノンからはヒズボラが15発のロケット弾を発射し、このうち3発がイスラエル領内に。ヒズボラ参戦を受けてイスラエル空軍は兵器庫やミサイル発射台、ヒズボラ経済部など115のテロ拠点を空爆したほか、諜報部トップや複数の司令官を排除した。
これを受けて、再三攻撃しないようヒズボラに対して要請してきたレバノン政府は自国を戦場としたことに激怒。ヒズボラの軍事活動を全面的に非合法化すると決定し、これにはシーア派閣僚からも反対が出ないなど宗派を越え反ヒズボラで政府が一致するという異例の事態となっている。同政府高官は「イラン現体制とヒズボラの双方に終止符を打つ好機」と語っている。
またトランプ大統領は作戦が予想以上の速さで進んでいるとする一方、「5週間以上の戦闘にも対応可能。より大規模な攻撃がまもなく行われるだろう」と語った。しかしその反面イランからの交渉要請を受け入れたとも明らかにするなど、両義的な言動をしている。
またキプロスでもヒズボラからとみられる無人攻撃機が英国軍基地に着弾するなど、中東だけでなく地中海内にも戦火が広がりつつある。
(3/2)

 

【交戦4日目:ハメネイ師次男が後継者に、イスラエルへのミサイル数は減少】(Y,P,H)
空軍はこの日もイラン国内にある防空システムやミサイル発射台などの軍事施設、政権交代を助けるため政府関連施設に対して大規模な空爆を継続。
また北部ゴムにある国の最高指導者を選出する『専門者会議』の庁舎を標的とした空爆も行った。ハメネイ師の死を受けて同会議は最高指導者を指名するため36年ぶりに召集されており、防衛関係者によると投票時を狙った攻撃とのことだがイランメディアによると空爆時には建物には誰も居なかったとのこと。
そしてこの日の夜に同会議はハメネイ師次男モジタバ・ハメネイ師を最高指導者に選出したと発表、また複数のメディアは投票実施とモジタバ師選出の裏には革命防衛隊からの圧力があったと報じている。
またテヘランでは国家安全保障最高評議会の庁舎や大統領府・士官学校などといった現政権や軍部を象徴する場所の他、郊外にある地下核施設「ミンザデヘイ」へも空爆を行った。軍報道官はこの施設について、「地下にある秘密施設であり、核兵器における主要な開発を学者たちが行っている」と攻撃理由を語っている。また別の空爆ではテヘランに一時戻っていたレバノン・コッズ軍(第7軍団)の司令官を排除している。
対ヒズボラ戦線でもより大規模な空爆を行い、南部のミサイルなどの兵器庫や発射台・司令部の他にもヒズボラの本拠地であるベイルート・ダヒヤ地区にあるヒズボラ施設やレバノンのイスラム聖戦司令官も排除している。
イスラエルによる空爆を受けてイラン・ヒズボラもイスラエルに対する無差別のミサイル・ロケット弾攻撃を断続的に実施。大きな被害は出なかったが、この日はイランがクラスター弾頭のミサイルを撃ち込んだため、小型爆弾が周囲へと広がりテルアビブ近郊の複数の場所で着弾や迎撃後の破片が落下し4人が負傷している。
軍関係者によるとイランからのミサイルは初日の約90発から65発、25発と減少しており、この日も夜の段階で約20発。これにはイスラエルが多くの発射台を空爆で破壊したこと、イラン兵の死亡や士気低下からの逃走などに起因しているという。
自国への飛来数が少なくなってきたことからイスラエルはイランによる中東各国へのミサイル攻撃に対する防空・迎撃の援助を近く始めることも検討されていると現地メディアは報じている。
またアメリカはこの日もイランへの空爆とイランから中東の同盟国へのミサイル攻撃への迎撃を継続。トランプ大統領はイランからの交渉再開の要請について「彼らは交渉を望んだが、『時すでに遅し』と答えた」と発言。
また開戦直前までイラン交渉を行っていたウィトコフ特使はこの日のFOXへのインタビューで「彼らは核兵器11発を製造できる60%の濃縮ウランを所持していると交渉の最初の段階で豪語してきた」との裏話を語り、イランとの対話が当初から合意に至れるようなものではなかったと語っている。これらの発言は共和党や保守層からの戦争への反発を受けてのものではとも考えられている。
(3/3)

 

