【アメリカ、ホルムズ海峡への空爆について協議中か】(Y,P)
CNNは23日夜、休戦崩壊のシナリオとして米側がホルムズ海峡に関するイランの軍事拠点への空爆計画を立案していると複数の関係者の証言をもとに報道した。これによると標的としては、海峡内および周辺で活動する戦闘艇や機雷敷設艦、また海峡封鎖に関与するイランの戦略的拠点などが協議されているという。
しかし同時に関係者からは「空爆だけで海峡の封鎖解除は不可能」との声も上がっており、軍民両用とされているエネルギー施設や交渉に反対するイラン内強硬派を標的とした空爆といった圧力によってイランを譲歩させたうえで、交渉のテーブルに戻させるための別の軍事オプションも検討されているとされる。
国防省はこの報道を受け、「軍は大統領に複数の選択肢を提示しており、それらはテーブルの上にある」とコメントしている。
(4/24)
【交渉への機運が高まるもイラン外相はパキスタンから帰国、交渉は実現せず】(Y,P)
イランのアラグチ外相が24日夜、仲介国パキスタンに米国案への返答を伝えるためイスラマバード入りし、それに合わせてウィトコフ中東特使とクシュナー氏の当地入りも報じられるなど、米イの交渉に対する機運が高まっていたが、最終的に両者がテーブルに着くことはなかった。
イランメディアによるとアラグチ氏はパキスタン陸軍トップと会談して休戦に関するイラン側の回答を仲介国に伝えた後、米交渉団を待つことなく帰国した。これに関してイスラム革命防衛隊出身の国防・外交の高官は「イランにとってレッドラインの1つである核交渉とは全く無関係」と述べ、外相訪問と米イ交渉を切り離すようなコメントを発表している。
このアラグチ氏の帰国を受けてトランプ大統領はウィトコフ氏らのパキスタン派遣中止を決定。「多くの時間と働きが無駄になる」とSNSで説明し、さらにイラン側について「大きな内紛と混乱状態があり、責任者が誰かを誰も理解していない」と述べた。
しかし、交渉破談が戦闘再開を意味するのかとのメディアの問いには「まだそれについては考えていない」と否定。別の取材に対しては「交渉中止の10分後にはより良いイランからの提案があった」と引き続き外交的解決のための肯定的なメッセージを発信し続けている。
なおイランは数週間で兵器転用可能ともされる60%の濃縮ウラン約450キロに加え、2~60%の濃縮ウランを計10.9トン保有しているとされ、核問題は引き続き交渉最大の焦点となっている。
(4/25)
【クリミア半島からの小麦をイスラエルが輸入、ウクライナは猛反発】(Y,P,H)
ロシアが占領するクリミア半島で生産された小麦をアフリカ・中東などに対して輸出している問題をめぐり、ウクライナは28日、クリミア産の小麦約4.4万トンを積んだロシアの貨物船が4月中旬にイスラエル北部ハイファ港に到着したとし、イスラエルを批判した。
ウクライナは占領地で生産された穀物の輸出を「盗まれた穀物」と位置付け、各国に輸入しないよう求めている。ウクライナの外相はこれまでもイスラエル側に問題提起したが十分な回答が得られなかったとし、今回の対応を改めて非難。
これに対してサアル外相は「友好国との外交はSNSやメディアを通じて行われるべきではない」と述べ、根拠提示を伴う公式要請を受けていなかったとウクライナ側の対応を批判し返している。この応酬は次第に拡大しついにはゼレンスキー大統領が発言し、イスラエルに経済制裁を示唆するコメントを発表。それに続きEUまでも同様の懸念を示すなど、この一件は国際問題へと一時発展した。
しかしその後30日には続報があり、イスラエル側は当該貨物船について荷揚げを行わないと表明。ウクライナ側もこれを歓迎するコメントを出し、事態はひとまず沈静化に向かっている。
(4/28,30)
【国際刑事裁判所の主任検察官、カタールによる支援を受けていた?】(Y,P)
