あなたの母語で、子どもに話しかけて

国境を越えた移住や国際結婚により、複数の言語環境下で育つ子どもたち。

子どもの言葉と発達について専門家に話を聞くと、意外な事実がわかりました。記事はこちら

コラム ~言葉の記憶~

何年か前、海外出張に向かう飛行機の中で、ふと子どもが大声を出していることに気づいた。これから機内食が配られるというときだった。アジア系と思われるその男の子は、英語で次のように叫んだのである。
 
“I hate Onigiri, it’s disgusting!!!(おにぎりなんて大嫌い、あんなくそまずいもの!!←こういう風に聞こえた。)
 
瞬間、ひどく傷ついた。刃物で切られたみたいに。が、なぜそんなことになったのか、まったく理解できなかった。
 
男の子には別の機内食が配膳された。
 
私は、自分が何を食べているのかよくわからず、つらつら考えていた。なぜか、子どもたちと過ごした遠い日々の記憶が次々によみがえってきた。
 
幼稚園児のための小さなおにぎり、運動会にみんなで食べるおにぎり、高校生の息子が部活の後で食べる特大おにぎり…。思えば、小さな命をつなぐために、どれほどおにぎりを握っただろう。子どもと外出するときには必ず持って行く非常食でもあった。
 
何でもない毎日の中で、おにぎりを作り、食べてもらう。喜んでもらえるように、小さな工夫を凝らす。笑顔のときもあるし、不機嫌な反応もある。その行為を通じて、いろいろな交流をしていたのだと、今になって思う。言葉にならない想いを、相互にやりとりしていた。
 
彼の言葉は、それらを全面否定した。それが、私を深く傷つけたのだと気づいた。
 
子どもを責めるつもりはない。ましてや、日本文化を礼賛しているわけでもない。ただ、自分の中に大事にしまい込んでいた記憶が、特定のもの・言葉とこんなにも深く結びついていることが、大きな驚きだった。(石川)
お知らせ
【活動報告①】オンラインセミナー、第1回目開催報告!
9月25日、2021年度 外国にルーツのある家族と子どもへの相談支援オンラインセミナー第1回「外国にルーツのある家族と子どもへの相談支援の基礎」を開催いたしました。
 
講師には、東洋大学ライフデザイン学部教授 南野奈津子先生をご招待。日本における外国にルーツのある子ども・家族の現状や、相談者のニーズや背景に潜む「5つの壁」などについて、お話しいただきました。また、全国各地より120名を超える方々にお申し込みを頂き、100名近くの方がご参加くださいました。
 
次回は、10月30日(土)に第2回「外国にルーツのある子どもの在留資格や国籍に関する相談支援」を開催いたします。お申し込みをいただいた方に限り、後日1週間の録画配信もございますので、奮ってご参加ください♪
 
セミナー詳細・お申し込みはこちらから。
【活動報告②】ルーツ探しの相談~よりよい支援のための内部研修
日本財団の助成を受け、文京学院大学の森和子教授をスーパーバイザーとしてお招きし、養子縁組後の支援に関する内部研修会を行っています。
 
8月27日に行った研修会第二回では、成人した養子のルーツ探しと、それについて複雑な気持ちを抱える養親さんの双方からの相談に対応した事例について検討しました。出生に関する情報不足や、葛藤のある養子・養親へのサポートの仕方など、森先生からご助言をいただき、各ワーカーがそれぞれの経験を共有しました。特に支援者として、養子と養親双方が気持ちを表現できる場をつくることの大切さを、あらためて気付かされました。
ソーシャルワーカーのつぶやき vol.5 

強雨の朝、子どもを保育園に送る際、ご近所のおじさんから「雨の中、ご苦労さん!」と声を掛けていただきました。その瞬間、私はようやくあることに気が付きました。

 

子育てをはじめた当時、子どものためにと思い、ご近所付き合いなど、少しがんばって、地域とつながろうとしていました。しかし、いま地域に助けられているのは子どもではなく、母である私だ、と。

 

子を抱え、独りで、せかせかした気持ちになっている朝に、自分自身で温和な気持ちに戻すのは限界があります。こうして自分を見ていてくれる人の存在が、力になるのだと知りました。(山口)

スタッフ紹介(近藤花雪)
はじめまして、近藤花雪(かゆき)と申します。長野生まれの京都育ち。時折受ける関西弁でのお電話に、一人ひっそり、ほっこりしています。

ISSJに入職して、はや4年が経ちました。難民・移住者支援に携わる中で、自分だけの人生では出会うことがなかったであろう、様々な景色を見せていただいています。美しい景色だけではありませんが、知り、学ぶ喜びに溢れた毎日です。

理論と実践とを架橋したい・・・そんな壮大すぎる目標は胸にしまって、ほんの少しの冒険心を持ちながら、一人ひとりの現実に真摯に向き合っていきたいと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。ISSJメルマガに関するご質問・ご意見がございましたら、mailmagazine@issj.orgまで、お気軽にお問合せください。
ISSJ公式Facebookをフォロー!
最新情報は公式Facebookページにて、随時更新しております。よろしければご覧ください!
Facebook
正しく表示されない場合はこちら
このメールは、以前よりISSJにメール登録のある方に送信しております。今後も引き続きメールマガジンの受信を希望される方は こちらをクリック してください。 今後メールの受信をご希望されない方は、こちらから配信停止手続きが行えます。
本メールは mailmagazine@issj.org よりmailmagazine@issj.org 宛に送信しております。
東京都文京区湯島1-10-2 御茶ノ水K&Kビル3F


全てのメーリングリストから配信を停止する。 配信停止 | 登録情報更新 | このメールを転送する | 迷惑メールと報告する