ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【ガザ北部で狙撃により予備役兵が死亡、曾祖母はドイツで悲報を知る】(Y,P,H)
24日にガザ北部の緩衝地域でテロリストによる狙撃を受けて死亡した戦車部隊の予備役兵アサフ・カフリさん(26)の訃報が、ホロコースト生存者である曾祖母マグダ・バラッツさん(96)のもとに届いた。
バラッツさんはカリフさんの父である孫と共に、自身が収容されていたベルゲン・ベルゼン収容所で行われたホロコースト追悼日の式典の来賓として向かう途中に曾孫の悲報を受け取ることに。カフリさんとバラッツさんの2人は2020年にホロコースト追悼日のポスターに登場し、カフリさんが予備役兵として国を守っている姿について「(ナチスに対する)私の勝利であり私の誇り」と語っていた。
ドイツ到着直後に知らせを受け、同行していた父ハギさんはすぐさまイスラエルに葬儀のために戻っており、帰国後の取材に対して「祖母と息子の間には非常に特別な関係があった。結婚式を近く挙げる予定だったのに」と語っている。(4/25)

 

【ハマス、5年間の休戦と引き換えに全人質解放】(Y,P,H)
ハマスの元最高指導者マシャルを含む政治・軍事部幹部の計5人がカイロに入り、仲介役であるエジプト高官たちと対談。ハマス側は5年という恒久的停戦・パレスチナ囚人の釈放・ガザ完全撤退の見返りとして、59人という全人質の解放を1度に行うことに肯定的な姿勢を示した。
この5人はシンワル殺害後におけるハマスの主要なリーダー全員で、関係者によるとハマスはガザ統治からも退く用意が出来ているとのこと。その反面ガザ内での武装解除、イスラエルが要求する短期的休戦・一部の人質解放に関しては断固として拒絶する姿勢を示し、「私たちの目的は完全な戦闘終結」としている。
ハマスがエジプトと恒久的停戦・全人質解放について協議を進めているのと並行して、イスラエル側では一時交渉団から外されていたモサドのバルネア長官が交渉に復帰しており、もう1つの仲介役であるカタールと(ハマスの要求に近い)恒久的停戦案・(イスラエルの意向に近い)部分的な案の2つについて話し合いを再開している。(4/26)

 

【空軍、ベイルートにあるヒズボラの武器庫を空爆】(Y,P,H)
空軍がヒズボラ本拠地であるベイルート・ダヒヤ地区にあるヒズボラの武器庫に空爆を実施した。標的となった施設はレバノン内では『勝利の天幕』との名で知られており、イスラエルへの重大な脅威となり得る精密誘導ミサイルが保管されていたもよう。
イスラエルは空爆前にアメリカに通達を行い、標的周辺の市民にアラビア語での退去勧告と警告空爆を行っており、空爆時には一帯に消防・救急隊が待機していたとレバノンメディアは伝えている。攻撃後にはネタニヤフ首相とカッツ防衛相が、「レバノン国内のどこにおいても、ヒズボラが軍備増強し脅威となることをイスラエルは許さない」と共同声明を発表している。
レバノンからではなくイエメン・フーシ派と思われるが、ここ24時間の間でイスラエルには無人攻撃機が2度飛来。両者とも空軍に迎撃されているが、複数の戦線で緊張状態が続いている。(4/27)

 

【全人質解放を含むも…イスラエルが恒久的休戦案を拒否】(Y,P)
複数のアラブ諸国の支持を受けてハマスが提示している5年間の恒久的休戦と全人質の解放を含む休戦案に関して、イスラエルは拒否する姿勢であると同国高官を通じて明かした。同高官は「ハマスが再建と再軍備を行い、イスラエルとの戦争継続を可能とする休戦に対し、私たちが賛同する可能性はゼロだ」と話し、この案を受けての終戦をネタニヤフ首相はハマスへの降伏と考えているもよう。
イスラエルは休戦終了後になぜ大規模な軍事作戦を再開させなかったかについては、「人質解放のため交渉の可能性を残した」としているが、このハマスの全人質解放を含む案にも首を縦に振らなかった。
被害者の会はこれを受けイスラエルがプランを欠いており、人質解放のためどんな代償なら払うつもりがあるのか全く見えないと、悲痛な叫びを上げている。(4/28)

