ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【北部にロケット弾が飛来、国防軍はベイルートを報復空爆】(Y,P,H)
午前8時前に南レバノンよりロケット弾2発が撃ち込まれ、北部の国境部でサイレンが発動した。1発はイスラエル領内まで届かず、もう1発も迎撃されたため被害は出ていないが、同市でサイレンが鳴ったのは去年12月以来。
その直後にカッツ防衛相は「キリヤット・シュモナが平穏でないならば、ベイルートが平穏であることもない」と報復を示唆、数時間後に空軍がベイルートに対して報復の空爆を実施した。標的はヒズボラの本拠地ダヒヤ地区にある無人攻撃機に関する武器庫。空爆前に国防軍のアラビア語報道官が標的とその周辺に居る市民に対し避難を呼びかけ、民間人の被害を最小限にするためルーフ・ノッキング(低出力のミサイル投下による事前警告)を行っている。
レバノンのアウン大統領は「ヒズボラによる発射ではなく、さらなる休戦合意違反」とイスラエルを批判。仏マクロン大統領も「裏切り行為」と批判し、近くトランプ大統領やネタニヤフ首相と電話会談を行うとしている。(3/28)

 

【ハマスが人質5人を解放する意向、開きはあるが合意への期待も】(Y,P,H)
ドーハにおいてエジプト・カタール・ハマスによる休戦延長の協議がなされているなか、ハマスは休戦期間を約50日延長するために5人の生存している人質を解放する用意があるとの姿勢を示した。ハマス指導者はこの報道について、「仲介国から一昨日提示された案に対して賛同した」と認めた。
しかしイスラエルは米ウィトコフ中東特使が提示している10人の生存している人質解放から譲歩しない姿勢を見せており、「数時間前、アメリカと100%連携の取れた対抗案を仲介国に対して提示した」と首相府が公式にコメント。
交渉に詳しい関係者によると現時点で両者間での合意は見られないが「何かしらの合意に至る可能性はある」ようで、(今月12日からの)過ぎ越しの祭りまでには休戦延長の合意が実現するための努力がなされているとのこと。(3/29)

 

【国防軍、ラファでの軍事作戦の規模を拡大】(Y,P,H)
国防軍は29日、ガザ地区最南端のラファにおける地上作戦をこの週末拡大させたと発表した。ラファでの地上作戦は緩衝地域を拡大させ、ハマス・イスラム聖戦の軍事拠点(武器庫・ロケット弾発射台・テロ司令部など)への局地的な攻撃・排除を目的としているが、大局的に見るとガザ内での軍事作戦を拡大化させることでウィトコフ特使の休戦延長案にハマスが合意するのが狙い。
31日には政府の指示で軍アラビア語報道官が市民に対してラファ近郊のアル・マワシの人道地域に避難するよう呼び掛けている。現時点でラファ全域に地上作戦を拡大させる予定はないとのことだが、4月2日には国防軍がラファでの軍事作戦をさらに拡大している。(3/29,31, 4/2)

 

【ハマス、自身に反対するデモの主導者を拷問・処刑】(Y,P)
先週後半、数日間連続でハマスのガザ統治反対と休戦継続の声を上げる数千人規模のデモがガザ内部で市民により起こったことを受け、ハマスはデモを主導した市民少なくとも6人に拷問を行い、処刑したことが現地からの情報で29日に判明した。
ガザ市内のテル・アルハワ地区に住むオダイ・アル=ラベイさん(22)はその1人で家族の証言によると反ハマス的発言をデモ内で行い、デモ参加を市民に呼び掛けていたアル=ラベイさんはハマスのメンバーにより自宅から連れ去られ、4時間にわたる残虐な拷問を受けた。その後首にロープを巻かれた形で街を引きずり回され、通行人の面前で殴る・蹴るなどのリンチを受けながら帰宅。家族による手当てを受けたが、その直後に息を引き取ったと家族は話している。(3/30)

 

