【諜報部隊の予備役兵も休戦を求める手紙を発表、ネタニヤフ首相は批判】(Y,P,H)
前日にパイロットを含む約1000人の空軍予備役兵(現・退役を含む)が「休戦による全人質の解放」を求める連名の抗議文書を発表したのに続き、11日には軍諜報部の精鋭部隊「8200部隊」の予備役兵250人が同様の文書を発表した。
そこには「現段階で戦争は国防ではなく個人・政治的な利益しか生んでおらず、戦争継続は本来の目的を何一つ達成していない。人質や国防軍兵士、罪のない民間人に死をもたらすだけだ」とあり、(ハマスに代わるガザ統治体制など)戦略・ビジョンをはっきりさせていない政府を厳しく批判する内容にもなっている。
これらの文書は予備役拒否を直接的に呼び掛けたものではないが、ネタニヤフ首相は「右派政権を崩壊させるため、外国資本により動かされた過激な少数派によって書かれたものだ。イスラエルと国防軍の弱体化を図り、敵を助ける行為。予備役拒否を呼び掛ける者は除隊になる」と、予備役拒否とし反発のコメントを発表している。(4/11)
【祭りの休日中にフーシ派による攻撃、百万人以上がシェルターへ】(Y,P)
祝日に当たる過ぎ越しの祭り初日の午後6時ごろ、イエメン・フーシ派から発射された弾道ミサイル1発がイスラエル領空近くに飛来したため、ヘブロン近郊部からエルサレム、テルアビブの北までの約75キロの範囲でサイレンが鳴り渡った。ミサイルは領空侵入前に迎撃されたが、その破片の一部がヘブロン近郊に落下したのが確認されている。
アメリカがフーシ派に対して激しい空爆を行うなか、イスラエル中央部では約2週間ぶりのサイレン。また途中で迎撃されたためサイレンは作動しなかったが、前日にもフーシ派はイスラエルに対する無人攻撃機を用いた攻撃を試みている。(4/13)
【ガザ病院の役職クラスがテロ使用を告発、その後脅迫を受ける】(Y)
ガザ最大規模のナセル病院の看護科ムハンマド・サクル科長が、同病院がテロ活動の拠点として利用されていることを公に批判したことにより、イスラム聖戦から脅迫を受けているとSNS上で明かした。
実名での投稿のなかでサクル科長は、病院に出入りしていた聖戦メンバーたちに「病院を守るため」に引き払うよう要請したとその経緯を説明。その直後自身のもとに同聖戦の軍事部門アルクッズ旅団から「お前は一線を越えた―(自身の身に)気を付けるように。これは最初の警告だ」と書かれた、メッセージが届いた。
ハマスやイスラム聖戦が(国際法において民用物の中でも特に保護されるべき)病院をテロ拠点化していることは長く知られているが、病院内のしかも科長クラスが実名で内部告発するのは異例のこと。(4/13)
【ハマス、武装解除を含むエジプト案を一蹴】(Y,P,H)
アルジャジーラの取材にハマス指導層が応え、直近のエジプトが提示した休戦案にはハマスの武装解除が盛り込まれており、ハマスの交渉団は驚きを見せつつも明確に拒絶したと話した。「武装解除に関する交渉なくして休戦合意はないと主張したエジプトに対して、私たちは合意への唯一の道はイスラエルのガザ完全撤退と終戦だと伝えた」と語り、自らの武装解除への拒否が交渉への障害となっている訳ではないとの姿勢を示した。
しかし先月以降のイスラエルの軍事作戦・緩衝地帯拡大はハマス軍事部の再軍備化を受けてのものでもあるため、両者の主張が平行線を辿ることは必至だとされている。そんな反面数時間後にハマスは別のアラビア語紙上で米国籍を所持するイダン・アレクサンダーさんを解放する用意があると、歩み寄ろうとするメッセージを発信。これは休戦合意の枠組み構築を試みるトランプ大統領に対する『好意の意志表示』だと考えられている。(4/14)
【ザミール参謀総長、政府の『軍事的圧力のみ』の姿勢に疑問を呈す】(Y,P)
ここ最近の閣議においてザミール参謀総長が現状のままでは戦争の目標達成は不可能であり、軌道修正する必要があると首相を含む閣僚に対して警告していることが14日発覚した。現在国防軍は政府からの指示を受けて緩衝地帯の拡大を行っているが、主力部隊となる予備役兵たちの召集率は良くて60~70%と大きく落ち込んでおり、戦車や装甲車なども1年半を超える戦闘によりかなり消耗されている。
これらを受けてザミール参謀総長は閣議の場で閣僚たちに対して「ファンタジーから目覚めること」を提案したと関係者が明かしている。このファンタジーには極右層が標榜する緩衝地帯拡大からの占領の他、政府がハマス後のガザ統治などの長期的ビジョンを掲げずに軍事圧力のみを解決策としていることも含まれていると考えられ、実際に参謀総長は「政府が外交的プロセスを拒否していることにより、兵士たちによる軍事的成功が後退する結果となっている」と閣議の中で話し、政府に対して長期的ビジョンを掲げるよう求めている。(4/14)
【ガザ内で、再び戦争とハマス政権終了を叫ぶ抗議行動】(Y)
ガザ地区北端にあるベイト・ラヒヤで、数百人規模の反ハマスの抗議デモが発生した。3月下旬以来数週間ぶりのデモでは参加者たちが、「一致にYes、テロにはNo」や「平和に住みたい。ガザは(ハマスにより)屈辱を受けている」といった内容のチャントを、ハマス幹部の名前などとともに叫んだ。
今回の抗議運動では珍しく、親ハマスとされている有力氏族のリーダーたちもデモに参加している様子が見られたとのこと。ハマスの治安維持兵がデモ隊に向かって終戦を訴えるだけのデモにし、ハマスに反対する主張を止めるよう指示するも罵倒を含む激しい反対に遭い退散した。その後複数の有力氏族が共同声明を出し、今後の抗議行動への参加を市民に呼び掛け、またイスラエルとハマス双方に対してガザ撤退を要求している。(4/16) |