【ガザから再び凧が飛来 「焼夷凧テロ」再来への警戒高まる】(Y,P,H)
2018年からガザで見られるようになった「凧・風船による焼夷テロ」の再来を思わせる動きが見られ、イスラエルで警戒が強まっている。
この週末には少なくとも5つの凧がガザから飛来し、キブツの敷地内で発見された。現時点では着火剤や爆発物などは取り付けられていないが、軍はハマスの指示を受けた子供たちが飛ばしたものとみており、2018年のような焼夷凧の再来につながる可能性を警戒している。
2018年の焼夷凧・風船テロでは約半年間にわたる飛来により、南部で2000件以上の火災を引き起こし、ガザ周辺の森林の半分以上が消失。農地などへの経済的被害も大きく、キブツ住民には今も強い記憶として残っている。そのため住民からは「今日は普通の凧でも明日には着火剤、明後日には爆発物が付くかもしれない」と厳しい対応を求める声が上がっている。
23日にはネタニヤフ首相とカッツ防衛相が軍幹部と協議し、凧や風船の飛来が続けば、発射に関わる人物への攻撃を強化するとハマスに警告。翌24日には空爆も行われ、イスラエルメディアでは一連の凧の飛来が背景の攻撃との見方も報じられている。
(8/22-23)
【過激入植者の犯罪増加に軍トップ「西岸全体に火を付けかねない」】(Y,P)
24日、ネタニヤフ首相、カッツ防衛相、軍トップの協議が行われ、過激入植者のパレスチナ人襲撃や破壊行為など「国粋主義的犯罪」について議論された。
軍からはパレスチナ人による西岸地区でのテロは過去2年間で最低水準に抑えられている一方、違法入植者を中心とする極右による国粋主義的犯罪は増加傾向と報告された。同席した中央軍司令官は過激派による襲撃について「マッチのように西岸戦線全体に火を付けてしまう可能性がある」と警告。
こうしたユダヤ人のテロとも呼ばれる現象への対応に部隊の注意が割かれ、パレスチナ人のテロへの対処という本来の任務に集中できていない現状も指摘した。これを受けネタニヤフ首相がパレスチナ側のテロが増加し、情勢が緊迫化した場合について質問したところ、ザミール参謀総長は具体的な計画を提示する段階には至っていないと回答。軍が過激入植者の対応に苦慮し、作戦能力が低下している実態が浮き彫りとなった。
2023年以降、西岸地区では小規模な違法入植地の建設が増加しており、今年上半期だけで42か所が確認されている。軍は計150回以上の撤去作業を行っているが、撤去後に再び建設される「いたちごっこ」が続いている。今月にはクスラ村でパレスチナ人家族が過激入植者に包囲される事例も起き、国際的な問題になっている。
(8/24)
【極右議員が西岸で「殉教者記念碑」を破壊、軍や政府から批判相次ぐ】(Y,P,H)
極右・宗教シオニスト党のツビ・スコット議員が25日、西岸地区のマダマ村を訪問し、村内に設置された「シャヒード(ジハード殉教者)のための記念碑」を持参したハンマーで破壊する事件が起きた。
スコット氏によるとこの記念碑はイスラエルを直接標的としたテロに関与した人物を称賛するものだと、数日前に国防軍へ撤去を要請していたが、対応されなかったため「自ら撤去した」と主張している。これに国防軍はスコット氏らが議員としての立場を利用して兵士に圧力を掛け、西岸地区で定められている方針に反して権限のない破壊行為を行ったと非難。議員らを護衛するために戦線内の部隊配置を変更せざるを得なかったとも語った。
この行動にはネタニヤフ首相や国際的なニュースとなったことを受けサアル外相も非難声明を発表。宗教シオニスト党内からも「記念碑は撤去されるべきだが、軍以外が行うべきではない」との批判や「自殺行為だ」との声が上がっている。
(8/25-26)
【ヒズボラが南レバノンで再び無人機攻撃、イスラエルは国際部隊に懐疑的】(Y,P,H)
26日夜、ヒズボラは南レバノンの要衝アリ・タヘル丘陵から同地域に駐屯するイスラエル軍に無人攻撃機2機を発射した。軍報道官によると1機は部隊が撃墜し、もう1機も軍への被害はなかった。
ヒズボラによる武装解除の不履行とイスラエル軍への攻撃という休戦違反を受け、イスラエル空軍は27日午後、同丘陵周辺の3つの村を空爆した。国防軍は25日夜にも同地域でヒズボラに攻撃を行ったため、イスラエルメディアは南レバノンで緊張が高まっていると報じている。
一方、UNIFILの任務終了を見据え、現在イタリアが中心に南レバノンの休戦やヒズボラの武装解除を監視し、レバノン軍を支援する新たな国際部隊を設置する案が浮上している。これにイスラエル側は国防軍が武装解除した地域に国際部隊を駐在させるという考えには反対していないものの、ヒズボラに毅然とした態度を取り、必要な軍事的対応を行えるのか強い懐疑感を示している。
また、多国籍軍が配備された地域では国防軍の活動に大きな制限が掛かるため、最終的にはレバノン軍自身が南レバノンでヒズボラを抑制し、武装解除を実行しなければ長期的な解決にならないとの立場を取り、現段階での伊軍などの即時配備に反対している。
(8/27)