【トランプ大統領の新休戦案の内容が報道され始める】(Y,P,H)
サウジメディアは26日、米トランプ大統領の新しい休戦案に盛り込まれている21のポイントについて報道した。同案の内容は国連総会の演説後に行われたトランプ氏とアラブ・イスラム国首脳との会談時に伝えられ、各国から広く理解が得られたといわれるもの。
その中にはガザ内での即刻休戦や休戦開始後48時間以内の(生存・死亡者を含む)全人質解放とそれに対して終身刑100~200人を含む数千人のテロリストの釈放、国連のみによる人道支援という従来のシステムの復活(GHFの活動終了)やアラブ諸国などからなる多国籍軍によるハマスの武器没収(武装解除)、イスラエルが西岸地区を併合しないというアメリカによる誓約やガザからの国防軍の段階的撤退などが盛り込まれている。
戦後のガザは国際社会の主導にパレスチナ自治政府が加わり、その後統治権を自治政府に譲渡する形。ネタニヤフ首相はこれにノーコメントを貫いているが、トランプ氏は「すでに4日間の集中的な協議が行われており、全ての中東諸国が関与しイスラエルにはすでに共有されている」と自身のSNSで述べている。
(9/27)
【去年の人質救出時に司令官を殺害したテロリストを排除】(Y,P)
27日に国防軍とシンベトはハマスのテロリストであるモハメド・アフマド・ユセフ・アル=ジャマルを軍事作戦で殺害したと発表した。
このテロリストは去年6月に行われたノア・アルガマニさんをはじめ人質4人が救出された特別作戦に参加した警察特別部隊のアルノン・ザモラ士官を殺害していた。この1年3か月越しの復讐とも言える作戦では10月7日の越境攻撃・虐殺に参加しアル=ジャマルと潜伏していたもう1人のハマスのテロリストも殺害している。
またガザ内の別の場所ではゴラニ旅団特殊部隊が配備場所のすぐ横の地下トンネルを発見、奇襲のため中で準備をしていたテロリストの集団に逆に奇襲攻撃を行い、ほぼ全員を排除するなど近距離での銃撃戦が行われている。
開始から2週間が経ったギデオンの戦車作戦Bでは参謀総長自らが日に1度はガザ内に配備された各旅団の進軍状況を把握・了承するなどゆっくりと進められており、作戦を全て完了するには数か月単位の時間が必要との見通しもある。
(9/27-28)
【ネタニヤフ・トランプ両首脳が新休戦案を発表】(Y,P,H)
ネタニヤフ首相がトランプ大統領との首脳会談でガザ戦争と休戦案を話し合い、その後の共同記者会見でトランプ氏の休戦案に言及した。冒頭にトランプ氏は「これはおそらく文明において最も重要な日の1つとも言える偉大な日だ」と語り、ネタニヤフ氏が同案に賛同したと発表し謝意を述べた。
その後、会見直前に発表された休戦案について、休戦開始から72時間以内にハマスは全人質を解放し、ハマスやその他テロ組織は武装解除を進めること、中東を含むイスラム各国が武装解除の保証人となると発表した。ハマスが拒絶したら、イスラエルが必要な軍事作戦を行うことを全面的に支持すると発言し、ハマスに同案を受け入れるよう警告した。同案ではイスラエルが終身刑者250人を含む1950人のテロリストを釈放し、段階的にガザ地区を三方から囲む緩衝地帯まで軍を撤退させる。
「この計画は人質の解放とハマスの軍事力と統治能力を解体するという戦争における全目的を達成させる」とネタニヤフ首相はこの案を全面的に支持する姿勢を示し、中東平和における劇的な進展だとトランプ氏を賞賛した。
同案では戦後のガザ統治をパレスチナ人によるテクノクラシー(非政治的な技術者や官僚による政治)が開始し、トランプ氏やトニー・ブレア元英首相などが参加する新設の国際機関『平和協議会』が監視・監督する。並行してパレスチナ自治政府の改革を行い、安定的な統治能力があると判断されたのち、テクノクラシーに代わるというものになっている。
右派を含むイスラエルの大半はこの休戦案を支持しているが、極右はパレスチナ自治区が将来的にガザ統治を行うことはパレスチナ建国に繋がるため反発している。会見の直後に極右のベングビル・スモトリッチ氏はネタニヤフ氏に電話し、ネタニヤフ氏は「自治政府の改革は実現せず、ガザを統治する可能性はない」と理解を求めている。
ハマスにはこの休戦案受け入れは人質という唯一の切り札を失う上、より過激なイスラム聖戦などに「西側に屈服した自治政府と同類」と烙印を押される可能性がある。しかしカタール・トルコというハマスを支持する2か国がこの案を支持しており、拒絶すればイランを除く全イスラム世界から孤立するため、難しい判断を迫られているとメディアは伝えている。
(9/29-30)
【ハマス『ガザ支援船団』に直接関与か、船団を拿捕したものの支援物資は見つからず】(Y,P)
外務省はガザ地区内から見つかったガザ封鎖に反対する国際活動家のガザ支援船団にハマスが直接関与したことを示す文書を公開した。それによると支援船団に使用されている船舶の所有会社の中に『サイバー・ネプチューン』というスペインの会社があるが、その実態はハマス工作員アブ・キシュクのダミー会社であることが判明。
キシュクの実態はハマスメンバーだが、表向きはイスラエルへの反対デモやガザへの支援船団を企画・実行するPCPAという民間団体のスペイン支部スタッフ。このPCPAも人道団体を装ったハマスの傘下団体であることが分かっており、イスラエルでは21年にテロ組織に認定されている。
見つかった文書の中には前ハマス政治部リーダーのイスマイル・ハニヤからPCPAを賞賛・支持する正式文書やPCPAのメンバーリストが含まれており、同リストにはキシュクの他に15年に渡って支援船団を先導しているイギリスを拠点とするハマスメンバーの名前などが見つかっている。
その後、「イスラエルのガザ封鎖を突破し、直接支援物資をガザに届ける」とのスローガンのもと、8月末にジェノアやバルセロナを出発していた約50隻の船舶からなる『グローバル・スムード船団』が1日午後からガザ付近の領海に侵入。同日夜から3日朝に海軍・警察共同の拿捕・移送作戦が行われ、全ての船舶が南部アシュドドの港に到着し約500人の活動家は全員拘束された。
外務省はその後「乗客の健康状態は良好で全員が安全である」と発表、グレタ・トゥンベリさんをはじめ各国の活動家たちには自主退去に同意するか否かの選択が提示され、拒否した場合は不法入国者として強制退去という形になる。在イスラエルの各国大使館は自国民の活動家に自主退去に従うよう説得しており、一部はすでに同意しイスラエルを出国している。
500人という大量の不法入国者になるが、活動家が帰国する旅費などはイスラエルが負担し、活動家の国々は一切負担しない形になるもよう。
外務省は3日朝に拿捕された船舶の内部を調べた結果、支援物資をガザに届けるという目的だったが、支援物資は船内から発見されなかったと声明を発表している。
(9/30-10/3) |