ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【トランプ大統領「休戦合意は非常に近い」】(Y,P,H)
ホワイトハウスで行われた記者会見でトランプ大統領は休戦合意が非常に近いとし、今日・明日にも正式な発表が行われる可能性を示唆した。
「今日か明日に皆に知らせることになる」と楽観的な姿勢を示したトランプ氏だが、イスラエルメディアは『ウィトコフ新案』において両者の溝はまだ深く、イスラエルは同案を受け入れているがハマスは未回答と報道。
新案によると休戦期間は60日間でハマスは10人の生存する人質と18人の遺体を1日目と7日目に解放。代わりにイスラエルは終身刑受刑者125人を含む約1200人のテロリストを釈放し180人のテロリストの遺体を返還する。
期間中に恒久的休戦の合意が得られなければイスラエルは軍事作戦を再開できることになっており、この点に関してハマスは反発しているよう。
(5/30)

 

【ウィトコフ特使「ハマスの反応は受け入れられない」】(Y,P,H)
ウィトコフ新案に対するハマスの回答内容が明らかになり、その回答が同案からはかけ離れているものであることが関係者への取材から明らかになった。ウィトコフ特使は、「ハマスの回答は受け入れられるものではなく、事態を後退させている」と批判している。
ハマスの回答には、1.最大7年の休戦期間、2.戦闘再開(3月)以降にガザ内でイスラエルが制圧した場所からの全面撤退、3. ガザ人道財団による新しい人道支援配給モデルの廃止、4. 旧来の(ハマスを通じた)人道支援システムの復元、などが含まれている。
この報道を受けてハマスは、「ウィトコフ案を拒絶はしておらず、交渉を進めるためには容認できるものとしている」とコメント。これに呼応するように複数のアラブメディアがハマスの回答内容を入手したと報道しているが、それによるとハマスの回答内容はウィトコフ案に近いものであり、報道が錯そうしている。
(5/31)

 

【配給所でのイスラエルによる発砲が報じられるも、映像では確認できず…】(Y,P,H)
アルジャジーラとハマスが運営するガザ保健省が「支援物資配給所でイスラエル軍が市民に発砲、31人が死亡し200人以上が負傷」と発表。日本を含む世界中の大手メディアが一斉にこれを報じたが、配給所の監視カメラの映像などから発表・報道の真偽が疑われている。
ガザ人道財団が公開した映像に上記のような様子はなく、財団側は「配給所やその周辺での銃撃・発砲の事例はなかった」と発表。ハマスは国防軍が配給所に来るよう市民に呼び掛けたうえでの発砲だと主張、『ラファでの虐殺』とイスラエルを批判しているが、財団は「我々GHFの尽力が実を結べばハマスはより窮地に立たされるため、今後このような『虐殺』というフェイクニュースをより目にすることになるだろう」とコメント。
3日にもガザ保健省は、「国防軍の発砲により27人が死亡、90人以上が負傷」と発表。その直後に国防軍は「配給所の列を外れた数人が駐屯部隊に不自然に接近したため警告射撃を行い、それでも接近し続けた場合に発砲を行った」と反論、ハマスが正確な情報を伝えていないと批判している。
(6/1,3)

 

【3月の軍事作戦再開以降の戦死者数が15人に】(Y,P,H)
2日夜にガザ・ジェバリアでの軍事作戦に参加していたギバティ旅団で3人の現役兵が戦死した。装甲兵員輸送車が技術的トラブルから小さな火災を起こしたため、ガザ地区内に消防車が入って消火活動を実施。
その後装甲輸送車と消防車・軍用輸送車による車両団がジェバリアから撤退する際、複数の爆破装置が設置された場所を通った時にそれぞれの車両が爆破され、大半の車両は威力も小さかったためけが人も出なかったのだが、軍用輸送車は爆破により大破し3人の兵士が死亡、同乗していた2人も負傷した。その後の軍の調査ではその一帯に約20の爆破装置が設置されていたとのこと。
3日夜にはガザ市最大の地域シェジャイヤで予備役空挺旅団に所属する27歳の兵士がAK-47自動小銃で武装したテロリストの急襲を受けて戦死した。ネタニヤフ首相は3日夜に3人の死亡を受けて「兵士の犠牲を最小限にするため、注意深く進めている」とコメントしているが、3月の作戦再開以降これで犠牲となった兵士の数は15人になった。
(6/3-4)

