ヴァイオリニスト 鈴木舞 ニュースレター Vol.32

【架け橋】

 

 

感染の再拡大が懸念される新型コロナウイルスは、音楽の形をも変えつつあります。

徐々に再開し始めたコンサートでは、マスクやマウスシールドを着用しての演奏を初めて経験しました。

息苦しかったり、ズレて気になったり、楽譜が見えにくかったり…。

音楽界も『with コロナ』の新様式を模索中です。

 

動画やライブ配信の取り組みもその一つ。

東京都の芸術支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」で創作した約5分半の作品が、ついに公開されました。

日本舞踊で師範の尾上博美さん、東京シティ・バレエ団に所属する岡田晃明さんと3人で織り成すコラボレーションは「文化の架け橋」がテーマ。

コロナが世界や社会を分断する中、ジャンルや文化を越えた芸術の繋がり、融合に新たな意味があると考えたからです。

まずは選曲に取り掛かりました。

元々あまり多くはないヴァイオリンの無伴奏曲から4、5曲をピックアップ。

踊り手に動画を送り、2人とも一致して選んだのがクライスラー作曲の「レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース」でした。

 

次は振り付けです。

尾上さんが日本舞踊の様々な動きをビデオに撮り、それを参考にしながら岡田さんが自分の振りを付けたり、ストーリーを練り上げました。

異なる和洋の踊りに一体感を生むため、布を使うアイデアも取り入れました。

動画編集のプロに依頼した撮影は渋谷の「美竹清花さろん」をお借りして行われ、多角度から合計6テイク。

収録ならではの緊張感と集中を保ちながら、作品を完成させました。
こちらより是非ご覧ください。

7月27日には金子鈴太郎さん(チェロ)黒岩航紀さん(ピアノ)と自身初のライブ配信を行いました。

演奏者3人に対して、配信スタッフはカメラ、録音、技術の担当を含めて5人ほど。そのうち2人は東京藝大の同期でした。

複数設置したカメラの映像をどのタイミングで切り替えるか、といった細かな指示も、音楽を深く知るチームならでは。

初挑戦で通信トラブルもありましたが、日本の現代作曲家を多く取り上げたプログラムに好評をいただきました。

室内楽のトリオでは最も演奏回数の多いメンデルスゾーンの「ピアノ三重奏曲第1 番」も3人の個性が混じり合い、共演者から刺激やインスピレーションを得て対話を楽しめました。

8月中旬には東京、那須、山梨で計4公演。東京のレストランでは、複数の個室をオンライン会議などに使われるzoomで繋ぎ、密を避けながら音楽と食事を楽しむという新たな試みにも関われました。

 

河口湖オルゴールの森美術館では、3億円のストラディバリウスと数万円のヴァイオリンで同じ曲を弾き、お客さんに聴き比べてもらうクイズを実施しました。

テレビ番組の〝格付けチェック〟では解答者が苦戦していますが、広いホールなら響きの違いは際立ちます。

ほぼ全員が正解し、銘器たる所以を実感してもらえました。

弾かせていただいたストラディバリウスは、特に低音が豊かで、野性味や人間味のある太い音色、迫力が特徴的でした。

私の愛するアマティは宗教画のマリア様や天使のような、明るさや透明感のある音を響かせます。

ストラドはアマティより小ぶりで、表板など全体的に膨らみのあるフォルムも目を引きました。

 

「音楽をオンラインで楽しむ」がテーマのインターネットサイト Todays Concertでは、箏奏者の山水美樹さんと共演した動画が販売開始となりました。

宮城道雄作曲の「春の海」、シューベルトの「アヴェ・マリア」と和洋それぞれの楽曲をお聴きいただけます。

記譜法さえ違う楽器のアンサンブルには難しさもありましたが、同じ木製の弦楽器とあって音色は不思議と調和します。

いつもとは違った雰囲気をお楽しみいただけたら嬉しいです。
Todays Concert 鈴木舞

8月下旬以降は、26日(水)に後援会メンバー限定の第2回コンサートを開催。ポーランドの首相を務めた作曲家パデレフスキのほか、女性作曲家にも焦点を当てたプログラムをご用意しております。

会場にお越しいただけない方のために今回はライブ配信も致しますので、ご入会がまだの方は是非この機会にご検討ください。

 

9月にはピアニストの小林侑奈さんと、6日(さいたま市)、12日(山梨県北杜市)、13日(東京・渋谷)と共演を予定。ライブ配信もありますので、ご自宅からもお楽しみください。

13日に渋谷駅直結のeplus LIVING ROOM CAFE&DININGでお届けする「サンデー・ブランチ・クラシック」では、フランスの女性作曲家シャミナードのお洒落な小品やショパンの名曲を演奏致します。

コンサートの再開とともに、お客様あっての演奏家だと改めて感じる日々。音楽を共有できる幸せを噛みしめながら、皆様とお会いできる日を心待ちにしております。

第二回 鈴木舞 後援会コンサート
8月26日(水)20:00開演
美竹清花さろん
共演:小林侑奈(ピアノ)
後援会員とご同伴者一名様まで無料でご入場いただけます。

Duoコンサート
9月6日(日)14:00開演

ギャラリーカフェ ラルゴ(埼玉県) 地図

共演:小林侑奈(ピアノ)
一般3000円/学生2000円
お問い合わせ先:090-2208-1110(佐藤)

デュオリサイタル
2020年9月12日(土)14:00開演

清里の森音楽堂(山梨県)地図
共演:小林侑奈(ピアノ)
詳細、ライブ配信チケットはこちら
お問い合わせ先:0551-48-3151
サンデーブランチクラシック 
9月13日(日) 13:00開演、12:00開場 
イープラスカフェ(渋谷)地図 
共演:小林侑奈(ピアノ)  

シャミナード:スペイン風セレナード、カプリッチョ

ショパン:ワルツ、ノクターン嬰ハ短調、ノクターン 作品9-2  

ご予約はこちら 
ミュージックチャージ 500円 
お問い合わせ先:03-6452-5424
デュオリサイタル
2020年10月21日(水)
第一部15:00、第二部19:00開演

美竹清花さろん(渋谷)地図 
共演:實川風(ピアノ)
一般5000円(第一部のみ残席あり)
詳細はこちら
 
お問い合わせはこのメールにご返信ください。

本年から「鈴木舞 後援会」が発足し、会員の募集がスタートしました。

後援会主催コンサートへの無料ご招待や懇親会へのご案内、一部コンサートの優先案内・優先予約、オーディオ付きお誕生日メールなど盛りだくさんの特典をご用意して入会をお待ちしております。  
詳細はこちらからご覧ください。

https://maiviolin.com/fanclub/

鈴木舞 デビューアルバム 好評発売中!
マイ・フェイバリット ”Mai favorite”
ピアノ:實川風、山田和樹

大好きなフランス音楽の中でもお気に入りの曲を集めました。タイスの瞑想曲 などの名曲から、愛と死、そして政治をもテーマに据えたプーランクのヴァイオリン・ソナタ。銘器、アマティの音色でお楽しみください。

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