ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【ベエリ住民と音楽祭参加者、2人の遺体が収容される】(Y,P,H)
政府は29日、ガザ中央部で行われた国防軍とシンベトの合同作戦で2人の遺体が収容されたと発表。その後遺体がキブツ・ベエリ住民のイラン・バイスさん(55)とノバ音楽祭に参加したイダン・シュティビさん(28)であることが明らかになった。
バイスさんはベエリの自警団の副団長を務め、10/7の越境攻撃時には応戦するためキブツ内の兵器庫を開けに行こうとしたがその途中でテロリストたちに殺害され、遺体としてガザに拉致された。妻のシリ・娘のノガさんもその後自宅から拉致されたが、23年11月の1度目の休戦中に解放されている。
もう1人の人質シュティビさんはカメラマンとして音楽祭に参加していたところハマスによる攻撃・虐殺に遭った。別の参加者を自身の車に乗せて救出しようとしたところをテロリストたちに発見されガザへ拉致され、同乗していた2人はその場で射殺され遺体で発見された。
遺族は取材に音楽祭ではなく生存したまま拉致された後にガザ内で殺害されたと話している。これによりガザで囚われている人質は生存者20人を含む48人となった。
(8/29-30)

 

【フーシ派、首相と複数の閣僚の死亡を認める】(Y,P,H)
フーシ派の最高政治評議会は30日、28日にイスラエルが首都サナアで行った同派幹部を標的とした空爆でフーシ派政権のラハウィ首相と複数の閣僚が死亡した事実を認めた。
イスラエル側はラハウィ首相と共に司法相、商業・貿易相、外務相や国務長官など7人が死亡したと見立てており、その反面標的となっていた軍部に関係する軍参謀総長や防衛相は死亡していないと推測している。
声明内でフーシ派は「殉教者たちが流した血は私たちがこの道を進むための燃料になる。ガザ市民を支持し守り続けることをパレスチナの民に約束する」とイスラエルへの報復攻撃を暗示している。
(8/30)

 

【ガザ占領に関して参謀総長と閣僚たちが激しく対立】(Y,P,H)
実質的なガザ占領となる軍事作戦の実行については1月前の閣議で承認されているが、引き続き防衛トップと閣僚たちの間で対立が続いている。
31日夜に行われた閣議では防衛トップとなるザミール参謀総長にモサドのバルネア長官、シンベト長官代理の3人が参加、生存者10人を含む人質の半分の解放と60日間の休戦期間というハマスが受け入れている部分的案に賛成すべきだと揃って進言。しかしネタニヤフ首相をはじめとする閣僚たちの多くは占領という姿勢を崩さず取り合わなかった。
ここから参謀総長と極右閣僚の間での激しい言い合いが起こったようで「ガザ占領が意味するのはガザ内での軍事政権。その意味を理解せよ」や「(虐殺があった)10月7日、あなたたち政府はどこに居た?」など参謀総長が政府に厳しい言葉を投げかけたと報道されている。
(9/1)

 

【約4万人の予備役兵が訓練基地へ】(Y,P,H)
ガザ市占領を目標とする『ギデオンの戦車作戦B』を実行するため、この日3.5~4万人の予備役兵が南の訓練基地に集結した。
配偶者や恋人に見送られて基地にやって来た兵士も多く、メディアの取材に応えた兵士は一様に「(戦争が始まって以降)すでに300日以上予備役に就いているが、迷いはない。モチベーションは全く変わらず高いまま」と答えているが、配偶者たちからは「来る前に『今回はもう行かなくても良いのでは?』と一応聞いてみた」など複雑な感情もある様子が伺えた。
本格的な占領作戦は3週間後の開始予定だが、ガザ市内の住民80万人のうち避難しているのはたった1万人程度と準備はスムーズに進んでいない。このような軍事的な課題や国内を二分し、防衛トップが一様に反対していることからメディアは「最も物議をかもす作戦がついに始まった」と報じている。
(9/2)

 

