【兆し】
新型コロナウイルスに伴う不要不急の外出自粛に、追い打ちをかけるような梅雨空。
じめじめとした重苦しい6月の空気はヴァイオリンにとっても厄介で、1683年イタリア製のニコロ・アマティもカラッとしたヨーロッパの風が恋しそうです。
コンサートの延期や中止が続く中、希望の兆しも見え始めています。
音楽の都、ウィーンでは名門ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が3カ月ぶりの公演を行い、国内でも観客を制限しながら緊急事態宣言の解除後では初となるオーケストラのコンサートが開かれました。
クラシックの調べを、多くの人が待ちわびているのでしょう。
ピアニストの實川風さんと渋谷・美竹清花さろんで共演する10月のデュオリサイタルは、チケット発売日に売り切れとなりました。
何か月も演奏の場を離れている悲しさと、先行きの見通せない不安は拭えませんが、また演奏を聴きたいと思ってもらえることが何よりの心の支えになっています。
コンサート再開の日を願いつつ、動画配信のチャレンジも続けています。
「音楽をオンラインで楽しむ」がテーマのインターネットサイト Todays.Concertでは、バッハの「ガヴォット」やパガニーニの「カプリース」を収録した動画を販売中。
https://www.todays-concert.com/mai-suzuki
7月17日(金)には金子鈴太郎さん(チェロ)黒岩航紀さん(ピアノ)とメンデルスゾーンの「ピアノ三重奏曲」などをお届けするライブ配信を企画しています。
生中継での配信は初めての挑戦。
詳細は追ってご案内いたしますので、是非ご期待ください。
東京都の芸術文化活動支援事業で、予定の4倍の応募が殺到しニュースにもなった「アートにエールを!東京プロジェクト」では、日本舞踊とクラシックバレエ、ヴァイオリンという異色のコラボレーション企画が審査を通過し、動画撮影の準備を進めています。
後援会メンバーをお招きする第2回の特別コンサートは8月26日(水)に延期し、会場を美竹清花さろんに変更して皆様のお申し込みを受付中です。
梅雨が明ければ夏本番。
今できる努力と挑戦を重ねながら、光差す時を待ち望んでいます。