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みなさま、こんにちは。梅雨に入り、天気や気温の変動が大きいですが、いかがお過ごしでしょうか。
 
今回は、4月から新たに力を入れている事業についてご報告します。
ぜひ、リンクをクリックしながらご一読ください!
 

社会的養護下にある外国ルーツの子ども・若者支援の取り組みを強化します

児童養護施設等で暮らす子どもや、児童養護施設等を退所した若者が直面する課題について、ISSJではこれまでも支援・発信を行ってきました。積み重ねてきた経験・知見をふまえ、今年度は2つの助成により、持続可能な解決をめざして力を入れて取り組みます。
合わせて、首都圏の児童養護施設等を対象としてアンケート調査を実施します。社会的養護下にある外国ルーツの子どもについて、客観的なデータはまだほとんど存在していません。この調査により当事者のニーズや支援のあり方を可視化し、今後の取り組みや政策提言の基礎資料として活用していきたいと考えています。
児童相談所から寄せられた実際の相談

地方都市の児童相談所から、「措置中のきょうだいが無国籍状態かもしれない」との相談が寄せられました。子どもたちの在留カードには「A国」と記載されていましたが、パスポートはありません。きょうだいは里親家庭や児童養護施設で、自分が「無国籍」であるとは意識せずに育ち、学校に通い、高校卒業を控えて就職が内定している子もいました。

相談を受け、ISSJがA国大使館に照会した結果、本国での出生登録がなされていない「無国籍状態」であることが判明しました。背景には、不安定な法的身分のまま居所を転々としていた母親の生活状況がありました。

 

通常、本国への登録手続きには実親の協力が不可欠ですが、連絡不通や書類不足などで頓挫するケースが少なくありません。実親の協力が得られない場合、児童相談所が職権で手続きを進められるよう、大使館・領事館へ粘り強く働きかける必要があります。本事例でも母親の協力を得ることが難しかったため、国籍問題に詳しい弁護士に相談をしながら、大使館との協議を重ねました。

 

また、手続きの進行と並行して、子どもたち自身へ「無国籍状態であること」や「母親が手続きをできなかった経緯」を説明しました。周囲の日本人と同じように育ってきたきょうだいにとって、国籍取得の手続きは、自身のアイデンティティと深く向き合うプロセスでもあります。

 
ソーシャルワーカーより
児童養護施設では、子どもが中高生になると、生い立ちの整理や自立支援の一環として、外国籍の子どもの在留資格や国籍を確認することがあります。その際、児童相談所や施設が管理する記録の中に、本国発行の出生証明書やパスポートといった「国籍を証明できる証書」が見つからないことがあります。実は、これをきっかけに無国籍や無登録の状態が判明するケースはめずらしくありません。「もしかして無国籍かもしれない」と少しでも気になることがあれば、ぜひ相談をお寄せください。
「移住女性のキャリア支援の仕組みづくり」に取り組みます
ISSJがこれまで実施してきた、「社会との接点が希薄な移住女性のための日本語教室」や「難民の背景を持つ移住女性の社会統合促進事業」での学びを引き継ぎながら、それらを「社会の仕組み」としていくための、また、新たな挑戦です。

これまでは、当事者ニーズを第一に、「機会の確保」をプロジェクトベースで行ってきました。その中で、女性たち自身だけでなく、彼女たちを取り巻くコミュニティ、そして地域社会の変化も見てきました。足掛け10年となろうとする今、強く思うのは、これらを持続可能な取り組みにしていかなくてはならない、ということです。

仕組みづくりもまた、一朝一夕にはいかない挑戦でしょう。それでも、一歩ずつ取り組んでいきたいと考えています。
この事業の詳細はISSJウェブサイトにてご覧いただけます。

イギリスのNGO・LUMOS財団との意見交換を行いました

去る5月21日、イギリスの国際NGOであるLUMOS(ルーモス)財団より、CEOのHoward Taylor氏とプログラム副ディレクターのIrina Malanciuc氏の2名がISSJを訪問し、日本における里親制度や養子縁組制度について意見を交わしました。

 

LUMOS財団は、「ハリー・ポッター」シリーズの著者であるJKローリングが設立した財団です。子どもたちが養護施設ではなく家庭で育つことができるように、世界のさまざまな制度の改革や、家族分離の抜本的問題(貧困など)の解決に取り組んでいます。

「ルーモス!」とは、「ハリー・ポッター」に登場する、あかりを灯すための呪文のこと。世界の中で最も不利な状況に置かれている子ども達に光を当てることを目的に、この財団はつくられました。

お二人からは事前にたくさんの質問を受けていましたが、意見交換は活発に進み、予定の1時間はあっという間に過ぎました。

 

日本の政策では子どもの里親委託や養子縁組の重要性が語られているにもかかわらず、計画通りに進まないことには複数の要因があります。たとえば、「施設養護」中心で発展してきた児童福祉の歴史や血縁を重視する文化、社会的認知の不足など。そして、家庭養育の支援も併せて必要とされ、複合的な課題を抱える家族や妊産婦への支援、里親・養親への支援の強化、もちろん児童相談所の業務負担の見直しも必要です。

 

子どもは誰もが、温かい家庭のなかで育まれる権利を持っています。出自に関係なく、すべての子どもにその機会を届けたい――。この共通の願いを再確認し、同じ志を持つ仲間がいることの心強さを改めて実感した意見交換会でした。
 
LUMOS財団のウェブサイトはこちら。
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