◯ 内政

【ネタニヤフ首相が供述書を提出「シンベト長官は偽証」】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相とシンベト・バル長官の解任問題について、ネタニヤフ氏は先週バル氏が最高裁に提出した陳述書への反論となる宣誓供述書を提出した。
「バルの盲目はイスラエル国の歴史上、最大の諜報的失敗だ」とバル長官を激しく非難する言葉から始まる同書では、1.10/7以前にガザ緊迫化に関する警告はバル氏から全くなかった、2.裁判での自身の証言頻度を下げるようにとの意見書をバル氏に依頼した事実はない、
3.政府への抗議デモに関しては「暴徒化する恐れからシンベトが対処するうえでの法的制限について確認したのみ」と参加者の身元解明の要求などについては否定、4.カタールゲート捜査がバル氏解任の引き金ではなく解任を阻止するために同疑惑の捜査が行われている、などと先週提出されたバル氏の主張のほとんどを完全否定するものとなっている。
対照的に、「憲法危機になった際に司法府ではなく首相に従うよう指示を受けた」とのバル氏の主張には、明確な否定はしていない。
双方から180度違う供述書を受け取った最高裁は近いうちにネタニヤフ氏によるバル長官の解任の合法性に関して結論を出すことになるが、それと直接関係のない点においては何の結論も出さないのではとみられている。(4/27)

 

【シンベト長官が辞意表明、政府も解任を取りやめへ】(Y,P,H)
28日にシンベトのバル長官が6月15日付での退任を表明したことを受け、翌29日に政府は同長官の解任を取り消す決定を下した。政府は、「バル氏の退任のタイミングは遅すぎる。しかし当初から首相は、(国防軍のハレビ)参謀総長が退任した時のように、合意と敬意を持った形でバル氏が退任することを望んでいた」と声明を発表。
バル氏が自ら退任表明を行ったため、解任手続きの合法性についての最高裁での審議の必要はなくなり、バル・ネタニヤフ氏間で真っ向から対立している様々な主張などに対しても司法府が介入し、相違点に関して真相を解明し結論を下す可能性は限りなく低くなった。政府は上記のような理由から、バル氏解任に関連する全ての請願の取り消しを最高裁に要請している。(4/28-29)

 

【ネタニヤフ夫人「(生存中の人質は)24人もいない」】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相とサラ夫人が、独立記念日の国家式典で行われるトーチ点火での点灯者たちとの面会・交流を行ったのだが、その場でネタニヤフ夫妻から驚きの発言が聞かれた。ネタニヤフ氏が「今日までで196人の帰還を実現させ、そのうちの147人は生存者。現在でも24人までの生存者(の人質)がいる」と発言すると、横に座っていたサラ夫人が囁き声で「それ以下よ」と反応。
するとネタニヤフ氏は急いで「『まで』と言っておこう。残りに関しては、残念ながら生存していない」と訂正するように付け加えた。現状では59人の人質のうち24人が生存・35人が死亡しているとされており、ネタニヤフ夫妻の口から出た生存者が24人以下(=生存者とされているが実際には死亡している人質が居る)との発言は、被害者家族の間で不安と怒りを生んでいる。
交渉関係者からは「24人生存は正しい情報」との火消・訂正の声が上がっているが、肝心のネタニヤフ氏側は沈黙を貫いている。(4/29)

 