戦争犯罪の疑いでネタニヤフ首相とガラント防衛相(当時)に対し、逮捕状を請求した国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官について27日、WSJ紙が同氏とカタールとの関係性を指摘する複数の証言を報じた。
報道によれば、カタールは民間のインテリジェンス機関に対し、カーン氏が女性職員に不同意性交等を行ったとする疑惑に関して、被害者とされる女性の信用性を傷付ける工作を依頼し、性被害の主張の真実性そのものを低下させることでカーン氏を助けるために動いていたという。
この疑惑は当該機関の調査員らの会話の録音に基づいており、そこからは同様の依頼として性疑惑について最初に証言したカーン氏側近や親イスラエルの共和党有力議員なども調査対象に含まれていた可能性もあるとのこと。またこの会話にはカタールがカーン氏側に直接接触し、逮捕状請求を躊躇している同氏に対し「もし行えば、あなたの面倒を見る」と支援・保護を約束したといった内容も含まれている。
これらについては事案の重大性からFBIも事実確認のために動いており、事実であればICCの公平性と司法の独立性を根幹から揺るがす事件となる。
(4/28)
【ロンドンでユダヤ人に対する刺傷テロが発生、2人が重傷】(Y,P,H)
大規模なユダヤ人共同体があるロンドン南東部で29日、キッパを被ったユダヤ人を標的とした刃物による刺傷テロが発生し、76歳と34歳のユダヤ人男性が重傷を負った。ロンドン警察は45歳の男を現行犯で逮捕し、捜査・取り調べを行っている。
現場となったバス停の防犯カメラから、バス停で待っていた高齢男性に対して通りがかった大柄の男性が刃物を手に襲い掛かる様子が確認されている。その後の報道によると、テロリストはソマリア出身の英国籍者であることや過去にも暴力・刑事罪で重罪を犯していること、また2020年に行った対過激派対策のなかでこの男性も対象となっていたことなどが明らかになっている。テロの直後には、親イランのイスラム過激派が犯行声明を発表。
昨年秋にはマンチェスターで刺殺テロが、そしてロンドンでは今年3月からユダヤ人共同体やイスラエル関連施設を標的とした攻撃や未遂事件が少なくとも10件は確認されるなどイギリスでは反ユダヤ主義の機運が高まっており、国内のユダヤ人共同体はSOSの声を上げ続けているが、英当局は解決策を見出せずにいる。
(4/29-30)
【イランからの返答案をトランプ氏は拒否、モジタバ「米の居場所は湾の海底」】(Y,P,H)
パキスタンで予定された協議が直前で中止となり膠着状態となっている米イ間の交渉をめぐり、26日から27日にかけてイランが米国に新たな提案を提示したことが明らかになった。報道によると同案は、ホルムズ海峡の封鎖解除と交戦再開抑制を主眼とする一方、米が一貫して強く求めている核開発に関しては将来的な交渉に先送りするといった内容。
28日に米メディアはトランプ大統領がイランからの新案に対して満足しておらず同案を拒否するだろうとの見通しを報道。そして翌29日には実際にトランプ氏がイラン案への拒否と核問題に関してイラン側が米による要求を飲むまで、ホルムズ海峡におけるイラン発着の船舶に対する軍事的封鎖を継続する意向を示している。
ただここ最近同氏は空爆再開について慎重な発言を続けていることから、「休戦合意も交戦もない」不透明な状態が続くのではとの見方がメディアでは報じられている。
30日にはイランの最高指導者モジタバが国営テレビなどを通じて強硬な発信を行った。そこでは「9千万人のイラン国民が核やミサイルを含む技術的能力を守り抜く」と述べ、米国が求めているウラン濃縮や核開発の放棄を否定。さらに「神の加護によりペルシャ湾の一帯には、アメリカ無き明るい未来が待っている。悪意と強欲と共にやって来た外国人たち(米国)の、同湾の居場所は海底のみ」と、アメリカを挑発するような発言を行った。
(4/27-30)