 

【ハンユニスで、10/7に拉致された夫婦の遺体を救出・収容】(Y,P,H)
10/7に自宅のあるニル・オズのキブツでの虐殺で殺害された後ガザに拉致されていた米国籍所持者のガディ・ハギさん(72)とジュディ・ウェインシュテインさん(70)夫婦の遺体が国防軍とシンベトによって行われた特別作戦により救出され、608日の時を経てイスラエル側に収容された。
この作戦はガザで捕縛されたテロリストの供述から有力な情報が掴め、その後のシンベトの諜報活動により遺体の場所が特定できたことから実行された。
ジュディさんは10/7の朝に夫婦で銃撃を受け、目の前でガディさんが殺害された後にマゲン・ダビッド公社に通報、「夫は死んでいるようで、私も顔を撃たれた。助けて下さい!」との悲痛の叫びをあげ、結果的にこれが彼女の最後の言葉となった。家族は感謝の意を伝えるとともに、人質の全員解放を訴えるコメントを発表している。
(6/5)

 

【ネタニヤフ首相、ガザ武装組織への援助を認める】(Y,P,H)
野党『イスラエル我が家』のリーベルマン党首がラジオ番組に出演し、「政府はネタニヤフ首相の指示に従い、ガザで活動する複数のIS系武装組織に武器を供給している」と発言した。この直後に首相府は「防衛トップの助言を受け、様々な方法でハマス壊滅のために働いている」と肯定も否定もしないコメントを発表。
数時間後にネタニヤフ氏は自身のSNSに動画を投稿、「ハマスに敵対する氏族を援助した。何か悪いことがあるだろうか、国防軍兵士の命を救うという良いこと」と、リーベルマン氏の発言を正式に認めたうえで、同氏の機密情報漏えいは政治的なものだと批判した。
これを受けてラピード野党議長は「ハマスに数百万ドルを与えた後、今はISに近いガザ内の組織に武器を与えている― これら全ては大局的戦略に欠けたものでいずれ新たな惨劇を生み、その武器はイスラエルに向けられるだろう」と批判するコメントをしている。
(6/5)

◯ 内政

【首相がラビに「超正統派兵役免除法のために防衛相・参謀総長を解任した」】(Y,P,H)
イスラエルメディアが今年3月にネタニヤフ首相が超正統派の有力なラビと行った会話の録音をスクープした。
ネタニヤフ氏は「超正統派の世界を救うために(超正統派の兵役免除を認める)法律を適切な形で通す必要がある。大きな障害である防衛相や参謀総長の反対があれば進められない。今はそれが可能になっている」と話しており、ガラント前防衛相やハレビ前参謀総長の辞任は超正統派の兵役免除を法整備するために、自身が引き起こしたことを認める発言となっている。
超正統派の兵役免除はパレスチナ問題以上にイスラエルを二分する問題となっており、23年を最後に超正統派の兵役免除を規定した法律の効力が切れ、昨年6月に最高裁は超正統派も兵役に就く必要があるとの判決を出していた。それ以降、超正統派政党はネタニヤフ氏に兵役免除法の成立のために圧力を掛けており、この発言もラビからそれについて指摘された際の回答になる。
しかし現段階で兵役免除の法案を通すことはイスラエル史上最長の戦争が続き多くの兵士たちが疲弊していることから世論の反発を招くことは必至。また超正統派の兵役に関する法案作成を担当する、国会外交防衛委員会の議長エデルシュテイン議員(リクード)は兵役逃れをした超正統派たちに運転免許の取得や海外渡航の禁止、様々な割引制度などへの申請禁止などの制裁措置を課すことを提案している。
そこで超正統派政党はここ数日の間ネタニヤフ氏に「兵役問題について解決できないなら、連立を離脱し国会を解散させる」と脅し圧力を掛けており、イスラエルは現在国会解散の危機に瀕している。

