【イスラエルのユーロビジョン参加、業界関係者1000人超が支持】(Y,P)
ガザやイランでの戦闘を背景に欧州放送連合に対するイスラエルのユーロビジョン・コンテスト参加資格の剥奪を求める声が高まるなか、アーティストや俳優、エンタメ関係者1000人以上がイスラエルの参加継続を支持する文書を発表した。
署名者には演技の三冠を達成したベテラン女優ヘレン・ミレンや『ブラックスワン』でブレイクしたミラ・クニス、ロックバンドKISSのボーカルであるジーン・シモンズのほか、ソニーの映画部門やユニバーサルの音楽部門トップなどといった幅広い人物が含まれている。
文書では同コンテストに関して「一致をもたらし、文化的架け橋として音楽への愛を通じて多種多様な背景の人々を1つにするイベント」とその意義について述べた後、「ホロコースト以来となるユダヤ人虐殺への対応を受けての出場禁止の呼びかけに驚きと失望を感じている」とし、文化イベントの政治化に懸念を示す内容となっている。
イスラエルは来月ウィーンで行われる準決勝への出場を決めており、代表に選出されたノアム・ベタンさんがヘブライ語・英語・仏語の3か国語で楽曲を披露する予定になっている。一方でイスラエルの参加を受けてスペイン・オランダなど5カ国が参加見送りを表明している。
(4/17)
【トランプ氏は楽観・強硬な発言を併用、イランはホルムズを再封鎖】(Y,P,H)
17日夜にトランプ大統領は複数の米メディアの取材に応じ、イランが米国側の要求の大半を受け入れたとして「ディールはほぼ成立している」と述べ、楽観的な見方を示した。
報道によれば、イランは1.核開発の無期限停止、2.地下に保管されている濃縮ウランの引き渡し、3.ヒズボラやハマスなど代理勢力への支援停止、といった主要項目で合意したとされ、さらに米国がイラン国内での掘削・回収作業に直接関与する可能性にも言及された。
しかし、イラン側はこれと異なる立場を示している。両国間には依然として大きな隔たりがあるとし、濃縮ウランの引き渡しは明確に拒否。最大の争点の一つであるホルムズ海峡についても、自国による管理権を改めて強調した。
そして18日にイランは米軍による海上封鎖への対抗措置として、ホルムズ海峡の再封鎖を宣言。これを受け、航行を予定していた約20の船舶がオマーンへ引き返し、少なくとも2隻がイラン革命防衛隊の高速艇からの射撃を受けたと報じられている。
イラン側は封鎖解除について「戦争の完全終結と持続可能な平和の実現まで」との条件を提示しており、イスラエル・メディアはここからイランがレバノン戦線と同海峡の封鎖を結び付けているのではないか、と分析している。こうしたなかトランプ大統領は別のインタビューで、イランへの再攻撃の可能性にも言及。暫定休戦の期限が近づく中、「合意に至らなければ休戦は延長しない。海上封鎖は継続され、残念だが再び空爆を行う必要がある」と述べ、交渉の進展を強調しながらも空爆再開を辞さない姿勢を示している。
イスラエルはこうした米イ間の動きを注視している。トランプ氏は外交的解決を希望する一方、(それを理解した上で)イランが強硬な姿勢に出ていることから、最終的に交渉が決裂する可能性もあるとの見方が出ており、軍内では戦闘再開を見据えた準備が進められている。
(4/18)
【米軍によるイラン船舶拿捕で暗雲も、明日にも2度目の休戦交渉か】(Y,P,H)
19日深夜にトランプ大統領はイランを発着する船舶に対し米軍が実施する海上封鎖を突破しようとした船舶を拿捕したと発表した。トランプ氏によれば「空母級の大きさの貨物船」で、停船措置の際に行われた攻撃によりエンジン室が損傷したという。また複数回の警告後も航行を続けたための拿捕であり、海兵隊の兵士が積載物のセキュリティーチェックを行っているとした。
一方イラン側は自国船が米軍の攻撃を受けたことは認めつつも、「革命防衛隊海軍の迅速な対応により米軍は退却を余儀なくされた」と主張した。しかし数時間後には米中央軍が船舶への乗り込みと制圧の映像を公開。これに対しイランは休戦違反であり「海賊行為」に等しいとして米国を強く非難し、報復の可能性にも言及している。
この事案は仲介国にも強い危機感を生んでいる。イランはこの一件の前から米側によるホルムズ海峡への介入を受けて交渉離脱も示唆していたが、翌20日には外務省が声明を発表し、恒久的停戦に向けた米国との第2回交渉に代表団を送る意向はないと表明した。理由として今回の船舶拿捕を挙げ、「米国が外交プロセスに真剣ではないことを露呈した」と批判している。
また声明では、「われわれの行動は主権防衛に基づく自衛であり、必要な限り継続される」とも強調しており、ミサイルや無人攻撃機能力に対する制限受け入れを拒否する姿勢も、改めて示している。
このように米イ間の隔たりの大きさが改めて浮き彫りとなったがその一方、20日深夜にはトランプ氏がFoxニュースに対し、「イスラマバードで今日中にも合意が成立するかもしれない」と発言。さらにアルジャジーラも翌21日に同地で2度目の交渉が行われる可能性を報じており、外交的出口への期待も完全には消えていない。
(4/20)
【休戦延長も戦闘再開の兆候が…】(Y,P,H)
イランとの交渉が暗礁に乗り上げているなか休戦期間の期限が迫ったことを受け、トランプ大統領は21日深夜に自身のSNS上でイランとの休戦延長を発表した。投稿によると仲介国パキスタンからの要請を受けての措置で、「イランの指導部と代表者たちが一致した提案を示せるまで」とあり、期限は明記されていない。
この期限なき延長決定をイスラエル・メディアはホルムズ海峡問題もあり戦闘再開を避けたいトランプ氏がイランに対して弱さを見せた形になる、と危機感を持って報道。しかし翌22日には米国がイスラエルに対して、延長期限は来週日曜日(26日)までと通達していたことが報じられた。
国内の外交・国防関係者からは数日間で合意に至るにはどちらかの大幅な妥協が必要であり、「合意成立は信じがたい」との声が広がっている。またトランプ氏はイランとの交渉が前進しているというレトリックと並行し、新たに空母ジョージ・ブッシュをペルシャ湾に向けて派遣するなど、中東での米軍増強を再開している。
これを受けて23日にカッツ防衛相が声明でイスラエルは戦闘再開を望んでおりトランプ氏のゴーサイン待ちであるとコメント。報道によると、同様の意志は米側にも伝えられているとのこと。またイランメディアは同日、テヘランを中心とする防空システムの再稼働を伝えており、トランプ氏の両義的な言動とは裏腹に双方ともに戦闘再開をにらんだ動きが強まりつつある。(4/22-23)