ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【国防軍、ガザでの救急救命士死亡に関して再調査へ】(Y,P,H)
先月23日にラファでの戦闘に巻き込まれ、パレスチナ赤新月や民間の救急救命士など計15人が死亡した事例について、国防軍がさらなる調査を行うと発表した。発生当初に国連は国防軍の攻撃による死亡であり、その後軍が遺体を隠すように集団で土の中に埋めたと発表、これが国際的に報道されイスラエルへの非難が強まっていた。
当初イスラエルは「ハマスとイスラム聖戦のテロリストを排除」と説明、救急車への発砲に対しても赤色灯も点いておらずテロリストとの疑いがあったと主張していたが、国防軍が発表したテロリストの名と死亡者名が一致せず、その後米紙により救急車がサイレン・赤色灯と共に走行していたにもかかわらず発砲を受けている映像を報道。
これらの矛盾から批判はさらに強まり、国防軍は再調査を行うと発表した。また発砲を行った部隊の副司令官は「赤色灯を認識しなかった」と証言していること、また救急車がその場所を通る前に標的だったハマスによる車両が通行していたこと、少なくとも6人はハマス関係者であり報道されたような射殺行為はなかったことなど、資料の一部が発表されている。(4/5-6)

 

【ハマスが休戦期間終了後最大規模の10発のロケット弾を撃ち込む】(Y,P,H)
ハマスがガザ中心部から、10発のロケット弾をイスラエル南部の町に向けて撃ち込んだ。休戦期間が終了し国防軍が軍事作戦を再開した3月中旬以来、最大のハマスによる攻撃。
10発のうち半分は迎撃されたが5発は着弾、そのうちの1発は発射地点から約50kmの地点にある南部の都市アシュケロンの中心地に着弾し10人が軽傷、その他にも17人が心理的治療を受けている。
発射場所となったデイル・アル=バラフは、人質が監禁されている可能性があるとの機密情報から軍事作戦を行っておらず、そのような背景からも発射場所として使用された可能性がある。その後国防軍は、発射に使用された軍事施設を攻撃・破壊したとの声明を発表した。(4/6)

 

【米イ首脳会談、トランプ氏はイランとの直接対話を明言】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相は米トランプ大統領との首脳会談を行い、その後の共同声明の場でトランプ氏は取材陣からのいくつかの質問に答えた。ガザ問題に関してトランプ氏は早期終戦への希望を明言しつつも、「私たちには人質問題があり、生還のために尽力している」と述べ、ネタニヤフ氏も人質解放のために最大限の努力をしていると称賛した。
またイラン問題に関しては「土曜日には大きな会談があり、イランと直接対話する。合意に至るかも」との発言を行った。驚きの発表を受けてネタニヤフ氏は「イランが核兵器を所持しないという点において、私たちは一致している」と強調したが、これは濃縮ウラン生産に関しても猛反発している従来の姿勢と比べると、「トーンダウンした反応」と現地メディアは報じている。
またガザ復興の際の住民の移住に関してはネタニヤフ氏が「人々には選択の自由を与えなければならないが、正しいことだ」と回答、その後トランプ氏は米国がガザを統治・管理するとの意志を再び示した。
またシリアをめぐるトルコとの緊張関係についての質問も記者から飛び、ネタニヤフ氏はシリア内でのトルコによる軍事的介入を阻止するため、トランプ氏が仲介役となることを期待しているとし、それを受けてトランプ氏は「トルコとの全ての問題で私が手を貸そう。私とエルドアンとはすばらしい関係だから」と語り、トルコ・エルドアン大統領への称賛も惜しまなかった。
イスラエルではイランとの直接協議に関しての発言が驚きとして報じられているが、イスラエル関係者によると「今週末にも会談が始まるというタイミングについては驚きだったが、外交的解決が優先であるという発言をトランプ大統領は長く行っており、それ自体は驚きではない」とのこと。(4/7-8)

 

【8人の生存者解放、エジプトが折衷案を提示か】(Y)
英国を拠点とするサウジ系メディアは、休戦期間延長・人質解放に関してハマスとイスラエル(米ウィトコフ特使案)の間で平行線を辿り、交渉が暗礁に乗り上げていることをうけ、エジプトが独自の折衷案を双方に提示したと報じた。
同案はハマスが8人の生存者と8人の遺体を解放する代わりに40~70日間の休戦期間に入り、イスラエル側は相当数のパレスチナ囚人を釈放し人道支援の搬入を許可するというもの。そしてこの休戦期間中に、終戦・国防軍のガザ撤退を含む次のステージに関する交渉を行うことになっている。
現状ではウィトコフ案に基づく形でイスラエルは11人の生存した人質解放を要求しているが、ハマスは同案を拒否し5人以上の生存者を解放する可能性を否定。イスラエル側の関係者は同案を正式には受け取っていないとしながらも、エジプトによる働き掛けがあることは認めている。
また同日にカタール紙はハマス指導層がカイロ入りしエジプトの高官たちと協議すると報じており、このエジプトの折衷案についてのものになると考えられる。(4/7)

 

【ヒズボラ、武装解除を匂わせるも武器製造施設を地下に建設】(Y,P,H)
国防軍はここ数か月の間ヒズボラが本拠地であるベイルート・ダヒヤ地区の地下に、武器製造のための施設を休戦協定に反して建設していると発表、ヒズボラを非難した。
その発表によると情報を得たイスラエルは、米仏主導の停戦監視委員会に監視・抜き打ち捜査を要請したが、捜査を察知したのかレバノン軍による捜査時には全てが撤去されており、捜査の数日後には再び重機などが戻され施設設置のための作業が続けられていたとのこと。この地下施設は学校や集合住宅地などの民用物に隣接したもので、国防軍はこの施設の存在を把握しており去年11月に空爆が実施され破壊されていた。
国防軍は「このようにヒズボラは自身のテロ活動を監視委員会から隠し、レバノン人たちに嘘をついている」と批判。この発表の数時間前にヒズボラ高官は、イスラエルの南レバノンからの完全撤退を条件に、武装解除の可能性についてもロイターに対して明言していた。(4/9)