【エルサレム山地で4年ぶりの大規模な山火事、独立記念式典は中止】(Y,P,H)
戦没者記念日になる30日の午前10時ごろ、エルサレムの西約20kmにある森林で山火事が発生。その日は非常に乾燥した日で強風が吹き荒れていたことから火は勢いを増し、急速にエルサレム山地の広い範囲に広がり、2000ヘクタール以上の森林が焼失した。
エルサレム山地を通る国道1・3号線は通行止めとなり、周囲にある計11の市町村(メシアニック・ジューの村ヤッド・ハシュモナを含む)の1万人以上に避難・退去命令が出され(翌1日朝に全面解除)、同日夜の国家式典をはじめ独立記念日に関する多くのイベントが相次いで中止となった。イスラエル史上最大規模の山火事だったが幸いにも犠牲者は出ず、負傷者は煙を吸ったことによる18人のみ。
またイスラエルは周辺諸国に対しても消火活動への援助を要請、クロアチア・ルーマニア・スペイン・フランスなどの空中消火隊が翌1日に消火活動に参加し、31時間後の1日午後ついにイスラエル消防庁は「鎮圧」を発表した。イスラエルでは数年に1度このような山火事が発生しており、4年前にも同じエルサレム山地で約1000ヘクタールが焼失している。
今年は観測史上最も乾燥した冬だったこともあり、3月には専門家たちがネタニヤフ首相に対して大規模な山火事再発を警告し、緊急に対策委員会を開設するよう助言していたが、実現されず十分な対策もなされていなかった。
消火活動と並行して原因解明が進められており、放火未遂の疑いなどでパレスチナ人3人が逮捕されているが、現状では放火ではないとされている。しかしネタニヤフ首相は「18人を放火の疑いで逮捕している。隣人たちはこの地への愛を語りながら、その反面火事を起こそうとしている」と、アラブ人による放火説を示唆。また息子のヤイール・ネタニヤフ氏は左派による放火をほのめかすなど、親子による不要な発言には批判が集まっている。(4/30-5/1)

◯ 国際情勢

【トランプ大統領、人道物資に関してネタニヤフ首相へ働き掛け】(Y,P)
今週初めにネタニヤフ首相と電話会談を行ったトランプ大統領が取材陣に対し、ネタニヤフ氏に対して停止しているガザへの人道支援物資の搬入再開を求めたと話した。それによるとトランプ氏は「人々が苦しんでいる。私たちはガザに対し良くしなければならない」と語ったようで、検問所を再開させ食料・医療品などをガザに搬入し「ガザについて対処する」との意向を示した。
記者団がネタニヤフ氏の反応について質問したところ、トランプ氏は「よく理解しているようだった」と答えている。イスラエルは現段階で「人質解放なくして支援物資の搬入なし」との姿勢を示しており、約10日前には条件付きでカッツ防衛相が人道支援の再搬入を示唆するも、その後首相がその内容を否定。
与党内からの反発もあり「現段階ではありえない」とカッツ氏が訂正したこともあり、トランプ氏とイスラエルの間でガザの人道状況に関して不一致が生じているとの見方もされている。(4/25)

 

【京都のホテル、イスラエル人に戦争犯罪に関する誓約書への署名を要求】(Y,P)
京都にあるゲストハウス『WIND VILLA』がイスラエル人の若い男性客に対し、チェックインの際「自身は女性・子供への攻撃や虐待、性的暴力などの戦争犯罪をしたことは1度もない」との誓約書についての署名を要求していたことが判明した。
男性客は海軍の衛生兵として予備役に就いており、当初は政治的であるとして署名しないとスタッフに主張したが、イスラエル・ロシア人の宿泊客には同書への署名をしなければ宿泊を断っているとの説明を受け、最終的には署名した。メディアの取材に対して男性は、「ある意味、この書類は正しい-私たちは戦争犯罪をしてはいない。隠すことは何もないので、署名することにした。スタッフから反ユダヤ主義的な敵意はなく、ただ誤解しているだけ」と話している。
これを受けてコーヘン・イスラエル大使はゲストハウスの対応を非難し、支配人と京都府知事に対して書簡を送付している。同施設はX上でこの報道に対して「洗脳されているのは男性客」と反応、この宿泊代金をガザ支援に寄付し「正しい資金洗浄」を行ったとしている。(4/26)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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