【ノバ音楽祭の調査結果が遺族たちに発表されるが…】(Y,P,H)
120人のテロリストが393人の市民を虐殺し、イスラエル史上最大のテロとなったノバ音楽祭での虐殺について国防軍は2日、数百の被害者家族に説明会の実施を開始した。その犠牲・被害者の数からキブツのものとは違い2日間で数度に分けて、調査結果が説明されている。
発表された調査結果は主に音楽祭の開催許可が下りた過程や10/7の早朝から会場で起こった出来事、国防軍が急行した後の戦闘などについて。会場外については取り扱われておらず、会場から北に逃げた参加者たちが幹線道路上やバス停のシェルターで犠牲になったことには触れられず、遺族からは「最も聞きたかったことについての説明はなかった」と厳しい声が上がった。
説明した将官は「私たちは大きな失敗を犯し、事の重大さを理解していなかった」と謝罪したが、説明中に遺族からは「子供の血はお前たちの上にかかっている!!」との悲鳴が上がった。
翌3日には生存者たちを対象とした説明会が行われ、参加者からは怒りや悲しみと同時に「あの日に関する抜けていたいくつかのピースがはまった」や「国防軍が真っ先に過ちを認め責任を取ったことは評価できる」といった声も。
同時に「まだ責任を適切にとっていない者たちがおり、彼らは自覚しているはずだ」と、未だにけじめをつけていない政府への厳しい声も聞かれた。(4/2-3)

◯ 内政

【カタールゲート:首相側近2人が逮捕、首相自身も事情聴取】(Y,P,H)
首相府の中枢部がハマスを支援するカタールと関係を持ち、金銭授与を含む取引をしていたとされるカタールゲートについて大きな動きが。
31日、警察は国内でカタールの利益となるよう働いた疑いでネタニヤフ首相の側近のフェデルシュテイン首相府軍事報道官とウリフ戦略アドバイザーの2人を逮捕した。この2人の他にもイスラエル人ジャーナリストと経営者が関与の疑いで同時に逮捕されている。逮捕後4人への取り調べが数時間行われ、参考人としてネタニヤフ首相に事情聴取を行うことを急遽決定。
同時刻にネタニヤフ氏は自身の裁判(大手Webニュースに好意的な報道を要求した疑惑)で証言していたが突然中止となり、首相府に戻って警察による事情聴取を受けた。同日夜にネタニヤフ氏はビデオで声明を発表「警察は4時間必要だと言ったが1時間後には何も質問せず、証拠を提示しなかった。ひどく(自身を引きずり下ろすための)政治的な取り調べであり、ウリフとフェデルシュテインは人質のように扱われている」と自身への政治的迫害だと批判した。
しかしカタールゲートの中心的被疑者を人質に譬える発言に、被害者家族をはじめ各方面から批判の声が上がっている。翌4月1日には側近が戦争中や休戦交渉中にもカタールからの支払いを受け取り続けていたこと、カタールに利益をもたらす内容をあたかも『政府/国防関係者』が話しているように情報発信を行っていたこと、人質解放を含む休戦交渉に関してカタールが肯定的に報道されるよう同じく仲介国であるエジプトが否定的になるよう情報操作していたことなど、取り調べの内容が報道されている。(3/31-4/1)

 

【ネタニヤフ首相、シンベト新長官の人選を一時決めるも…】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相は3月31日の午前7時過ぎに、前海軍司令官のエリ・シャルビート氏をシンベト長官に任命する意向を発表した。この発表について多くの驚きと批判の声が。彼は海軍のエリートだが、諜報機関を通じてアラブ・パレスチナ人の問題を扱った経験はなく、アラビア語話者でもないため、国防の専門家からは疑問の声が上がっている。
任命反対はネタニヤフ氏のリクード党内からもあり、その多くは現政権が強硬に進める司法改革の反対デモにシャルビート氏が参加していたことや米トランプ大統領が進めようとしている大気汚染規制見直しに批判的な論説を今年1月に書いたことなどを指摘している。これらの批判を受け翌1日にネタニヤフ氏はシャルビート氏に任命の撤回と人選継続を伝えたもよう。
野党からは現長官解任が利益相反ではないかについて最高裁が判決を出していないなか人選を進める首相に批判の声が。(3/31-4/1)