◯ 内政

【最高裁、シンベト長官解任の凍結を命令】(Y,P,H)
3月末にネタニヤフ首相が4月10日付でのシンベトのロネン・バル長官の解任を決定していた件に関して、最高裁が内閣の決定は不当なものとし解任の凍結を命令した。
11時間にもわたる双方の主張・討議の後、最高裁はシンベト長官の解任には(安全保障の各機関トップや中央銀行総裁の選考に関わる)助言委員会による是認が必要であり、政府の一存での解任決定は不当なものと結論付け、解任はもちろん臨時代行の任命や次期長官の決定・発表も首相に対して禁じた。最高裁内で最も保守的な裁判官もネタニヤフ氏の決定を不当とし、全会一致での判断となった。
最高裁は政府とミアラ検事総長に対して対話を通し、過ぎ越しの祭りの後(月末)までに『独創的な解決策』を提示するよう指示。しかし与党内からは、最高裁の決定を無視しバル長官解任を求める声が上がっている。(4/8)

◯ 国際情勢

【国連のイベントで元人質が惨状を語る】(Y,P,H)
オーストリア・ウィーンで行われた各国大使約100人が会した国連のイベントに、2月に解放されたタル・ショハムさんが登壇し、505日間にわたる過酷な監禁の日々について証言した。「1日に与えられたのはピタパン1枚のみで、少量の食事を得るために懇願しマッサージをテロリストたちに行った。動物も生存できないような過酷な状態で、身体・精神的な虐待を受けた」と語ったショハムさん。
またベエリで拉致された10/7については「シェルターに家族で隠れた時、8歳の息子から『僕たち死ぬの』と聞かれ、嘘は付けずに『分からない』と答えると、子供たちは泣き出した」と、拉致前の家族での最後の会話についても語った。
またガザについては「ガザ全体が私たちのような過酷な状態だと思われるだろうが、テロリストは冷房のある部屋で食料も豊富な生活を楽しんでいたのだ」と話し、ガザにまだ残されている人質の解放を訴えた。(4/4)

 

【過去に反ユダヤ的発言も国連特別報告者の任期が延長】(Y,P)
国連におけるパレスチナの人権状況に関する特別報告者を22年から務めてきた、フランチェスカ・アルバネーゼ氏の任期が28年まで延長されることが発表された。これで同氏は2期目になるが、現地メディアでは彼女が反イスラエル・ユダヤ的発言を数々行ってきたにもかかわらず、続投することを批判的に報道。
就任前には「アメリカはユダヤ人ロビーに牛耳られている」や、15年にパリで起こったイスラム過激派によるテロを「イスラエルとCIAによるもの」とイラン国営メディアで話すなど、反ユダヤ的バイアスが見られていた。
就任後も10/7の虐殺に関し「ホロコースト以来最悪の反ユダヤ主義的な攻撃か」との質問に対しNOと答え、「抑制・占領に対する反応」と正当化するような発言をしたり、ハマスによる性犯罪についても国連が認めた後にも懐疑的な姿勢を示したりと、客観性を欠く言動が見られている。現地メディアは「続投阻止に失敗」との論調。(4/5)

 

【米共和党イベントで人質3人が証言、全員解放を呼び掛け】(Y,P,H)
ワシントンで開催された全国共和党下院委員会の晩餐会に、元人質だったヤイル・ホーンさん、キースそしてアビバ・シーゲルさん夫妻の3人が招待され、証言の時間が持たれた。
2月に解放され兄弟がまだガザに居るホーンさんは「498日間地獄の中に居たが、トランプ大統領が当選した時に事を起こす人物がようやく現れたと理解した。ここに私たちがいるのは大統領のおかげ」と、途中で感情を抑えきれずに涙しながら証言した。
また米系のシーゲルさんは「私が今こうして生きているのは、あなたが私を救ったから。あなたは33人の人質を助けた。あなたの助けがあれば、残っている59人の人質も帰還できる」と感謝しつつ、残る人質解放のために尽力するよう懇願。
それを受けトランプ氏は「全員がもう戻っていないといけない状況。愛する人々が家に戻るまで、私たちは休むことはない」と約束した。(4/9)

 

【イスラエルとトルコ、シリア問題について協議】(Y,P,H)
シリア領内におけるトルコの軍事的介入を受け、イスラエルとトルコの二国間で緊張が高まっているなか、さらなる緊張化を回避するためアゼルバイジャンで両国の代表が会談を9日に行った。この中でイスラエル側は「シリア全体だが特に中部における外国軍の存在(=トルコ軍の駐屯・介入)は、『レッドライン』となる」との意をトルコ側に伝えたもよう。
イスラエル側の関係者は、10/7以降関係が冷え込み続けている両国ではあるが直接の軍事衝突は双方とも望んでおらず、シリア国内での軍事活動に関して両軍は連携を取る姿勢であり、今後もこのような実務者会談が行われると話している。
4月初め、トルコ軍がシリア中部のT4基地に自身の防空システム設置を計画しているとの報道があり、イスラエルは反発。その直後にはイスラエル空軍が同基地への大々的な空爆を実施。
その数日後にはトルコの新聞に、「72時間でトルコ軍はテルアビブに入ることができる」との専門家のコメントが掲載されるなど、急速な緊張化が見られていた。(4/9-10)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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