日本でもヨーロッパほどではないものの、私たち演奏家が学校などに出かけていって演奏を届けるアウトリーチが行われています。
子供たちがクラシック音楽に触れられる機会が少しでも多くなればと、私もアウトリーチ活動に積極的に取り組んでいます。
日本では、アンパンマンやディズニー等の楽曲をリクエストされることも多く、それを勿体ないと感じてしまいます。
もちろん子供たちは馴染み深い音楽を聴いて喜ぶと思います。しかし、それは本当に芸術鑑賞としてあるべき姿なのでしょうか?
「子供たちが飽きてしまうのではないかと不安」などの声が聞かれますが、クラシック音楽だけでも、飽きさせないプログラムを組むことは可能です。
私は観客となる子供たちの年齢に合わせて、短めの曲を選んだり、演奏の合間に楽器の説明や曲目解説のトークを入れるなど、工夫を凝らして臨んでいます。
せっかくクラシックの音楽家を呼んでくださるのならば、流行り曲ではなく、機微を重んじる繊細なクラシック音楽で、子供たちの心に訴えかけるチャンスを頂きたいと思っています。 |