ウクライナ危機とISSJの取り組み
ウクライナへの軍事侵攻が開始されてから早1ヶ月が経過し、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、すでに400万人超、ウクライナ人口の1割近くが出国したと言われています。このような悲惨な人道危機を受け、ウクライナの隣国をはじめ、ヨーロッパ諸国や世界各地で、支援の輪が広がっています。
 
【ISSJの難民支援】
もともとISSJは、インドシナ難民(いわゆるボートピープル)が来日した1979年から、日本での難民支援を行ってきました。80年代から日本に逃れたミャンマー、イラン、クルドなどの人々、アフリカの紛争地から個別に逃げてきた人々、最近ではシリアやロヒンギャ、アフガニスタン難民にもコミュニティ支援や個別支援を提供しています。ウクライナ難民に対しては、以下の支援を行います。
  1. 日本に逃れた難民への個別支援(ソーシャルワーク)
  2. 現地(周辺国)で難民支援を行っているISS支部のサポート
【世界のISSネットワーク】
ISSJは国際福祉ネットワークInternational Social Service(ISS)の日本支部です。ISSは、1924年の設立時より、国境を超えて移動する人々、とりわけ子どもの福祉に焦点を当て、保護および支援を行ってきました。今回のウクライナ危機では、ヨーロッパを中心とするISS支部は、国境を越えて移動してきた家族、および家族のいない未成年など福祉的ニーズの高い人々のために、現地での支援を展開しています。
 
【現地の支援】
以下の支部は、避難してきたウクライナ難民への支援を提供しています。
  • ISSモルドバ支部
    入国した32万人のうち約22万人は他のEU諸国を目指して出国し、10万人が残っています。そのうちの半数近くは子どもです。同伴者のいない子どもの存在も確認されています。
  •  ISSルーマニア支部
    ウクライナに接する国境の監視を行い、同伴者のいない未成年や、人身売買のリスクを特定する取組を行っています。
  •  ISSブルガリア支部
    3月5日時点で25,000人のウクライナ難民が流入しました。市民は積極的に支援を行っています。ブルガリア支部は無料相談を行い、難民申請の方法や子どもの教育へのアクセス、ブルガリア市民権取得のための手続きなどについて法的助言を提供しています。
さらに詳しく現地の情報をお伝えするサイトを立ち上げました。こちらからぜひご覧ください。
難民の青年の進学資金ご支援のお願い

日本でアラブ料理のレストランを開くことを目指す難民の青年。


来日から7年、母国で得られなかった教育の機会を日本で得て、学んできました。そして今春、夢の第一歩となる調理師免許を取得するため、専門学校へ進学を希望しています。

 

しかし、ようやく掴んだ合格通知の喜びもつかの間、福祉制度の壁に阻まれ、進学すれば家や生活費を失ってしまう現実に直面しています。将来的な自立のための進学であっても、生活保護を受けながら専門学校や大学に在籍することは認められないからです。

難民の青年は言います。「今、専門学校に行かなければ、ずっと生活保護のままになってしまう」と。彼の自立、夢の実現に向けて、皆さまのお力添えをいただきたく、ご協力をお願い申し上げます。

 

目標金額:51万円

ご寄付受付期間:5月末まで

 

*以下の特設サイト(リンク先)より青年のストーリー・ご寄付方法をご覧いただけます。

活動報告(養子縁組事業部の取り組み)
【出自を知る権利に関する勉強会】
ISSJでは養子縁組後の支援について、記録に関する専門家や他国での取り組みを学び実践で生かせるよう2月から3月にかけてISSJのワーカーと関係者向けに以下の勉強会を開催しました。
(写真は英国バーナードスによるオンライン勉強会の様子)
①第2回記録の管理と情報提供のあり方に関する勉強会(東京都モデル事業)
日時:2月3日
講師:阿久津先生(目白大学助教授)
内容:ISSJを含む4つの東京都民間あっせん団体による、記録管理体制及びアクセス支援に関する意見交換
②英国バーナードスのアーキビストによるオンライン勉強会(日本財団助成事業)
日時:2月22日
講師:バーナードス(Barnordo's:イギリスの代表的な慈善団体)より、アーキビスト、ソーシャルワーカー、養子縁組記録管理責任者の3名
内容:記録開示方法や支援での留意点、イギリスの養子縁組に関する情報開示の法制度について
③カナダ・ブリティッシュコロンビア州の養子縁組あっせん団体による情報開示支援(日本財団助成事業)
日時:3月17日
講師:サンライズ(Sunrise Family Services Society:カナダの養子縁組あっせん団体)代表
内容:Openess(養子縁組後情報開示登録)という制度がある同州における、養子、養親、産みの親の3者の交流のサポート方法について
ソーシャルワーカーのつぶやき vol.8
コロナ禍の中、週末は動画配信サービスで海外ドラマを見てその世界にどっぷり入り海外に行った気分になりリフレッシュしています。最近までの週末はアメリカに「行って」いました(笑)。以前、NHKで放送されていたアメリカのドラマ「THIS IS US」。メインの夫婦とその三つ子(うち一人は養子)のそれぞれの人生を辿り、現在、過去、未来を秀逸な脚本により飽きることなく見せてくれます。
 
そこに描かれているのは親子愛、夫婦愛、養子縁組、養子の経験する喪失、ルーツ探し、妊活、不妊、障がい、ジェンダー、人種差別等ここに挙げても本当にいろいろな要素が入っていてISSJの事業に関連するキーワードだらけ。『どんなに酸っぱいレモンでもレモネードを作ることができる』。ドラマの中での印象深い人生の例え話です。ドラマでぜひ確認してみてください。(井上)
スタッフ紹介(大谷苑子

もともと学生時代に日本の外国人収容施設や移民政策を調べたことがきっかけで、移住者・難民の方と直接かかわる活動を始めました。ISSJに入職してから約2年半、そのような方たちの相談支援や病院同行に携わっています。仕事を通して、異なる人生観、価値観、家族観などに出会い、人の生きる営みの奥深さを学ぶ日々です。

 

趣味は、読書、ギターの弾き語り、映画鑑賞など(最近のお気に入り映画は「ドライブマイカー」)。映画鑑賞後、友人たちとあれこれ感想を言い合う時間が好きです。天気のいい時は、散歩にもでかけます。ちょうど今は桜が綺麗な時期ですね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。ISSJメルマガに関するご質問・ご意見がございましたら、issj@issj.orgまで、お気軽にお問合せください。
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