私たちの多くは、父、母、きょうだい、祖父母といった血のつながった親族がどのような人たちかを知っています。実際に会ったことはなくても、その人を知る人から、その人にまつわる話を聞き、写真を見て、その人を思い描くことができるのではないでしょうか。
自分は誰から生まれ、誰に育まれて、今ここに存在するのか。
その答えの多くは、血のつながりをたどれば自ずとわかります。けれども、特別養子縁組によって「養子」として迎え入れられた子どもは、親族との法律上のつながりが絶たれ、交流することもなくなるため、「血のつながった人」を身近に感じることが難しくなります。
ISSJは、そのような子どもたちが、生みの親やきょうだいのような「血のつながった人」をもっと知りたいと思ったとき、知るための方法が約束されていることが、大切だと考えています。なぜなら、子どもたちは、自分の親が養子縁組を選んだ理由を知ることで、その選択に導かれて今に至る自分の人生を見つめ直し、受け入れ、その先に進むことができるようになるからです。
そのため、ISSJをはじめ、養子縁組の相談に応じる団体は、実の親がその選択に至る過程に寄り添い、その記録を残し、記録に基づくさまざまな情報を養親や養子に伝えることができるように管理する責任を担います。ISSJは、養子縁組後の相談窓口を立ち上げて、養子縁組の当事者からのご相談に応じています。
養子縁組後支援の取り組みが日本国内でも浸透し、制度化され、養子になった子どもたちにとって、出自を知ることがもっと身近になることを願います。