れんげ の花。

子供のころ、よく花びらをとって 蜜 を吸って楽しんでいました。

昭和末頃まで 田んぼでよく見かけたこの花は、

そのまま鋤（す）きこまれ、肥料として利用されてきましたが、

今では化学肥料に取って代わられ、隅の方で見かけるだけになりました。

そのため、れんげの はちみつ は減少し、価格が高騰。

特殊なものを除いて一番高価な はちみつ となりました。

市場原理で 縁遠くなるのは、少し悲しいことですね。


だから、

れんげ を見かけたら、ぜひ思い出して欲しいんです。

子供の頃に、友達と駆け巡ったれんげ畑を、

れんげの花飾りをつけた女の子の笑顔を。

たくさんの人の心に れんげが また咲くと、

いつもの 風景にも れんげが また咲き誇る と思うのです。

みつばちたち は、その時を待っているのです。

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　先日 岡山で、日本獣医公衆衛生学会　市民公開シンポジウム でのお話。

この号では、「ミツバチの産業利用」 について、
独立行政法人　農業・食品産業技術総合研究機構　畜産草地研究所の 木村 澄さんの お話を抜粋します。


　人類は みつばち から多くの恩恵を受けてきた。 はちみつ はもちろん、蜜蝋の歴史も長い。 近代になりローヤルゼリーやプロポリスを、最近では みつばち が採集する花粉や、はち毒 も 養蜂業の一環として生産されるようになった。
　一方、このような「直接的貢献」ではなく、みつばち はポリネーター（送粉昆虫）として、植物の花粉媒介をおこなうことで、人類に間接的に貢献してきた。

◆みつばち の貢献
　■ 直接的貢献（蜂産品）
　　　▶ みつばち が生産（収集）する物
　　　　・はちみつ
　　　　・ローヤルゼリー
　　　　・プロポリス
　　　　・花粉
　　　　・蜜蝋
　　　　・その他
　　　▶ みつばち 自身による物
　　　　・はち毒
　　　　・はちのこ　　
　■ 間接的貢献（送粉）
　　　▶食糧増産
　　　　・果樹
　　　　・蔬菜（そさい） ※野菜など
　　　　・牧草
　　　　・その他（ソバなど）
　　　▶環境保全


◆ みつばち のポリネーターとしての経済価値は非常に高い。
　　・1986年 アメリカにおける経済価値 約146億ドル
　　・近年 世界的レベルでの経済価値 1,530億ユーロ（約24兆円）
　　　→世界で生産される、人間が口にする食べ物の総生産高の9.5％にあたる。
　　・2014年 日本における経済価値 約1,614億円

◆ 花粉媒介の実際
　　・日本　イチゴ
　 　　花粉媒介は欠かせず、ほぼ施設栽培のほぼ100％ みつばち が利用されている。
　　 　イチゴの花粉媒介用の みつばち群 は、夏期に北海道などで育成。
　　 　10月から11月にかけて施設に導入。長いところでは5月まで。
　　 　5月に回収され、次のシーズンに向けて改めて育成される。
　　・日本　メロン
　　 　2月下旬から5月にかけて。
　　・日本　リンゴ
　　　 路地栽培ではリンゴで多くの みつばち が利用される。
　　・アメリカ　アーモンド
　　　アメリカでは約200万群強の みつばち群が飼育されていると言われている中、約150万群がカリフォルニア州のアーモンド花粉媒介に使われる。

◆花粉媒介の利用上の問題点
　　・みつばち は基本的に屋外で飼育する家畜であるので、施設のような閉鎖系で飼育する方向で改良がなされていない。
　　・施設内での飼育技術も必ずしも確立しておらず、養蜂農家や園芸農家の経験に依存している。
　　・ポリネーターとしての みつばち の需給は逼迫しており、育成時に みつばち のなんらかの要因による供給不足に陥る懸念は、常に抱えている。



　みつばち のポリネーターとしての経済価値の算出方法は、
　　・作物の生産高
　　・その作物の授粉に貢献するポリネーター中のミツバチの割合
　　・各作物におけるポリネーターへの依存度
などを元に計算されているようです。

いずれにしても、その経済価値はすごい数値です。

　こうしてみると、みつばち は家畜でありながら、大事な生産者でもあります。

彼女たちの働きやすい環境を作っていくことが とても大事だということがわかります。

　みつばち にとっての労働基準法を作ってもいいくらいですね（笑）。

　れんげ のはちみつ。

　今年の新蜜はまだなのですが、待ちきれない方に こちらをどうぞ。

　280g　1,700円
  

れんげ はちみつ

　 

　先日、はちみつ の配達がてら、 備前国総社宮 に初めて行ってきました。

　規模は大きくありませんが、 その雰囲 気 が どことなく いいんです。

　特に後ろに 在る 龍ノ口山（257m） が、これまた とても いいんです。

　ぼんやり とした表現しかできなくて恐縮なのですが、

　今回のお祭りに 若い力 を集めるくらいの 神社です。
　
　今回のお祭りにはご都合がつかなくても、後日 良き日に、

　ぜひ一度、足を運んでみてください。

　それではまた次回。

　最後までお読みいただき、ありがとうございました。

　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　BeeDirection 代表  笠原 義久