ー ISRAEL NOW!ー
 
「エルサレムの平和のために祈れ」 詩 122
(本誌の発行は、原則として毎週土曜です。)
◯ 治安

【国防軍、ヒズボラ最高指導者ナスララを殺害】(Y,P,H)
空軍は27日の18時20分ごろ、ベイルート・ダヒヤ地区にある6つの建物に空爆を行い、ヒズボラ最高指導者ナスララを20人以上の司令官たちと共に殺害した。今週の間に安全保障内閣が、首相・防衛相に対してナスララ攻撃の実行権を与えるなど水面下で準備が進んでおり、ネタニヤフ首相の国連総会での演説30分前に極めて重要な諜報が入ったため、滞在地のニューヨークから攻撃実行が許可された。
空爆は1トンの爆薬を計83発搭載した10機の戦闘機によって行われ、ナスララをはじめヒズボラ指導層は地下施設に潜伏していたため地中貫通爆弾が使用された。標的となった建物は全壊し大きなクレーターが出来たが攻撃時に人はほとんどいなかったため、29日時点では死者数33人・負傷者195人となっている。
当初イスラエル側は「少なくとも負傷はしている」との発表に留まっていたが、翌28日朝にヒズボラメンバーが瓦礫からナスララの遺体を発見、イスラエルもその情報を諜報機関が得たため昼頃に殺害を発表した。ナンバー3のアリ・カルキ殺害されており、ヒズボラのテロを実行する軍事部の上層部はほぼ一掃されたことに。
29日に国防軍は、攻撃を行ったヒズボラ司令部から100m少しの距離に国連付属を含む2つの学校があったことを明かしている。またサウジメディアは、数日前にイランから来たある人物がナスララと会っており、その人物が追跡可能な物質を手に付けナスララと握手したため、ナスララの手に付着した同物質によりイスラエルは正確な位置情報を入手できた、との新情報を報じている。(9/27-29)

 

【テルアビブ・西岸地区までに広範囲でヒズボラの攻撃】(Y,P,H)
ヒズボラ司令部への空爆直後から28日にかけて、ヒズボラからミサイル200発近くが飛来し、イスラエル国内の広範囲で1000回以上サイレンが鳴った。
まず空爆の数時間後の27日夜には北部へ激しい攻撃があり女性2人が負傷、翌28日朝にはイズレエル平原以北という広範囲にミサイルが撃ち込まれ、北部のほぼ全域でサイレンが鳴った。また夕方にはイエメン・フーシ派がテルアビブに向けてミサイルを発射、ミサイル自体はイスラエルの領空外で迎撃されたが、テルアビブやベングリオン空港など中央部から内陸部にへの広い範囲でサイレンが鳴った。そして22時ごろにはヒズボラからの長距離ミサイルがエルサレム周辺に飛来、エルサレムの郊外や西岸地区内でサイレンが鳴り、エルサレムから約12kmの入植地近くに着弾。被害は無かったが、一時的に一帯が停電した。
これらの攻撃を受けて民間防衛軍は30日夜までの2日間中央部の警戒度を上げ、集会・イベントの参加者上限を1000人にすると発表。テルアビブやエルサレム周辺でのサイレン・着弾などはあったものの、ヒズボラが発射したミサイルの数は先週よりも少なく、ナスララ殺害に対する報復としては予想を下回ったため、「報復が出来ない状態なのでは」と現地メディア。(9/28)

 

【レバノンUNRWAの重役兼任のハマス司令官を殺害】(Y,P,H)
レバノン南部の港町ティルス(ツロ)で30日にイスラエル空軍の空爆があり、ハマスはレバノン支部リーダーでハマス海外部指導層の1人でもある、ファテ・シェリフ・アブ・アル=アミンの死亡を発表した。
しかしアル=アミンには、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)レバノン支部の教職員組合長という顔もあり、10月7日直後にはハマスによる虐殺を称賛する投稿などを行い、今年3月には「規定違反」を理由にUNRWAから停職処分を受けていた。
UNRWAのラザリニ事務局長は1日に、「今日明白なことは、昨日の時点でそうではなかった」と、アル=アミンがハマスのリーダーであった事実について知らなかったと釈明している。(9/30-10/1)

 

