【感謝】

今月は19日と20日の二日間に渡り、美竹清花さろんでコルンゴルトとフォーレの室内楽に挑みました。

今回は尾崎未空さん（ピアノ）、尾池亜美さん（ヴァイオリン）、伊東裕さん（チェロ）との共演で、彼らは昨年末にブラームスのピアノ五重奏を演奏したメンバーでもあります。

コルンゴルトの《組曲》は、第一次世界大戦で右腕を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインの委嘱で書かれた、左手だけで演奏するピアノと2台のヴァイオリン、チェロ、という珍しい編成です。一方、フォーレのピアノ四重奏第1番は、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの編成です。スイスで共に学んだヴァイオリニストの尾池亜美さんが、前半のコルンゴルトでヴァイオリンを、後半のフォーレではヴィオラと楽器を持ち替えて担当してくれたことで、このプログラムが実現しました。

どちらも演奏時間30分を超える大曲で、演奏後は沢山の拍手に包まれながら「やりきった！」と、まるでマラソンを走りきったような気持ちになりました。

クリスマス・イヴの日には銀座の松竹スクエアにて、ロビーでディスタンスを取りながら100人ものお客様にお集まりいただき、弦楽四重奏によるランチタイム・コンサートを開催しました。幅広い年齢層の方に楽しんでいただけるよう、バッハやモーツァルトのクラシックからクリスマスソングまで、明るく楽しいプログラムを組みました。共演は大学の同期たちで、気心の知れたメンバーならではの阿吽の呼吸を感じながら、今年最後のコンサートを終えました。

新年に皆様にお会いできるのは、1月9日（土）のニューイヤーコンサートになります。ウィーンで活躍したモーツァルトやシューベルト、ヨハン・シュトラウス等によるプログラムで、ヨーロッパの新年の風を感じていただけると嬉しいです。

1月13日（水）は「モーツァルト ヴァイオリンソナタ全曲演奏会」の第１回です。

フォルテピアノ奏者でもある川口成彦さんの古楽的なアプローチのピアノと音楽を通して対話できるのが、今から楽しみでなりません。

私の新たな挑戦となる公演です、是非お越しください。

音声ガイドとタイアップCDに私の演奏が使用された「ルドン、ロートレック展」（三菱一号館美術館）は、1月17日(日)までです。

同時代に書かれた音楽を聴きながらの名画鑑賞は、よりその時代への想像を掻き立てられ、絵の持つ世界に強く引き込まれます。

スマートフォンとイヤフォンをご持参いただき、1894年を軸とした数々のフランス絵画を、音楽、解説と共にお楽しみください。

今年も温かい応援、ご支援をいただき、どうもありがとうございました。心からの感謝を胸に、より良い演奏をお届けできるよう来年も精進致します。

お身体にはお気をつけて、どうぞ良いお年をお迎えください。

来年も皆様にお会いできますことを楽しみにしております。