【今月初めてのフーシ派からのミサイル、1日2発は2か月ぶり】(Y,P,H)
3日の午前9時と午後7時の2回に分けて、イエメン・フーシ派が弾道ミサイルを1発ずつイスラエルに向けて発射。1度目はテルアビブの北からエルサレム近郊まで、2度目は死海南部からエルサレム近郊までとそれぞれ約70kmの範囲でサイレンが作動した。
特に午前のミサイル飛来では、学校や仕事の時間帯にテルアビブ都市圏でサイレンが鳴ったために数十万人が一時的にシェルターへ避難。2発とも防空システムにより迎撃されたが、午前中のミサイルはクラスター弾だったと国防軍は発表している。
この日の攻撃はイスラエルがフーシ派指導者たちを標的に先月末行った空爆以降初めてのもの。5~8月にかけてフーシ派はイスラエルに弾道ミサイルや無人攻撃機による攻撃を毎月10度ほど行っている。
(9/3)

 

【ハマス『人間の盾』のためガザ市内からの住民の避難を阻止】(Y,P)
ガザ市内での大規模な作戦前の一般市民の避難に関して約80万人のうち1万人ほどしか避難していない背景にハマスの避難を阻止するキャンペーンがあると現地メディアが報じた。
公開された北部に残されている男性市民との通話録音によると幹線道路の要所にハマスのメンバーが配置され、「避難は(許され)ない、戻れ」と市民が南に避難するのを阻止しているとのこと。多くの人々がハマスに怯えて避難できず、避難に成功した市民は細い側道を使って(ハマスに見つからないように)避難しているとのこと。
ハマスとしては市内に市民が残れば『人間の盾』となり、軍事作戦を遅らせることができ、市民が居るままイスラエルが作戦を強行した際には市民が戦闘に巻き込まれることで国際社会にアピール出来るため、市民に避難を禁止している。
また別の現地メディアはガザ南部で地主が避難してきた市民から法外な賃貸料を徴収するという現象がここ数日起こっていると報道。避難民はテントで生活することになるのだが、中には1平米ごとに値段が決められている悪質なケースも見られ、このような事例もガザ市民の避難を阻む理由となっている。
(9/3)

 

【国防軍に射殺されたとされる少年、ガザより無事避難】(Y)
米FOXニュースが独自調査を行い、5月にイスラエル軍に射殺されたと報じられたアブドゥル・ラヒーム・ムハンマド・ハムデン君(8)が生きておりガザから無事に母親と救出されたと報じた。
BBCやMSNBCなど国際的に報道された『射殺劇』はガザ人道財団(GHF)スタッフの元米軍司令官の証言に基づいたものだが、その後調査を行う度に同スタッフが事件発生場所に違う場所を挙げるなど矛盾があり、疑いがあった。
調査・捜索の末GHFはアブドゥル君と母親の居場所を突き止め親子を8月末に保護、ガザ外の安全な場所へ救出を行った。ハマスは少年が生存していることを把握しており、事実が公にならないよう少年の後を追っていたため、救出作戦中アブドゥル君は変装していたもよう。
GHFは作戦成功に喜びつつも「証拠のない情報を何の疑いもなく拡散する人々がメディア・一般市民などで多すぎる」とメディアやSNSを批判するようなコメントをしている。
(9/4)

◯ 内政

【国防軍内の文書「5月からの軍事作戦は失敗だった」】(Y,P,H)
5月から約3か月間行われていた軍事作戦「ギデオンの戦車」に関する内部文書がリークされ、軍も同作戦を失敗したと結論付けていることが分かった。
同文書によると失敗となった1番の理由はハマス壊滅を作戦目標としながら実際には軍事的圧力を掛けることで交渉合意に至ることが本当の目的となっており、ハマス側もその真意について理解していたこと。
人道支援も計画・実行双方を全く効果的に行えず、それによりハマスの虚偽の飢餓キャンペーンが成功してしまった、と断罪している。また軍事作戦の進め方についても、明確なタイムラインやリソース管理が欠落するなど「可能な全ての過ちを結果的に犯した」と結論付けている。
これを受けて軍報道官は「適切な許可なく流出した内容であり、この件については調査中。軍事作戦は多くの成果をもたらしており、ギデオンの戦車作戦Bとなって継続中である」とコメントしている。
(8/31)