【交戦5日目:F-35が有人戦闘機を初撃墜、イラン・ヒズボラによる同時攻撃】(Y,P,H)
この日も空軍は弾道ミサイルや防空システムなどへの空爆を継続。また午前には空爆のために飛行していたF-35戦闘機がイラン空軍基地からイラン戦闘機が離陸したのを確認したため、空中戦となり撃墜した。
近年は空中戦がほとんど起きないこともありF-35が有人の戦闘機を撃墜したのは世界初の例でイスラエル空軍としても空中戦での有人戦闘機撃墜は41年ぶりとなる。のちにイランが使用していたのは練習機用としてロシアが製造しているYAK130であることが判明、イラン空軍は近隣国での空爆などのため実戦配備していた。
また空軍は開戦後初めて、核施設のあるイスファハーンと南部シラズにある20以上の標的へ空爆を行ったとのことだが、標的が核施設かは不明。
またイスラエル軍だけでなく米軍はこの日、インド洋でイラン戦艦を潜水艦からの魚雷により撃沈させた。米潜水艦による敵戦艦撃沈は1945年8月14日 の香住沖海戦以来。
これらの攻撃を受けイスラエル軍関係者はイラン内で大規模なデモ・反乱軍の形成などの政権交代に向けた本格的な動きは見られてないとしつつ、「現体制は軍事・統治的に目に見えて弱体化している」と語っている。
イラン・ヒズボラ側からもイスラエルのミサイル攻撃があり、この日は初めて両者による同時ミサイル発射の例が見られた。午後2時頃にテルアビブ・エルサレムを含む中央部でイランからのミサイル飛来通知があったが、その直後にヒズボラからのミサイルによりサイレンが作動。そして2分後には通知のあったイランからのミサイルが飛来し、2分間サイレンが連続して鳴る事態となった。
このような事例が2時間ほどの間に3度起こり、専門家は「イラン・ヒズボラが連携しての同時攻撃」だと説明。距離のあるイランとは違い、ヒズボラからのミサイルに関してはサイレンの数分前の事前警告がないため、それを利用し国民を混乱に陥れる作戦とも考えられている。しかし大規模なミサイル攻撃ではなかったため、この日は怪我人などの被害は報告されていない。
(3/4)

 

【交戦6日目:国内での被害は微小、報道はより大局的に】(Y,P,H)
この日も空軍による空爆がイランの西部・中央部に対して行われ、同日夜に軍は開戦以降300以上の発射台を破壊するなど、「イランのミサイル発射能力の60%を削ぐことに成功した」と報告している。ただし米・イスラエル軍共にこの強度での空爆継続は困難なため、今後規模・頻度を引き下げる方針が共有されているもよう。
またレバノンでは空軍がレバノン北部トリポリで初めての空爆を行い、レバノン・ハマスにおけるテロリスト養成責任者とされる司令官を排除した。またベイルート南部でヒズボラ本拠地であるダヒヤ地区全域に避難勧告が出され、ヒズボラへの大規模な空爆の準備が進められている。
レバノン政府関係者はイスラエルメディアに「最大の懸念は民間・政府施設が標的になること。現時点でイスラエルは慎重な攻撃を行っている」と述べ、水面下ではイスラエルによるヒズボラ攻撃を黙認する姿勢を示している。
イラン・ヒズボラからのミサイル攻撃はこの日も減少傾向を続けており、この日は国土全体で約9回の弾道ミサイル飛来があった。しかし被害は中央部の空き地に小さなクレーターができた程度で、負傷者が少数出たとの報告もあるが主要メディアでは報道されていないほどだった。
したがって現地メディアの報道内容はより大局的なものになっている。アゼルバイジャンの空港やバーレーンの製油所などイランによる攻撃範囲が拡大している一方、開戦直後から報じられていたサウジによるイラン攻撃については世界的なエネルギー危機への懸念やさらなるイランからの攻撃を恐れ、参戦から静観へと路線転換したことが大きく報じられている。
またトランプ大統領がイラン次期政権への関与やクルド武装勢力のイラン侵攻を歓迎するような発言を行ったのを受け、イラン戦争のゴールに関しても言及。
米イが軍事支援するのではとも言われている主にイラクを拠点とする6つのクルド武装組織がイラン現体制の打倒を目的とする同盟を結成したことを報道している。イラン国内のクルド人は約1000万人で人口の1割程度であり、この同盟の目的は独立を求めないとしながらもイラン国内での一定の自決権を要求するとのこと。
しかし大手メディアはクルド人をはじめとした特定のグループ・民族への軍事支援は多民族国家であるイラン国内で内戦を引き起こす可能性もあると指摘している。
(3/5)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、シオンとの架け橋からのメール配信をご希望された方に送信しております。今後も引き続きメールの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。

シオンとの架け橋、京都府


配信停止