【イランからの大規模な攻撃】(Y,P,H)
1日夜にイランは181発の弾道ミサイルをイスラエルに向かって発射、多くはイスラエルをはじめ米英仏・ヨルダンなどの反イラン包囲網の防空システムにより迎撃されたが、一部はイスラエル国内に着弾し、南部ベエルシェバ近郊から北部ハイファの南までの約200キロでサイレンが鳴り響き、イスラエル国民の大半が1時間弱シェルター内に避難する事態になった。この攻撃は4日前のヒズボラ最高指導者ナスララと同席していたイラン革命防衛隊レバノン司令官、そして7月のハマス政治部指導者ハニヤという3人のイスラエル軍による殺害に対する報復だと、イランは発表。
イスラエル側に死者は出なかったが市民3人が負傷し、中央部を中心に少なくとも100戸の住宅が被害を受け、西岸地区ではガザからエリコに来ていたパレスチナ人にミサイルの破片が落下し死亡している。
また米CNNは衛星写真などから、南部にある2つの空軍基地とモサドの司令部またはその周辺にミサイルの一部が着弾したと伝えており、翌2日に国防軍は基地内の着弾と施設への被害は認めつつも、「空軍のオペレーションには影響せず、戦闘機などの被害はない」としている。攻撃直後には安全保障内閣で翌朝には軍・諜報部トップらとの実務者会議が行われ、イランに対する具体的な報復攻撃の内容・規模については決定していないが、「激しい攻撃にはなるが、地域戦争にはならないようなものになる予定」と関係者。(10/1-2)

 

【テルアビブ南部で乱射テロ、7人が死亡】(Y,P,H)
イランによる攻撃の約30分前に、テルアビブ南部のヤッホ地区でパレスチナ人2人による乱射テロが発生し7人が死亡、16人が重軽傷を負った。
テロリストはヘブロンに住むハマスメンバー2人(19・25歳)で、1人はM16自動小銃もう1人はナイフを手に駅に停車していたトラムに入り銃を乱射。乗客4人を殺害した後にトラムから出て、周囲に銃撃・刺傷を行いさらに3人を殺害した。
発生直後に銃声を聞いて駆け付けた町のパトロール隊と、近くに居合わせ拳銃を所持していた市民がテロリストと銃撃戦を行い、テロリスト1人が死亡もう1人も負傷し無効化された。テロ直前に2人が近くのモスクに居たことから、ベングビル国家治安相がモスクの関与を暗示するような発言をしたが、無関係だったことが分かっている。(10/1-2)

 

【レバノン南部の地上作戦、8人の兵士が戦死】(Y,P,H)
前日1日に開始された国防軍による南レバノンの地上作戦で2日の朝、2つの特殊部隊の兵士たち8人が戦死した。霧が濃いなか、対ゲリラ戦闘を専門とするエゴズ部隊が作戦を実行していたが、建物の中でテロリストたちと遭遇し激しい銃撃戦に発展。迫撃砲や対戦車ミサイルなどの集中砲火を浴びて6人が死亡、重傷4人を含む約30人が負傷した。また共に参加していたゴラニ旅団の偵察部隊も対戦車ミサイルの砲撃を受け、2人が死亡している。
この作戦では、少なくとも30人のヒズボラのテロリストたちが死亡しているとのことだが、機密情報であることから南レバノンのどこかについては明かされておらず、「シーア派の村」とだけ報道されている。(10/2)

 

【国防軍、2000年のラマラリンチの実行者を殺害】(Y,P)
空軍はガザ中央部に対して空爆を行い、ハマスのテロリストであるアブデル・アジズ・サルハを殺害した。サルハは第2次インティファーダ時(2000)に起こった、ラマラに誤って入ったイスラエル兵士2人に対するリンチ殺害事件の首謀者で、殺害後に笑顔で血塗れの両手を窓から掲げ民衆が歓喜する姿は、インティファーダを象徴する1コマとなった。
サルハは数か月後にイスラエルによって逮捕され終身刑の判決を受けていたが、11年イスラエル兵解放の際に釈放され以降ガザに住んでいた。ガザではハマスメディアの記者となり、イスラエルに関する専門家としてテロ行為への加担を続けていたことから、標的になったとされている。(10/3)

 