◯ 国際情勢

【トルコ:イスラエルとの貿易を停止、領空内の通行も禁止へ】(Y,P,H)
トルコのフィダン外相が「イスラエルとの全ての貿易関係断絶とイスラエルの航空機に対するトルコ領空内の航行禁止を決定」との発表を行った。ガザ戦争を背景にした両国間の関係悪化による決定ではあるが、去年11月にもトルコはイスラエルとの貿易停止を宣言しており、イスラエル側では詳細不明という形で報道されている。
また領空内の通行禁止に関してもこの発表後もイスラエルの旅客機がトルコ上空を飛行しており、国内の航空会社は航空局からのルート変更の指示などはないとしている。その後トルコは外交関係者を通じてこの発表に関する説明を行い、通行禁止の対象はイスラエルの政府専用機と兵器輸送機であるとした。
また貿易は専門家が「輸出量は減少するが、第3国を通じてのイスラエルへの輸出は継続されるだろう」との見解を示している。
(8/29)

 

【米、自治政府高官をはじめパレスチナ人へのビザ発給を停止】(Y,P,H)
アメリカのルビオ国務長官が29日、アッバス議長をはじめとするパレスチナ自治政府高官たちにアメリカ入国のビザ発給を停止すると発表した。9月の国連総会でフランスなどはパレスチナ国家を承認するとしており、このような欧州を中心とした一方的承認の波への対抗措置と見られている。
ビザ発給停止の対象となっているのは同議長を含む約80人で国務省は「平和に向けたパートナーとなるために自治政府は10/7を含むテロ行為を一貫して否認し、テロを扇動する教育を放棄しなければならない」とコメントしている。
その2日後には自治政府関係者だけでなくパレスチナの旅券保持者全体へのビザ発給も停止決定との報道が。これはパレスチナ以外の旅券保持者やすでにビザを取得しているパレスチナ人には適用されないが、ビジネスや観光はもちろん親族訪問や治療のための入国もできないため、国際社会からは批判の声が上がっている。
(8/29, 9/1)

 

【ベルギーも、パレスチナ国家承認へ】(Y,P,H)
ベルギーのプレボ外相が1日夜、今月ニューヨークで行われる国連総会でパレスチナ国家を承認すると発表した。フランス・ポルトガルやオーストラリアなどに続いて10か国目であり、英独・カナダも条件付きでの国家承認を決めており、メディアは「外交的津波が続いている」と報じている。
またこれと同時に同相は入植地からの輸入禁止や入植地に住むベルギー国民への領事的サービスの制限、極右の閣僚であるベングビル国家安全相・スモトリッチ財務相の入国禁止など計12の制裁措置についても発表している。これを受け、ネタニヤフ首相は同国の決定を批判。
(9/2-3)

 

【ベルギーの医師、アレルギー欄に「ユダヤ(イスラエル)人」と記入】(Y,P)
イラク生まれで現在ベルギーの病院に勤務するカシム・アルカワジが先月末に診断を受けた9歳の少女のカルテのアレルギー欄に「ユダヤ(イスラエル)人」と記入したことが発覚し、大きな問題となった。報道によるとアルカワジは10/7以降ジハードを支持する反ユダヤ主義的な投稿をしており、SNSにはユダヤ人が寝ている乳児の血を吸おうとしている画像も。
このユダヤ・イスラエル人であるということがアレルギー/医学的問題とする反ユダヤ主義的な思想から同国とヨーロッパのユダヤ人団体から強い批判の声が上がり、当初は「アレルギー欄に患者の出自・人種を記入した間違い」と説明していた病院もその後の事態を受けてアルカワジを一時的な停職処分としている。
(9/2, 4)

 

【UAE、西岸地区の一部併合を「国交正常化を傷つけるもの」と警告】(Y,P,H)
4日にネタニヤフ首相が安全保障内閣を招集し、今月の国連総会で行われるだろうパレスチナ国家承認への対抗措置についての協議を行うのを前にUAEは3日イスラエルに西岸地区の併合は「越えてはならないレッドライン」であると警告した。
UAE外相の特使がロイターに行った発言で「アブラハム合意はパレスチナが独立国家となるための助けとなるものであり、このUAEの姿勢は20年の締結時も現在も変わっていない」と語っている。極右のスモトリッチ財務相は西岸地区の82%の併合を希望する発言をしており、国際社会のパレスチナ国家承認に対して併合という形で応戦する姿勢を示している。
(9/3)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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