 

【ベネット元首相が新党結成、次期総選挙でカムバックへ】(Y,P,H)
2021~22年の1年間首相を務め、22年の国会解散時に政界から身を引いたナフタリ・ベネット氏が次期総選挙にカムバックすると発表した。新政党は「ベネット2026」との仮名で選挙実施が決まれば詳細を発表する。
ベネット氏は2012年の総選挙に正統派政党『ユダヤの家』を率いて大躍進、2019年に同党からシャケッド氏と離党し、右派の第三極を狙った新党『ヤミナ』を結成し、正統・世俗派双方の支持を集めた。21年の総選挙でネタニヤフ・反ネタニヤフ陣営ともに過半数を獲得できない結果からベネット氏は右派系の同党に中道左派、そしてイスラム系政党という反ネタニヤフ陣営を束ね、連立政権を1年間率いた。
支持基盤である右派では「(イスラム系とも組むなど)裏切った」との厳しい声も引退時にはあったが、ネタニヤフ首相とは対照的なイメージもあり、最近の世論調査では20~27議席を獲得し第1党になるともされている。(4/1)

 

【カタールゲート:首相側近2人が口頭弁論で対立、カタールも反応】(Y,P,H)
ハマス支援国カタールの利益になるよう国内で働いていた容疑で逮捕された、ネタニヤフ首相の側近のフェデルシュテイン氏とウリフ氏2人の被疑者の口頭弁論が2日に行われた。
カタールのロビイストからフェデルシュテイン氏への給与支払いに関して、両者の主張が180度違う結果に。これはイスラエル人経営者を通して支払われ、フェデルシュテイン氏はロビイスト(カタールとの関与は知らなかったと供述)とはウリフ氏を介して出会い、支払いも同氏が整備したと主張する一方、ウリフ氏は支払いへの一切の関与を否定。
両者とも感情的になり、弁論の場でフェデルシュテイン氏がウリフ氏に「嘘つきだ」と叫び、ウリフ氏が涙したとメディアは伝えている。同日にネタニヤフ首相は再びこの件についてビデオ声明を発表したが、2人を庇った4日前と違い今回はフェデルシュテイン氏に一切言及せずウリフ氏のみを庇い、捜査・逮捕劇を批判している。
ネタニヤフ氏とウリフ氏は同じ弁護士で、1人の弁護士が同疑惑へ関与の可能性がある複数の人物を担当していることに公正さを失うものと反発の声が上がっている。
3日にはカタール通信省がこの疑惑について初めて声明を発表。同じく仲介国のエジプトの否定的な情報を流すようイスラエル側に依頼したことは「報道を強く非難する」と否定したが、首相側近との関係や金銭授与には沈黙し、疑惑が深まっている。(4/3)

◯ 国際情勢

【ヤルデン・ビバスさんが米インタビュー番組で初めて証言】(Y,P,H)
2月1日に解放されてイスラエルに戻り、妻シリさんと息子アリエル・クフィルくんをガザで亡くしたヤルデン・ビバスさん(35)が米CBSテレビのインタビュー番組に出演し、メディアに初めて自ら口を開いた。
ビバスさんはトンネルでの1年以上に渡る監禁状態について、「いつ何が起きても分からない状況で恐怖だった。地下に居ながら地震のように周囲が大きく揺れ、今にも(トンネルが)自分の上に落ちて来そうだった」と語った。また幼少のころからの友人で現在も囚われの身となっているダビッド・クニオさんの安否を心配し、「私は妻と子供たちを失ったが、同じことが(クニオさんの妻である)シャロンに起きてはならない」と友人の無事を祈った。
「私が今ここに居るのは、全てトランプ大統領のおかげ」とし、大統領に「どうかこの戦争を止めて、人質解放のために力を貸して下さい」と懇願した。
ビバスさんと共にインタビューを受けた元人質のキース・シーゲルさん(65)は「テロリストたちが女性の人質に対して性的暴力をふるい、私にそれを見るように強要しました」とテロリストたちによる性暴力を目撃した様子を同番組で語っている。(3/30)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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