【ISによって誘拐された少女、国防軍によりガザから解放】(Y,P,H)
国防軍は3日、10年前にイスラム国によりイラクで誘拐されていたヤジディ教徒の女性、ファウジア・アミン・シドゥさんをガザ地区で救出した。ファウジアさんは11歳の時にイスラム国によりシリアへと連れて来られ、そこでイスラム国を支持するハマスメンバーによって買われ、その後はガザで暮らして子を出産するよう強要されていた。しかしその男性が(おそらくイスラエルの攻撃によって)死亡したため逃亡、南部ハンユニスに隠れていた。
そんななかイスラエル公共放送の記者に連絡し、自身の境遇を語って救出を求めたことをきっかけに、今回の救出劇となった。ファウジアさんは国防軍部隊に救出され、イスラエルからヨルダン経由でイラクに帰国し家族と再会、イスラエルの名前は出さなかったが家族からは喜びのコメントが。
ヤジディ教とはクルド人の一部が信じる民族宗教で、イスラム国は彼ら数千人を虐殺し、数千人の女性たちが人身売買され、多くが未だに行方不明になっている。(10/3)

◯ 内政

【防衛相は断念も…サアル氏の新希望党が連立入り】(Y,P,H)
2週間前に連立入りと防衛相就任が報じられ、1週間前に断念すると発表していた新希望党のギドン・サアル党首が29日夜、ネタニヤフ首相との共同記者会見で自身の連立入りを発表した。
ネタニヤフ氏は「私たちの間に不一致があったことは公然の事実だが10月7日以降、私たちはそのことを過去に置いた」とサアル氏の連立入りを祝福。サアル氏は「戦争に関することについて様々な角度からの対話を持ち、大きな共通点があるため、イスラエル防衛のためにともに働ける」とコメント。
現状で連立入りの相互条件などもなく、新希望党の議員には党議拘束はないため連立入り直後の予算に関して、同党議員は反対票を投じている。サアル氏の連立入りに関しては、連立を拡大することで極右のベングビル国家治安相の発言力を小さくする目的があるのでは、と現地メディアは分析。(9/29)

国際情勢

【サウジ皇太子「個人的にはパレスチナ問題には興味がない」】(Y,H)
米アトランティック誌は29日に、サウジ皇太子ムハンマド・ビン・サルマンと米ブリンケン国務長官の今年1月の会談内容を報じた。サウジアラビアでの会談で、その中でサルマン皇太子は「パレスチナ問題に対して個人的には興味がないが、私たちの国民にとっては重要な問題」と発言。そのような背景からアメリカに対し、イスラエルとの国交正常化に対してはパレスチナ問題の進展を条件にするとの姿勢を改めて示した。
またブリンケン氏がテロ拠点攻撃のためにイスラエル軍が地上作戦を行うことに関し質問すると、皇太子は「6か月や1年後に戻ることはできるだろうが、(恐らく国交)にサインした直後であれば、容認できない」と、一定の時間が経てばガザでの軍事作戦がイスラエル・サウジ間の関係には影響しない、と驚きの見解を示した。
サウジ当局は「記事の内容は不正確」とコメントしているが、内容についての明確な否定はしていない。(9/29)

 

【バイデン大統領、イラン核施設への攻撃には反対】(Y,P,H)
前日のイランによる弾道ミサイルの攻撃から一夜明け、報復攻撃について準備を進めるイスラエルに対してバイデン大統領はイラン核施設の攻撃は支持しない姿勢を明言した。バイデン氏は対イランにおいてはイスラエルを全面的に支持・支援する姿勢を明言、オースティン国防長官もガラント防衛相と電話会談し、イスラエルを守るために中東に現在居るアメリカ軍部隊を配備し続けると確約している。
しかしイラン核施設の攻撃を米国は支持するか、という質問に対しては「答えは、Noだ。G7はイスラエルには報復する権利があることでは賛同しているが、それは均衡性のとれたものである必要がある」と回答した。国際的なイランへの制裁措置をさらに強めるという、外交的報復を模索しているもよう。(10/2)


[情報源略号表]
 文末の( )内の記号が情報源です。(掲載日が異なる場合もあり。)
 P=エルサレム・ポスト  https://www.jpost.com/(英語)
 H=ハアレツ       http://www.haaretz.com/(英語・ヘブライ語)
 Y=イディオット・アハロノット http://www.ynetnews.com/(英語・ヘブライ語)

[転載・引用・再配布について]
 教会活動等の非営利目的ならばOKです。ユダヤ人および
 各宗教教派に批判的な文脈での引用はしないで下さい。

 
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シオンとの架け橋、京都府


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