【フーシ派からのミサイル攻撃、イスラエルは報復を明言】(Y,P,H)
アメリカと休戦状態にあるフーシ派がイスラエルにミサイルを発射、9日午後にテルアビブを含む海岸部からエルサレム近郊まで65kmの範囲でサイレンが発動した。
ミサイルは防空システム『アロー』に迎撃されたが、安息日前に多くの市民が海水浴や外出をしていた中のシェルター避難となり、中央部は一時騒然とした。怪我人などは出ておらず、市民たちは通常の生活に戻ったが、先週よりイスラエルへの便を欠航していた海外の航空会社は欠航延長を次々と発表している。
国防省の高官はメディアにイスラエルは米・フーシ派の休戦協定に加わっていないため、引き続きイエメンに報復の空爆を実施すると明言。別の政府関係者は「イラン関連の施設を攻撃標的とすることも視野に入れている」とイラン国外にあるイランに関する拠点への空爆を示唆している。
その後13~15日と3日連続でフーシ派からのミサイル攻撃があり、エルサレム・テルアビブを中心に100万人以上がシェルターへ避難する事態が続いている。(5/9,13-15)
【ハマス、人質が惨状を語る(心理的テロ)動画を公開】(Y,P,H)
現在もガザで囚われの身となっているエルカナ・ブフブットさん(35)とヨセフ・オハナさん(24)の2人の動画がハマスにより再び公開された。ブフブットさんは話すこともできずに毛布にくるまって横たわり、横の壁には自身の子供の写真が。
この動画の中ではオハナさんのみが話しており、「彼の体調・精神状態は非常に厳しく、私たちの命を危険にさらす戦争続行の知らせがあって以降、彼は自傷行為をしている」とブフブットさんの状況を説明。その後「一体どうしてこの戦争がまだ続いているのか? 国中がこの悪夢が終わることを望んでいる。戦争を止める時、(人質に残された)時間が無くなっている」と休戦・人質解放を訴えた。
ビデオの中では共に監禁されていた元人質や、空軍パイロット、ネタニヤフ夫人に向けられた言葉はあったが、ネタニヤフ首相への言葉はなかった(こういった動画では首相に対するメッセージがあるのが通例)。上記のようなブフブットさんの状態やオハナさんの言葉に関しては、ハマスからの指示による可能性が高いため「心理的テロである」との前置きをしながらも、国内メディアは人質の惨状と叫びについて報道している。(5/10)
【米国籍所持の21歳兵士、584日ぶりにイスラエルへ帰還】(Y,P,H)
10/7にガザ境界部の基地からハマスに拉致されていた米国系イスラエル人イダン・アレクサンダーさん(21)が解放され、584日ぶりにイスラエルに帰還し家族と再会した。
アレクサンダーさんはイスラエルで生まれたものの生後2か月の時にアメリカに移住し、兵役の年齢になったのを機に1人でイスラエルに帰還。ゴラニ旅団に入隊し、ガザ境界部で現役の陸軍兵士として配備されていた。
午後にハマスはガザ南部ハンユニスで赤十字にアレクサンダーさんを引き渡した。今までの解放時とは違い、軍服を着せられず見世物にするセレモニーも行われなかったが、彼がアメリカ人であり、イスラエルが関与しない米・ハマスの直接交渉による解放だったことが影響したと見られている。その後レイーム検問所からイスラエル領内に入り、アメリカから急遽駆け付けた両親をはじめ家族と約600日ぶりの再会を果たし、テルアビブの特別病棟へ搬送された。
メディアによるとアレクサンダーさんは付き添いの兵士や家族に兵士の人質ということで取り調べ・拷問を受けていたこと、長期間にわたり檻の中に入れられ手足を縛られていたこと(その影響もあり解放時には若干の歩行困難が見られた)、深刻な飢餓状態にあり最後の数か月間だけは(解放に向けて)食事の量が増えたことなどを話しているという。
この解放の裏にはハマス・米国の直接交渉があり、米国人人質を解放すればトランプ大統領が戦争終結を含む包括的休戦案のための交渉にイスラエルが応じるよう働き掛けるという約束がなされたもよう。それもあってか人質が解放されたこの日に、ネタニヤフ首相はウィトコフ中東特使と会談。その後ドーハへの交渉団派遣を決定しており、(ハマスに約束した)アメリカによるイスラエルに対する圧力が形になりつつある。(5/12)
【ハンユニスに緊急の空爆、標的はシンワル弟】(Y,P,H)
空軍がハンユニスのヨーロッパ病院の地下にあるハマス司令部に急遽、空爆を実施した。空爆直後に標的が前指導者ヤヒヤ・シンワルの弟で現ガザ・ハマストップのムハンマド・シンワルだったことが判明。軍関係者は「最終的な結果が出るまでには数日が必要」としながらも、攻撃成功の可能性について示唆している。
攻撃は地中貫通爆弾を含む約40発が使用される大規模な空爆で去年9月のヒズボラ指導者ナスララ殺害時の空爆と(両者とも地下トンネルに潜伏していたため)類似点が見られる。攻撃に関してはアメリカに事前通知する時間もなく、空爆がサウジ訪問中のトランプ大統領の演説中に行われたことからも緊急のものだったことが分かる。
シンワルをはじめハマス指導者たちが地下トンネルにいるとの情報が諜報機関からあり、その後その付近に人質が居ないことを確認。参謀総長・防衛相・首相からの許可を得て攻撃実施となったのだが、了承されてから空爆までの時間はわずか1時間ほどだったとのこと。この攻撃により7人が死亡し30人が負傷とパレスチナメディアは報道している。
シンワルは人質解放に関しては強硬派だったため、これで休戦案締結への障害が1つ消えたことに。またシンワル以外にガザには強力なリーダーと言えるテロリストが残っていないこともあり、ドーハでこの日から再開される休戦・人質解放交渉への期待感が若干高まっている。(5/13)
【西岸地区で銃撃テロ:胎児は無事誕生も妊娠9か月の母親が死亡】(Y,P,H)
14日夜に西岸地区の幹線道路でテロリストが車両に向かって発砲するテロが発生、妊娠9か月だったツェラ・ゲズさん(33)と夫が運転する車が銃撃を受けた。ツェラさんは妊娠9か月で、(おそらく陣痛が始まったのを受けて)病院まで車を飛ばしている途中でテロに遭った。
夫は軽傷だったもののツェラさんは銃撃を受けて重体で病院に搬送され、彼女の救命と緊急帝王切開による胎児の出産手術が行われた。2人にとっては4人目の子となる胎児は無事誕生したものの、ツェラさんは亡くなった。
防犯カメラの映像によるとテロリストは自動小銃から7~10発を夫妻の車に発射しており、直後から国防軍・シンベトによる大規模な捜索・近隣のパレスチナの村の封鎖などが行われているが、24時間経った15日夜現在テロリストは逮捕されていない。(5/14-15) |