(6/4)

◯ 国際情勢

【イスラエル、フランスを「十字軍」と批判】(Y,P,H)
来月サウジと共に二カ国共存の国際会議を行う予定のフランス・マクロン大統領が、ガザに「人道支援の封鎖を行なっている」とイスラエルを厳しく批判したことを受け、イスラエル外務省は「ユダヤ人国家に対する十字軍」と英語でXに投稿を行い、同氏の発言を批判した。
「人道支援の封鎖などはないが、マクロン氏はそんな事実に興味を持たない」とし、国連とガザ人道財団の2つの人道支援例を挙げて、「ハマスを介さない直接的支援が現状を変えつつあり、戦争を短くすることができる」と説明。
そしてマクロン氏に「テロリストにパレスチナ国家という褒美を与えており、彼にとっては10月7日が建国記念日なのだろう」と痛烈に批判している。イスラエルが公式に他国元首をここまで批判するのは稀と、現地メディア。
(5/30)

 

【イスラエルがアラブ使節団のラマラ入りを禁止、サミットはアンマンで】(Y,P,H)
ガザに関するアラブ・イスラムサミットとして、サウジ・エジプト・ヨルダン・バーレーンの外相とアラブ連盟事務局長のラマラ訪問が1日に予定されていたが、イスラエルが外交団のラマラ入りを禁止する旨をパレスチナ側に通達。それを受けてヨルダンは31日にラマラ訪問を断念し、アンマンで同サミットを代替実施すると発表した。
イスラエル関係者は「パレスチナ自治区は未だに10/7 を非難しておらず、そんななかのパレスチナ建国はイスラエルの中にテロ国家が誕生することを意味する。自国を脅かすプロセスには協力しない」と訪問を禁止した背景について語っている。
翌1日に同サミットがヨルダン首都で行われ、アッバス議長はビデオ通話を通じて参加、ガザの現状についての会談が行われた。また参加した外相たちはイスラエルの対応に「傲慢かつ過激で、和平を望んでいないことを示している」と一様に批判している。
(5/31-6/1)

 

【米コロラドでアラブ系不法移民がイスラエル支持者にテロ攻撃】(Y,P,H)
コロラド州ボルダーでユダヤ人共同体が毎週開催している拉致被害者の解放を呼び掛ける野外集会にエジプト国籍者が侵入、火炎瓶を投げ入れる事件が発生。88歳のホロコースト生存者を含む参加者12人が負傷した。
犯人は45歳のエジプトの不法移民で「Free Palestine」と叫びながら、参加者に火炎瓶を投げ込んだ。現場には火炎瓶14本やガソリン、引火性の高い液体キシレンの入った噴霧器などが見つかっており、テロ的性格が強いことから警察だけでなくFBIも協力する形で取り調べが行われている。
取り調べで容疑者は容疑を認め、「もしできることなら、再びテロを起こしてシオニストたちを皆殺しにしたい」と供述している。
(6/2)

 

【トランプ大統領は否定も、イランのウラン濃縮を容認か】(Y,P,H)
イランとの核交渉に関して、トランプ大統領が「私たちが進める合意案において、イランのウラン濃縮を容認することはない」と明言した数時間後に、米メディアはトランプ政権がイランに対して平和利用を条件に低レベルのウラン濃縮を認める準備があると報道した。
イスラエルはイラン国内の原子力施設の全廃を求めているため、この報道が真実であればイスラエルとアメリカの間のイラン政策に関する大きな不一致が表面化したことになる。
現在の米案によるとアメリカはイランでの原子炉建設を支援し、濃縮施設に関しては複数のアラブ国家によって構成された共同事業体によって運営されることになる。この報道後イラン外相は「米国案は曖昧な部分が多く、多くの疑問を生じさせる」と語り、イラン最高指導者ハメネイも「ウラン濃縮なくして核合意は価値を持たない」と米案を拒否するような発言をしている。
(6/3)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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